「子どもだから仕方ない」と見逃されることが多い“子どもの道路遊び”。一方で、その陰で「うるさくて眠れない」「車を出せない」「敷地に侵入されてストレスを感じる」と苦しむ人たちが大勢いるのをご存じでしょうか。

住宅街の道路を遊び場のように利用する子どもや保護者、いわゆる「道路族」をめぐるトラブルは、近年SNSなどでもたびたび話題になっています。

本来、道路は誰もが安全に利用するための公共の空間です。しかし現実には、近隣住民の騒音やボール遊び・キックボードなどによる通行妨害、飛び出しによる危険行為などに悩まされている住民も少なくありません。

そこで今回は、マイナビニュース会員302名に「道路族に困った経験」についてアンケートを実施。住民たちの切実な声を紹介します。

住宅街の道路で長時間遊んだり騒いだりする子どもやその保護者、いわゆる“道路族”に困った経験はありますか?

  • 道路族のイメージ(※AI生成画像)

    道路族のイメージ(※AI生成画像)

マイナビニュース会員の既婚男女302名に「住宅街の道路で長時間遊んだり騒いだりする子どもやその保護者、いわゆる“道路族”に困った経験はありますか?」とアンケートを実施したところ、以下のような結果になりました。

  • アンケート結果

    アンケート結果

アンケートの結果、「困った経験がある」と回答した人は50.7%(153人)、「困った経験はない」と回答した人は49.3%(149人)で、両者はほぼ同数となりました。

騒音やボール遊び、通行妨害などのトラブルが指摘される“道路族”ですが、今回の調査では約2人に1人が実際に迷惑やストレスを感じた経験があることが明らかに。

特に新興住宅街の袋小路になっている道路で“道路族トラブル”が多発しているといいます。

どのようなことで困りましたか? 印象に残っているエピソードがあれば教えてください

  • 道路族に困る住民のリアルな声

    道路族に困る住民のリアルな声

では、実際にどのようなことに困ったのでしょうか。寄せられた声を見ていきましょう。

騒音がひどい

寄せられた声で特に多かったのが、子どもの声やボール遊びなどによる騒音に関するものです。住宅街では子どもたちの元気な声が聞こえることも珍しくありませんが、長時間にわたって騒いだり、ボールを地面に打ち付ける音が続いたりすると、近隣住民にとっては大きなストレスに。

親にとっては聞き慣れた我が子の声でも、近隣住民にとっては想像以上に大きく響いている模様。特に住宅街では音を遮るものが少なく、子どもの声やボールの音が広範囲に聞こえやすいため、騒音として受け取られてしまうケースも少なくありません。

「眠れない」「静かに暮らしたいのに叶わない」「赤ん坊が寝付かない」といった切実な声が寄せられ、日常生活に支障を感じている人は多いようです。

  • 「近所で子どもたちが騒いで、赤ん坊がなかなか寝付けないということがあった。 」(32歳・男性)

  • 「ずっとうるさい。静かに暮らしたいのに。」(41歳・女性)

  • 「隣の家の子がバスケットゴールを設置して道路で遊びだしたので、ボールの音がうるさくて迷惑でした。」(44歳・女性)

  • 「うちの前の道路で子どもがサッカーをしていてうるさいときがある。」(49歳・女性)

  • 「話し声がうるさくて夜勤明けなのに眠れなかった。」(51歳・男性)

  • 「車や家の前でバスケットボールでドリブルしていて、音がうるさいし当てられないかヒヤヒヤしている。」(55歳・男性)

ボールなどの遊び道具を使った危険な遊び方をしている

ボール遊びやキックボードなどによる危険行為に関する声も多くあがりました。道路は本来、人や車が安全に通行するための場所です。実際に「急な飛び出しで接触しそうになった」「ボールが体に当たった」といった声も寄せられました。

子どもが体を動かして遊ぶことは大切ですが、道路は遊び場として設計された場所ではなく、通行のための場所。子どもだけで危険性や迷惑行為の線引きを判断することは難しいため、子どもにとって最も身近な存在の大人である保護者が適切に指導することが欠かせません。

「まだ子どもだから」と見過ごすのではなく、「道路ではボール遊びをしない」「思い切り遊びたいときは公園か校庭開放を使う」など、保護者が日頃からルールやマナーを教える必要があるといえます。

  • 「ボールで遊んでいて、夢中になって追いかけているので危険だなと感じた。」(38歳・男性

  • 「道路でサッカーやキャッチボールをしていると、急な飛び出しやボールの飛び出しで接触しそうになり危険だと思う。」(38歳・男性)

  • 「道路でボール遊びをしていて危ないと思ったことがある。」(42歳・女性)

  • 「家の壁にサッカーボールを当てている。」(49歳・男性)

  • 「子どもが私有地の道路でキャッチボールをして遊んでいて、ボールが体に当たった。」(58歳・女性)

  • 「自宅前でキックボード、テニス、サッカーとやりたい放題。」(58歳・男性)

通行妨害・道路の占拠が迷惑

道路を占拠されたり、通行を妨げられたりしたという声も目立ちました。道路は地域住民や車が安全に利用するための公共の空間ですが、子どもたちが広がって遊んだり、保護者同士が集まったりすることで、通行や車の出入りに支障が出るケースも多いようです。

今回のアンケートでは、「車を出せない」「通るために待たなければならなかった」「駐車場に入れない」といった声が寄せられました。子どもたちに悪気はなくても、道路を利用する人にとっては大きな負担やストレスにつながります。

保護者が子どもたちに「道路はみんなで使う場所であること」を伝え、周囲の迷惑になっていないか気を配る必要があります。

  • 「道路族一家が道を封鎖して、通行できず、どこうとしていたので迂回もできず、結果的に30分待ちで迂回したほうが早かった。」(32歳・男性)

  • 「道路を占領して邪魔で困った。」(34歳・男性)

  • 「近所の子どもが自分の家の駐車場で鬼ごっこをしていてなかなか車を停車できない。」(42歳・男性)

  • 「近所の子どもが家の前の道路で遊んでいて車を出すのが大変。」(43歳・男性)

  • 「近所の子どもが家の周辺でバレーボールをしているので、車で通行するのに待ち時間ができること。」(53歳・男性)

車・家への被害が不安

自宅や車への被害を心配する声も多数寄せられました。道路でのサッカーや野球、キャッチボールなどは、ボールが予想外の方向へ飛んでしまうこともあり、住宅の壁や塀、駐車中の車に当たるリスクがあります。

実際に「車にボールが当たった」「塀に何度もボールをぶつけられた」「車に傷が付いていた」といった声も見られました。被害が発生しても、誰がやったのか分からず、泣き寝入りせざるを得ないケースもあるようです。

「子どもだから」とすべてが許されるわけではありません。車や住宅などに損害を与えれば、保護者を含めた責任問題に発展する可能性があります。「子どもだから仕方ない」と放置するのではなく、トラブルを未然に防ぐためにも、遊ぶ場所や遊び方について家庭で教えることが求められます。

  • 「ボール遊びをしていて車にボールが当たったことがある。」(49歳・男性)

  • 「車にキズを付けられたが誰だかわからない。」(54歳・男性)

  • 「サッカーボールを我が家の塀にぶつけていました。」(59歳・男性)

  • 「駐車場前で野球をしていました。車にボールがぶつかってました。」(59歳・女性)

敷地に侵入してくるのが迷惑

自宅の敷地への立ち入りに困っているという声も多数寄せられました。子どもがボールを追いかけて無断で庭に入ったり、敷地内に落ちたボールを取りに来たりする行為に「勝手に入らないでほしい」と悩んでいる人は少なくありません。

自宅の庭や駐車場は住民が管理する私有地。見知らぬ子どもが突然敷地内に入ってくれば、不安や不快感を覚えるのは当然です。「ボールを追いかけて入っただけ」という認識でも、住民側から見れば無断侵入と受け取られることがあります。

実際、他人の敷地への無断立ち入りは、近隣トラブルだけでなく、状況によっては住居侵入罪などの法的問題に発展する可能性も。

  • 「子どもが他人の敷地に勝手に入って遊んでいるのに、親は注意しない。」(44歳・男性)

  • 「家の敷地に何度もボールを入れられる。」(47歳・男性)

  • 「近所の子どもが勝手に敷地に入ってきたのでビックリした。」(50歳・女性)

  • 「隣のアパート住人の子どもが、兄弟でサッカーやキャッチボールなどをして、実家の庭に飛び込んだボールを無断で拾いに侵入したり、車庫にボールをガンガンぶつけたりしていた。祖父が大切に手入れしている庭木や花などが踏み荒らされるのではないかと心配だった。」(57歳・女性)

親が放置する・逆ギレする

「子どもがうるさい」のではなく、「親が注意しない」ことに不満を感じている——。今回のアンケートからは、そんな本音も見えてきました。

子どもが道路で遊ぶこと自体は珍しくありません。「子どもが遊んでいる」という事象以上に、危険な行為を見て見ぬふりをしたり、トラブルが起きても当事者意識を持たなかったりする保護者の態度に強い不満を抱く人が大勢いるようです。

子どもはまだ社会経験が浅く、何が迷惑行為に当たるのかを十分に理解できないこともあります。そのため、周囲との関わり方やルールを教えるのは本来大人の役割です。子どもの行動そのものというよりも、それを放置する保護者の姿勢に不満が向けられるのは当然といえるでしょう。

  • 「子どもがボールを他人の車にぶつけたり、鬼ごっこで他の家の敷地に入ったりしているのに、親はそのまま放置している。なんで注意しないの?」(29歳・女性)

  • 「ご両親の無関係を装う行為が散発されます。」(39歳・女性)

  • 「車が通る道路で子どもが広がって遊んでいるのに、親は見て見ぬふりでおしゃべりをしていた。」(51歳・女性)

  • 「子どもがボールを蹴って遊んでいて家の車や窓に何回も当てているのに、その母親は何も子どもに注意をしない。」(53歳・男性)

  • 「子どもの親にあなたの土地ですかと逆ギレされた。」(59歳・男性)

「子どもだから仕方ない」を親の免罪符にしてはいけない

  • 道路ではなく公園へ

    道路ではなく公園へ

今回のアンケートでは、「うるさくて眠れない」「赤ちゃんが寝付かない」「車を出せない」「ボールが家や車に当たるのが怖い」など、“道路族”への本音がたくさん寄せられました。約2人に1人が道路族に困った経験があると回答しており、決して一部の人だけの問題ではないことがわかります。

家は、本来であれば仕事や学校から帰ってきた人が心身を休め、安心して過ごすための場所。しかし、その家で騒音や危険行為に悩まされ、ストレスを抱えながら暮らしている人も少なくありません。

子どもが安心して遊べる環境と、住民が安心して暮らせる環境は本来両立できるものです。だからこそ、大人が遊ぶ場所や遊び方、周囲への配慮について教える責任があります。ボール遊びやキックボード、スケボーなどをしたがる場合は、公園や校庭開放など、安全に遊べる場所へ促すことも大切でしょう。

我が子の遊び方に心当たりがある保護者の方は、今一度「子どもだから仕方ない」で済ませていないか振り返ってみてはいかがでしょうか。家は誰にとっても安心して過ごせる場所であるべきです。我が子の何気ない日常の遊びが、誰かにとっては大きなストレスになっているかもしれません。

調査時期: 2026年5月26日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 302名
調査方法: インターネットログイン式アンケート