「ずっと書いてみたかった人物だった」――大河ドラマ『ジョン万』の脚本を手がける藤本有紀氏が、主人公・ジョン万次郎への強い思いを明かした。14歳の漁師の少年が幕末の激動を生き抜いた人生を、「夢と冒険」「挫折と苦悩」に満ちた希有な物語と表現。長年温めてきた題材への念願がかなった喜びと、今の時代を生きる若い世代に届けたいメッセージを語った。
2028年に放送されるNHKの大河ドラマ『ジョン万』の制作・主演発表会見が行われ、主演の山崎賢人、脚本の藤本氏、制作統括の家冨未央氏が出席。
大河ドラマ第67作となる『ジョン万』は、土佐の貧しい漁師から身を立て、激動の幕末を「知と技」で己の人生を切りひらいた「ジョン万次郎」こと中濱万次郎を主人公にした物語。
同作について、藤本氏は「このご依頼を最初にいただいたとき、まず『ジョン万次郎さんのお話が書きたいです』と一番初めに申し上げましたので、その念願が叶いとても嬉しいです。それを山崎賢人さんが演じてくださるというのは、本当に光栄なことです」とオファー時の心境を回顧。さらに、「その分、重圧もありますけれども、一生懸命頑張りたいと思っています。このチームでお仕事できること、本当に自分は幸運だなと思います」と、ジョン万次郎への思いや意気込みを語った
なぜ今「ジョン万次郎」を題材に選んだのかについては、「いつの頃からか、書いてみたい一人になっていました。そんな機会がいつか来るかもしれないという風に思っていて、家冨さんからお話をいただいたときに最初に思いついたのは、ジョン万次郎さんでした」と、以前から着目していたと振り返った。
質疑応答にて記者からジョン万次郎について深掘りされると、「ジョン万次郎さんというと、『ロマン』という言葉が最初に浮かびます。14歳で土佐の一漁師に過ぎなかった万次郎さんのその後の人生は、本当に心踊るような夢と冒険にあふれている」と説明。続けて、「それに伴う『挫折や悩み苦しみ』もとても大きかったと思います。そういうところが万次郎さんの人生そのものが希有な物語性を持っていて、それを自分の手で物語にしてみたいという気持ちが強くありました」と話した。
また、「今の時代こそ、若い方にジョン万次郎さんの人生を知っていただきたい。決して自由だったということではないと思うんですけれど、どんな困難な状況にあっても『自分で進む道を選び取る』ということがどれほど大事かということを、万次郎さんのことを知れば知るほど感じますので、ぜひ見ていただきたいです」と、若者に届けたいメッセージが込められているとアピールした。


