個人全体6位にランクインした『ポツンと一軒家』(ABCテレビ・テレビ朝日系)の今回の舞台は、熊本県の山深い谷間に佇む一軒家。集落の一番奥、山と曲がりくねった川に挟まれた急斜面の裾野に、木々に埋もれるように建つその家で番組スタッフが出会ったのは、祖父の代から続く炭焼きを生業とする76歳の男性だった。
ゲストに安藤和津、松本穂香を迎えた今回は、大きな自然災害を乗り越えた人の生き様が胸を打つ回となっている。
男性の暮らしを一変させたのが、2020年7月の「令和2年豪雨」。戦後最大級と言われたこの水害で濁流が山を崩壊させ、家の前の川で鉄砲水が発生。集落へ続く道路は完全に崩れ落ち、男性は孤立状態に陥った。その後4年にわたる仮設住宅での生活を経て、道路の復旧工事が完了したのちにようやく故郷へ帰還。番組ではがけ崩れの爪痕が生々しく残る山肌や、ガードレールが転落したままの箇所、大規模な護岸工事の跡など、被災の深刻さを物語る光景がカメラに収められた。
それでも男性は祖父が愛した山を離れることなく、暮らし続ける道を選んでいる。過疎と災害という厳しい現実の中で故郷に根を張り続ける人の覚悟が、多くの視聴者の心に響いたことだろう。