都市伝説を知り尽くした男たちが一堂に会し、酒を片手にトークを繰り広げる前代未聞のイベントが幕を開ける――2月22日、神奈川・横浜のぴあアリーナMMで「都市伝説が集まる秘密の酒場『Bar Hollow』」が開催される。出演するのは、都市伝説の第一人者であるたっくー、シークエンスはやとも、コヤッキーの3人。演出を手掛けるのは、人気ゲーム実況グループ「ワイテルズ」のメンバーで、演出家としても注目を集めるNakamuだ。
YouTube発の都市伝説を、アリーナという巨大空間にどう落とし込むのか。Nakamuにその画期的な戦略と狙いについて話を聞いた。
都市伝説の第一人者たちが翻弄されながらトーク
――まず、今回のイベント「Bar Hollow」の概要や開催の趣旨などから教えていただけますか?
出演するのは、都市伝説系YouTuberというジャンルをけん引されているたっくーさん、シークエンスはやともさん、コヤッキーさんで、この3人はこれまでも都市伝説のトークライブをたくさんやってこられているんですけど、そこに一種の化学反応を起こしたいと思ったんです。トークライブにストーリーや世界観をまとわせることで、何が起きるのか。それを実験的にやってみようというのが発端ですね。
――これまでのトークライブと決定的に違う点はどこでしょう?
まずはものすごくセットが凝っている、という点がひとつ。今回はフジアールさんという日本で一番優秀な美術セットを作る会社のチームが協力してくれています。『IPPONグランプリ』(フジテレビ)などのセットを作っている会社で、今回上がってきたセット図もめちゃくちゃ豪華でした。そんな本格的なセットの上で都市伝説のアドリブトークをしていただくわけですが、お客さんが没入できる仕掛けもたくさん詰め込んでいます。
――「ストーリーや世界観をまとわせる」というのは具体的にどのようなイメージですか?
僕はもともとYouTubeでゲーム実況やイベントの運営などをしてきました。その中で自分ができることは何かと考えたとき、3人のトークを邪魔しないようにしながら、そのトーク自体を物語で包み込むことだと思ったんです。
昔、欧米では「スピークイージー」と言われた“もぐり酒場”があって、「お金はないけれどお酒が飲みたい」という労働者たちが自分の持っている面白い話を披露することで、お酒を一杯飲ませてもらうという独特なルールがあったらしいんですね。「もし、そんなバーが現代の日本にひっそりと存在していたら」というコンセプトで、彼らがトークしながらお酒を飲むというフォーマットに落とし込みました。
――ただ順番にトークをするだけでなく、背後に「縦軸」のストーリーがあるということですね。
そうですね。「そもそもこのバーは何なんだろう?」「どこにあるんだろう?」といった謎をひも解いていくのが、お客さんにとってもうひとつの楽しみになります。イメージとしては、佐久間宣行さんが作られた『トークサバイバー!』(Netflix)や、『水曜日のダウンタウン』(TBS)の「名探偵津田」に近いかもしれません。
面白話をするブロックの縦軸として、ミステリー要素の強い物語が進んでいく。でも、演者の3人は当日まで中身を全く知らないんですよ。周りの演者やスタッフが物語を進行していく中で、3人はアドリブで翻弄されながらトークを繰り広げる。だから彼ら自身も、今めちゃくちゃドキドキしていると思います。
――制作陣の顔ぶれも、その道のプロフェッショナルばかりだと伺いました。
座組は本当にとてつもないですよ。謎解きやミステリー部分の監修には「名探偵津田」の脚本を書いている構成作家の矢野了平さんが入ってくださっていて、矢野さんご自身もすごく楽しんでやってくれています。映像監督は、東京03さんやバカリズムさんからも絶大な信頼を得ている住田崇さん。都市伝説ライブとしては、過去に例がない規模とクオリティになると思います。

