
幹線道路から脇道に入ると、山を背負うように鎮座する川名御霊神社(かわな ごりょうじんじゃ)が見えてきます。
今回は、こちらの川名御霊神社を紹介。その歴史と見どころを予習すると、より楽しく有意義に参拝できることでしょう。
川名御霊神社の歴史

村岡御霊神社は関東で反乱を起こした平将門(たいらの まさかど)の討伐祈願を目的として、940年(天慶3年)に京都の上御霊神社(京都市上京区)から分祀されたものです。
川名御霊神社は平将門の乱を鎮圧した後に、御加護をくださった神様への感謝として創建されたものでした。以来、地元の守護神として武士や民衆に崇敬され、一千年を越える歴史を積み重ねています。
川名御霊神社の御祭神
早良親王(祟道天皇)
生没年:750年(天平勝宝2年)生~785年(延暦4年)没
御神徳:清廉潔白・厄災消除・怨霊鎮護など
早良親王(さわらしんのう)は桓武天皇の弟。皇位継承をめぐる陰謀によって濡れ衣を着せられ、潔白を訴えながら絶食死した悲劇の人物です。
死後に怨霊伝説を残したことから、のちに祟道天皇(すどうてんのう)の称号を贈られ、神として祀られるようになりました。
平景政(鎌倉権五郎)
生没年:1069年(延久元年)生~没年不詳
御神徳:眼病平癒・除災招福・地域守護など
平景政(たいらの かげまさ。景正とも)は良文の来孫(5代子孫)にあたり、後三年の役(1083~1087・永保3~寛治元年)で活躍した人物です。別名の鎌倉権五郎(かまくらの ごんごろう)でも知られています。
凱旋後は相模国大庭御厨(藤沢市・茅ヶ崎市一帯)の開拓を進めて人々を富ませたため、死後に神様として祀られるようになりました。
合戦の最中に右眼(左眼説もあり)を矢で射抜かれても生還したことから、目の神様としても信仰されています。
境内に祀られる神仏
その他、境内にはお稲荷様や福禄寿がそれぞれ祀られています。
稲荷神(いなりがみ/いなりしん。正一位稲荷大神)
五穀豊穣や家内安全、商売繁盛や学業成就など大抵のことはオールマイティーで叶えてくれると言われるため、人気の高い神様です。
福禄寿(ふくろくじゅ)
幸福(子孫繁栄)・俸禄(資産形成)・長寿(健康長寿)を具現化した神様で、七福神の一柱として知られています。
川名御霊神社の見どころ
高低差の大きな山肌に広がる境内の中から、いくつか見どころをピックアップしました。
参拝者を出迎える社号碑
個性的な線のゆらぎと、ところどころ強調された部位に、生命の脈動が感じられる「御霊神社」の社号が刻まれた石碑です。
長くまっすぐ延びる参道の傍らにたたずみ、ここから先が聖域であることを示す門番のような印象を受けました。
権五郎の力石?石段脇にある大岩
参道を進んでいくと、石段の両脇を保護する石垣が目に入るでしょう。
自然石をコンクリートで固めたごく一般的なものかと思いきや、右側に武骨な大岩がはめ込まれていました。このアンバランスな配置に、造営者の趣向と芸術性が感じられます。
もしかしたら、坂ノ下御霊神社に安置されている権五郎の手玉石(てだまいし)や袂石(たもといし)を意識しているのかもしれません。
芸術的な獅子と狛犬
参道の中腹に出現する獅子と狛犬。滑らかなシルエットを観察すると、少し頭でっかちな不安定さが、見る者に強い印象を与えます。
また、口を大きく開いた獅子(阿形)の表情が、笑っているようで何ともユーモラスな印象でした。
配慮あふれるカーブ石段
獅子と狛犬のところまで来ると、参道が二手に分かれています。見ると傾斜のゆるやかな迂回路が用意されていました。
手作業ながら丁寧な造りのカーブ石段と手すりに、参拝者への配慮があふれていました。
残念ながら車椅子での参拝は難しいですが、杖など使用されている方にはかなりの負担軽減になるのではないでしょうか。
荘厳な造りの社殿
連なる山々や波涛を思わせる銅葺き屋根の下に、緻密な直線が組み合わされ、洗練さと重厚さが融合した荘厳な造りとなっています。
手前の拝殿と奥の本殿が一体化しており、本殿屋根には千木(ちぎ)と鰹木(かつおぎ)があしらわれていました。
しばし日常の喧騒やわずらわしさを忘れ、心穏やかに自分と向き合える空間です。
まとめ
今回は川名御霊神社について、歴史や見どころを紹介しました。
一見どこにでもありそうな地元の神社ですが、じっくり観察すると、境内のそこかしこに魅力が散りばめられているのがわかります。
ぜひ一度足を運んで、皆さんならではの魅力を見つけていただけたら嬉しいです。
川名御霊神社
参拝時間
24時間
※ただし照明が不十分のため、夜間はご注意ください
御朱印
管理元神社にて対応
アクセス
所在地:神奈川県藤沢市川名656
江ノ電バス「御霊神社前」下車、徒歩3分(190m)
駐車場:なし(公共交通機関のご利用がおすすめです)
連絡先
管理元神社:龍口明神社
神奈川県鎌倉市腰越1548-4
電話:0467-32-0833/090-3498-6982
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