2026年3月28日、札幌市の白石区体育館で、NTT東日本バドミントン部が小中学生に直接指導を行うバドミントン教室(主催:札幌地区バドミントン協会、NTT東日本 北海道支店)が開催された。

札幌地区の小中学生たちが日本トップの実力を誇るNTT東日本チームの講習・指導を受け、楽しみながら熱心に取り組む姿が見られた。

  • NTT東日本バドミントン部の選手が、子どもたちにショットの基本を解説する様子

    NTT東日本バドミントン部の選手が、子どもたちにショットの基本を解説する様子

NTT東日本のバドミントン教室はどんな取り組み?地域に広がる活動

NTT東日本は「人と通信で、地域をつなぐ会社」として進化を続けるという思いを掲げ、地域社会に貢献する多彩な活動を展開している。バドミントン教室もその一環で、これまでも地域のスポーツ振興および子どもたちの健全な育成への寄与を目的としてさまざまな地域で幾度となく開催している。

今回の教室運営を手掛けたNTT東日本 北海道支店 第一ビジネスイノベーション部の水上元幾氏は、その目的について次のように語る。

「社会貢献活動の一つとして、スポーツを通じて地域の方々とつながりを持ち、地域社会の活力創出に貢献することを使命と考えていることから各自治体にお声がけし、当社スポーツ部が協力して、以前から実施しています。札幌市では2024年度にも1度開催しており今回が2回目、2025年度の道内での開催も2回目になります」

  • バドミントン教室運営に携わったNTT東日本 北海道支店 第一ビジネスイノベーション部 水上元幾氏

    バドミントン教室運営に携わったNTT東日本 北海道支店 第一ビジネスイノベーション部 水上元幾氏

開催に至る過程では札幌市および札幌地区バドミントン協会と連携し、円滑な運営に向けたアドバイスを得て準備が進められた。協会からも「全国で優勝を常に狙えるトップチームの選手が来てくれることはとてもうれしく、直接指導してもらえることに期待している」との声が寄せられている。

トップ選手が直接指導、子どもたちは何を学んだのか

この日のバドミントン教室には札幌地区の71人の小中学生が登録、当日は67人が参加した。開会式では、札幌地区バドミントン協会会長の平山三城氏が「NTT東日本のバドミントン部が札幌のみなさんのために来てくれました。こういう機会はなかなかないので、一生懸命プレーし、バドミントンをさらに好きになってもらって、意義ある教室になることを期待しています」と挨拶した。

  • 開会式で挨拶する札幌地区バドミントン協会会長 平山三城氏

    開会式で挨拶する札幌地区バドミントン協会会長 平山三城氏

次に、NTT東日本 北海道副支店長 ビジネスイノベーション部長の牧野元拓氏は「今日集まった当社社員のバドミントン選手は、国内外で活躍しているまさに日本のトッププレーヤーです。今日を機会にバドミントンをもっと楽しく、そして強くなっていただき、ここから北海道大会、全国大会、さらには世界大会に羽ばたく選手が生まれることを願っています」と述べた。

  • NTT東日本 北海道副支店長 ビジネスイノベーション部長 牧野元拓氏

    NTT東日本 北海道副支店長 ビジネスイノベーション部長 牧野元拓氏

教室では、川前直樹監督のもと、選手たちが各コートに分かれて直接指導を実施。ウォーミングアップから始まり、エキシビションマッチ、実技指導へと進行した。選手たちは笑顔で声をかけながら指導し、参加した子どもたちも楽しみながら熱心に取り組む姿が見られた。

  • バドミントンの練習前、選手のリードで輪になって入念にウォーミングアップ

    バドミントンの練習前、選手のリードで輪になって入念にウォーミングアップ

  • NTT東日本バドミントン部の選手たちによるエキシビションマッチが行われた

    NTT東日本バドミントン部の選手たちによるエキシビションマッチが行われた

  • 選手のアドバイスに従って真剣にバトミントンをする子供たち

NTT東日本バドミントン部は日本有数の実力を誇り、2025シーズンS/Jリーグでは男子が優勝、女子もベスト4。男子シングルスの田中湧士選手はスイスオープンとアジア団体選手権で優勝を果たしている。こうしたトップ選手から直接指導を受けられる点も、この教室の大きな特徴だ。

  • NTT東日本バドミントン部の選手・コーチ

    NTT東日本バドミントン部の選手・コーチ

こうした活動は何を生む?地域とのつながりと広がり

水上氏は、教室の成果について次のように説明する。

「トップアスリートの選手から直接指導を受けた子どもたちに力を上げていただき、北海道内のバドミントンの競技力を向上させること、かつ将来に向けた指導者形成の部分でも地域貢献をしたい」

さらに、参加者や保護者との接点についても触れる。

「教室で一緒にプレーすることで、参加した子どもたちや保護者の皆様に選手とNTT東日本バドミントン部をより身近に感じ、応援していただきたいと思っています」

目指す成果としては「トップアスリートの選手から直接指導を受けた子どもたちに力を上げていただき、北海道内のバドミントンの競技力を向上させること、かつ将来に向けた指導者形成の部分でも地域貢献をしたい」と、水上氏は語った。

スポーツを通じたこうした活動は、地域との関係性構築や企業ブランドの浸透という側面も持つ。単なるCSRではなく、地域との継続的な接点を生み出す取り組みとして位置付けられる。

トップ選手が子どもに教える理由とは?現場で見えた思い

子どもたちへの指導が終わり、閉会式では川前監督が講評を披露した。

「短い時間でしたが、みなさんが盛り上がって声を上げ、楽しそうにバドミントンをしてくれたのが本当に印象的でした。皆さんのレベルがとても高く、驚きました。今日目の前で見たことは、これからうまくなるきっかけになるので、感じたことを大事にして日々の練習に励んでもらえればと思います」

田中選手が前に立ち、ジャンケンで田中選手に勝った子どもたちにレプリカユニフォームや選手のサイン色紙がプレゼントされた後、全員で記念撮影を行い、バドミントン教室は幕を閉じた。

  • 閉会式で田中選手とジャンケンを行う子どもたち

    閉会式で田中選手とジャンケンを行う子どもたち

教室後、川前監督と田中選手がインタビューに応じてくれた。現役選手時代からこれまで「100回は言い過ぎですが、もう何十回」とバドミントン教室に関わってきた川前監督は「普段は楽しさより苦しさや悩みが多いのですが、(教室で)子どもたちと触れ合う中で、改めてバドミントンの楽しさを感じ、初心に戻ることができる、私たちにとって大事な場です」と話す。

印象的なシーンについては「本気でぶつかっても(トップ選手たちには)勝てないのですが、それでも子どもたちは必死に勝ちにいく。その姿がやっぱりいいなと思いました」と話す川前監督。「これからもバドミントン教室はずっと続けていきたい。もちろん(子どもたちに)喜んでもらうには、私たちが強いチームでなければならないので、結果を残しながら強いチームであり続け、子どもたちに恩返しをできたらと思います」と語った。

また、田中選手は次のように話してくれた。

「みんなレベルが高く、より上手になりたいという思いとやる気に満ちあふれていて、元気をもらいました。(教室は)自分たちが日本のトップだという自覚を持ち、そのトップの姿を子どもたちに見せられる貴重な機会ですし、自分たちも刺激を受け、初心を思い出させてもらう場です。(子どもたちも)もちろん簡単には強くなれないですが、自分も高校時代はそれほど強かったわけではないので、希望を与えられる存在になりたいと思っていますし、(子どもたちには)一日一日を大事に練習してほしいと思います。自分としても次のロサンゼルス・オリンピックに出られるように頑張ります」

トップ選手にとっても、こうした地域活動は単なる社会貢献にとどまらず、自身の競技に向き合う姿勢を再確認する機会となっている。

バドミントン教室はこれからどう広がるのか

水上氏は今後について「札幌市はもちろん、札幌市以外の自治体からも声がかかれば企画したい」と話す。

「競技自体はもちろん、スタート時のウォーミングアップを大切にするなどアスリートとして基本的な部分もしっかり身につけ、意識や普段の行動の成長につなげてほしいとの思いで臨んでいます。また、教室で一緒にプレーすることで、参加した子どもたちや保護者の皆様に選手とNTT東日本バドミントン部をより身近に感じ、応援していただきたいと思っていますし、当社としてもその思いに応えて地域に還元していきます」(水上氏)

今回のバドミントン教室は、地域の子どもたちにとって貴重な経験となるだけでなく、企業と地域の新たな関係性を築く場ともなっていた。こうした取り組みが今後どのように広がっていくのか、引き続き注目される。