月経周期異常(生理不順)は鍼灸治療で改善できる?規則正しいリズムを取り戻す9つの生活習慣

■月経周期は精神面にも左右される

月経とは、約1か月間隔で起こる周期的な子宮内膜からの出血を言います。月経周期とは、月経開始日から、次回の月経開始日前日までを言います。医学上、月経周期の正常範囲は25日から38日とされています。この目安から外れている場合、月経周期異常が考えられます❶。いわゆる「生理不順」のことで、「生理」とは月経の俗称です。
月経周期は、28日から30日の人が最も多いとされていますが、周期は子宮内膜や卵巣のサイクルに反映されます。個人差が大きく、同一人でも、ストレスや健康状態によって変動します。
原因として、過度なダイエット、偏食や激しい運動による肉体的ストレスが考えられます。また、スポーツ現場で救急活動をしていると、予期せぬ生理の開始に立ち会う場面もあり、月経周期が精神面にも影響されることがうかがえます。

■月経周期異常(生理不順)の人は「脾蔵」の働きが弱い

月経は、内臓の成長や体内バランスの調和が関係していると思われます。初潮が始まってから20歳代前半くらいまで、周期的にならない人が多いようです。そのため、月経周期異常(生理不順)の認識は、人それぞれと言えます。
女性には、

1.無月経
2.月経過多症
3.月経過少症
4.無排卵周期症
5.機能性子宮出血

等々、月経に関係した症状が多数あります❶。妊娠の可能性を意識することにより、月経周期異常(生理不順)を考える人がいるかもしれません。
上記症状の人は、専門家の診察を受け、必要な場合は内科治療や外科治療を選択する方法があります。いずれも効果を感じられないという人が、鍼灸治療(内外科治療)を選択して来院される人が数多くいます。
45年に及ぶ臨床経験から、月経周期異常(生理不順)でお悩みの人は、東洋医学でいう「脾蔵」の働きが弱い印象を持っています。定期的に、「脾蔵」の働きを助けることにより、規則正しいリズムを獲得することが可能になると考えています。
西洋医学では、臓器そのものを指す時「臓腑」と言います。東洋医学では、臓腑の臓器やその働きを含めて「蔵府」と書き表します。
「脾蔵」の働きとは、脾臓や胃の臓器そのもの及びそれに関連した臓器の働き全体を表した言葉です。

■脾蔵の働きを強くするための対策は?

東洋医学における蔵府機能の概念は、一年または一日単位で考えることができます。「脾蔵」の機能は、一年サイクルでは「土用の時期」に働きが旺盛になると考えられています。「土用の時期」とは、立春、立夏、立秋、立冬の前18日間を指します。
東洋医学では、春は肝蔵、夏は心蔵、秋は肺蔵、冬は腎蔵、土用の時期は脾蔵が旺盛に働くと考えられています。
一日のサイクルでは、食後に働きが旺盛になると考えられます。食後に、体がだるくなり、頭の働きが低下するという人は、「脾蔵」の働きが弱い人だと考えられます。この症状は、一日3回の食後1~2時間頃に現れます。そのため、脾蔵が弱い人は、前記症状を回避したいとの思いから、必然的に食事の回数が2度になるまたは小食になります。
運動をしていない人は、やせ形の体型になり、手足が細くなります。「脾蔵」が弱い人は、胃の働きも弱く、胃痛を発症しやすい、胃が持たれる、曖気(げっぷ)が出やすいなどの傾向にあります。そのため、自分は虚弱体質だと思っている人が多いかもしれません。
「脾蔵」が弱い人が丈夫なからだを獲得するための秘訣は、何より「規則正しい生活」です。以下に、気を付けるべき点を示します。

1.食事の時間は3食同じ時間帯にする 20時以降は食べない
2.食事は10回から30回咀嚼した後飲み込む
3.冷たい物の飲食は暑い時期(立夏~秋のお彼岸)以外しない
4.就寝時間帯は毎日22時~6時頃にする
5.就寝時間は一日7時間半から8時間にする
6.入浴の時間帯は毎日17時から19時頃にする
7.入浴総時間は毎回30分程度にする
8.湯船に入る時間は3~5分程度にする
9.湯船の温度は38℃~40℃にする

上記注意点は、とても細かいですが、6か月間実行して戴けたら、月経周期が大きく狂うことは少なくなり、月経時に生じる痛みや月経前症候群の症状も出なくなると考えます。
健康獲得に、近道はありません。毎日の地道な努力は、必ず実を結びます。月経周期異常(生理不順)を解消したいと思う人は、実践してみて戴きたく思います。

■鍼灸治療や瘀血治療で丈夫な体作りをして生理不順解消にお役立てください

月経周期異常(生理不順)解消に、鍼灸治療や瘀血治療は最適です。20歳代のうちに、「定期的な月経周期を迎えることが出来るからだ作り」は、大切です。週1回3か月ほど定期的に治療すると、丈夫なからだ作りに役立ちます。その後、月に2回10か月ほど定期的に治療すると月経周期は定期的になると思います。
生理痛を改善することは大切です。30歳代以降になると、子宮内膜症など器質性月経困難症に移行する場合がありますので、生活を見直すことは大切です❷❸。
また、出産前の逆子解消❹や出産後の体調不良解消❺❻❼に鍼灸治療は最適ですので、是非ご利用戴きたく思います。出産後に、いぼ痔、尿漏れ。子宮脱でお悩みの人も多く来院されます。出産後の体調管理に、鍼灸治療をお役立ていただきたく思います。
女性の体調管理に、ヨガ(YOGA)はお勧めです。体調維持や健康管理のために、是非ご活用戴きたく思います。運動法、呼吸法や瞑想法を学びたい人は、清野メディカルヨーガもしくはお近くのヨガ教室(YOGA School)にご相談戴きたく思います。
養生に関する詳細は、清野鍼灸整骨院ホームのページ内にある『くらしと養生』をご参照願います。

[参考文献]
❶『病気が見えるVol.9 婦人科・乳腺外科』
❷若者の生理痛は放置してはいけない?鍼灸治療で生理痛は良くなる?!
❸鍼灸治療で生理痛の改善は可能か?!
❹逆子(さかご)は妊婦さんの不調を胎児が知らせるサイン!?逆子治療に鍼灸治療は有効!
❺産後の体調を良くする方法は?産婦の日常生活開始時期が大きく関与する!?
❻授乳中に冷たい物を飲食すると赤ちゃんに影響が?授乳中のお母さんが気をつけるべき生活習慣について
❼産後に骨盤矯正は必要?産婦の疲労回復に鍼灸治療が味方!?

(清野 充典:鍼灸師)