人間を襲う魔獣・ホラーを倒す使命を帯びた道外流牙/黄金騎士ガロの活躍を描くテレビシリーズ『牙狼<GARO> 東ノ界楼』(原作:雨宮慶太)が2026年1月29日より放送開始される。

『牙狼<GARO>~闇を照らす者~』(2013年)で初登場してから13年、人間として、魔戒騎士として大きく成長を果たした流牙の新しい戦いがどんなものになるのか、熱心な「牙狼<GARO>」シリーズファンからの注目が高まっている。

マイナビニュースでは放送に先駆け、道外流牙を演じる栗山航に単独インタビューを敢行。8年ぶりとなる魔戒法師・莉杏(演:南里美希)との「名コンビ」復活や、物語をかきまわす新キャラクターのことなどを含め、新シリーズ『東ノ界楼』への期待がいっそうふくらむ注目ポイントを訊いた。

  • 『牙狼<GARO>東ノ界楼』道外流牙役・栗山航

    『牙狼<GARO>東ノ界楼』道外流牙役・栗山航

僕の心の中にずっと流牙が存在している

――一昨年(2024年)放送の『牙狼<GARO>ハガネを継ぐ者』から2年ぶりに連続テレビシリーズで道外流牙を演じられます。役に戻るため、必要なことや必要なものはありますか?

別な作品でも、1~2年、3年くらいの間隔をあけて、同じ役を演じたりすることもありますけれど、何か特別な切り替えスイッチのようなものは必要としないんです。流牙に関しても同じで、衣裳を着て現場に入ったらすんなりと流牙に戻ることができますね。

ただ、僕の心の中にずっと流牙が存在していて、同じ時間を一緒に過ごしてきた……という意識があり、流牙というキャラクターにひときわ強い思い入れがあるのは確かです。

――前作『ハガネを継ぐ者』と本作『東ノ界楼』で、栗山さん的に大きく違うなと感じた部分は?

映画『牙狼<GARO>神ノ牙 KAMINOKIBA』(2018年)以来、8年ぶりに南里(美希/魔戒法師 莉杏)ちゃんが「牙狼<GARO>」シリーズに帰ってきてくれたところが大きいです。これまでプライベートではお互い連絡をとりあったりしていましたけれど、流牙と莉杏として現場で一緒に芝居をするのは久しぶりですからね。僕が同じように8年間もブランクが開いていたら、怖くて演じられなかったかもしれません。

現場で莉杏の衣裳とメイクをした南里ちゃんと会うまでは、久しぶりすぎて、以前のイメージと違っているんじゃないかな? って少しだけ心配していたんです。でも、南里ちゃんはあのときとぜんぜん変わっていなくて、すごく安心したと同時に、あまりの変わらなさに驚きました。アクション監督を兼任する鈴村(正樹)監督の演出手腕もあると思うのですが、今回の莉杏はすごくカッコいいんです。アクションについては、以前よりずっとパワーアップしていました。近くで見ていて「南里ちゃん、こんなに動けたっけ?」とか「あんなカッコいい決め顔ができるなんて!」と、ずっとびっくりしていました。

――初登場から13年という長い時間を経て、流牙のキャラクターも成長を遂げていきましたね。栗山さんが実感する"流牙の成長"について聞かせてください。

流牙が初登場した『牙狼<GARO> ~闇を照らす者~』(2013年)をいま、配信で観返しているんです。以前は昔の自分を客観視できてなくて、恥ずかしいという気持ちがあって観返さなかったのですが、最近になって「過去の自分を受け入れる」ように気持ちが変化していきました。映像を観て「ああ、こんなこともあったなあ」なんて思い出をふりかえったりして(笑)。最初のころの流牙は半人前の魔戒騎士だったこともあり、後に「黄金騎士」になったときと比べても、考え方がぜんぜん違っていました。見た目の雰囲気も違っていますね。

前作『ハガネを継ぐ者』では若い魔戒騎士を導く師匠のようなポジションでしたけれど、今回の『東ノ界楼』ではかつての相棒・莉杏の存在により、また流牙の雰囲気が違って見えるのではないかと思います。接している人が変わると、印象も違ってきますから。流牙は莉杏と一緒にいるとき、実家に戻ってきたような安心感を抱くはず。それだけ彼にとって、莉杏の存在は大きいものなんです。

全編グリーンバック、アクションでのメリットは?

――『東ノ界楼』は、全編グリーンバックによるLIVE合成の手法を使われています。実際に現場で行うロケとグリーンバックとでは演じ方に違いがありますか?

もともと「牙狼<GARO>」シリーズはCG合成の多い作品だったので、グリーンバックの前で演技をすることへの抵抗感はありませんでした。ただ、実在する場所でロケ撮影をするわけではないので、周囲の環境の変化を感じ取り、芝居に活かせない大変さはありました。

気をつけたことといえば、今自分がいる空間は暑いのか寒いのか、環境のことを強く意識しながらの演技です。熱さ、寒さ、風、匂いなどが一切ないところで、役者としてはどこまでリアルな芝居ができるか……。通常の撮影よりもさらに一段階踏み込んで、想像をふくらませつつ演じないと、この場所に立っている感覚が視聴者の方たちに伝わってこない。監督から大まかな説明はありますが、最終的な芝居は役者にゆだねられているので、今ここは直射日光が当たっているから暑いはず、とか照明の度合いから自分なりに環境を想像するように努めました。また、僕の想像だけでは限界があるので、リアルタイム合成をされているスタッフの方に「いま、こういった大きな世界の、ここに流牙がいるんだよ」と、360度作りこまれたアセット(CG空間)を見せてもらって、イメージをつかんでから撮影に臨むようにしていましたね。

全編スタジオ内での撮影には大きなメリットもありました。デコボコしていない平らな地面でアクションができることです。野外でアクションをすると、地面がナナメになってバランスがとりにくく、思わぬケガをする場合がありますから。

――栗山さんと流牙が「似ているな」と思える要素を教えてください。

使命感を持って、向かっている先は共通しているが、ただそこへのアプローチの仕方が違うだけだと思っています。それだけ流牙は僕に近い人物像ではありますね。これまで13年、流牙を演じてきて、僕だけにしかわからないところがあるよね、とスタッフの方々から言われることが多くなりました。撮影中「流牙だったら、ここどう思う?」と尋ねられて、僕が「流牙はこう思っています」と答えるんです。それくらい流牙を長く演じてきたんだなあと思って、今では積極的に自分の意見を発信するようにしています。

  • インタビューの際、栗山さんの手元に置かれていた「黄金騎士ガロ翔(道外流牙)」のソフビとともに

    インタビューの際、栗山さんの手元に置かれていた「黄金騎士ガロ翔(道外流牙)」のソフビとともに

僕以外にも道外流牙のこれまでとこれからをすべて掴んでいる人がいてくれたら、もっと助かるなと思いますが、今のところは僕にしかわからないことがたくさんありますから……。雨宮慶太監督の築き上げられた世界観を崩さないようにしながら、こういった局面で流牙ならこんな考えをして、このように行動するという意見を、これからも出していきたいと思います。

  • 面が取れるため、フェイスバージョンも楽しめるソフビ。「僕によく似せて作ってくれています」と栗山さんもニッコリ

    面が取れるため、フェイスバージョンも楽しめるソフビ。「僕によく似せて作ってくれています」と栗山さんもニッコリ

新キャラ「魔戒法師レクトル」との関係にも注目

――『東ノ界楼』には新しいキャラクターも登場します。特に印象に残ったのは誰ですか。

こだまたいちさん演じる「魔戒法師レクトル」です。流牙とレクトルがどんな関係を築くのか、そこも楽しみにしていただければと思います。レクトルは流牙のこれまでにない様々な面を引き出してくれる存在になっています。また、宮原華音さん演じる「魔戒法師エルミナ」とは、アクションシーンでガッツリお手合わせさせていただいています。華音さんのアクションはすごいですから、現場でもずっと感心していました。

――今回も「牙狼<GARO>」シリーズ名物というべき、流牙のダイナミックなボディアクションがあると期待しています。栗山さんのアクションにかける思いを聞かせてください。

アクションについては毎回「今までよりも“上”を目指す」つもりで取り組んでいます。『ハガネを継ぐ者』と比べても、アクションの分量が増えているはずです。

毎回、ハードではあるんですけど、いつも心がけているのは「NGを出さない」こと。せっかくのアクションシーンの流れを僕の失敗で止めてしまうのは嫌なので、そうしないよう、強く意識をしながら臨みました。僕も30代になって、以前のように力で押しまくるような動きが難しいかなと心配していましたが、やってみるとまだ大丈夫だなと思って。それからはケガをしないのを大前提としつつ、力だけでなく経験や技術を活かして取り組みましたね。

――今回は3人の監督(鈴村正樹、木村好克、田口清隆)が演出を手がけられました。栗山さんから見たみなさんの印象はいかがですか。

鈴村監督と木村監督は『ハガネを継ぐ者』からご一緒しています。お2人とも「牙狼<GARO>」シリーズの世界観を理解されていて、強い信頼感がありました。

田口監督は初めてお会いしたとき『闇を照らす者』が大好きだとおっしゃってくれて、ああ、観てくれていたんだなあと感動しました。最初の印象は物腰柔らかく、今までの監督像と違う印象があったんです。でも現場に入ったとたんガラリと雰囲気が変わり、特に「特撮」作品に対する愛情を感じる演出が印象に残りました。強烈に覚えているのは、ホラーにとりつかれた人々に演出をつけている田口監督の動きが、誰よりもうまかったこと(笑)。以前俳優をやっていたのかなって思うくらい、凄い芝居をされていましたね。

「30年後の流牙はどうなっている?」AIに聞いてみたら…

――いよいよ放送開始される『牙狼<GARO>東ノ界楼』の見どころを聞かせてください。

なんといっても、流牙と莉杏のコンビ復活に注目してほしいです。なぜ『ハガネを継ぐ者』のときに莉杏が流牙の側にいなかったのか、その理由も明かされるので、ファンの方たちのモヤモヤがちょっとは晴れるんじゃないでしょうか。

今回、僕が流牙を演じていていちばん心にグッときたのは、莉杏が流牙を見つめる「視線」でした。僕だけにしかわからない感覚かもしれません。「牙狼<GARO>」の作品世界や、スタッフのみなさんがいる現場が大好きな南里ちゃんの、そういった思いが画面から伝わってくるに違いありません。ご期待ください!

――13年間、道外流牙を演じてきた栗山さんですが、今後も流牙として戦っていきたいという意欲はありますか?

長年にわたって同じ役を演じ続けた俳優として、ギネスに載るまで流牙を演じていきたいです(笑)。

実はこの前、「30年後の流牙はどうなっている?」とAIに訊いてみたのですが、出てきた画像は「片目を失い、身体がムキムキになった60代の流牙」で、驚きましたよ。何があったんだというくらいの変化(笑)。そういうのもひとつの可能性ではありますが、未来のことは誰にもわかりませんからね。今後も、道外流牙の戦いを応援してくだされば嬉しく思います!

『牙狼<GARO> 東ノ界楼』1月29日より放送開始

「牙狼<GARO>」シリーズ最新作『牙狼<GARO> 東ノ界楼(がろ ひがしのかいろう)』は、2026年1月29日よりTOKYO MX22:00~・BS日テレ24:30~で放送。全9話。

  • キャスト:栗山航/南里美希、こだまたいち、宮原華音、橘ゆかり、平岡明純、窪田彩乃、影山ヒロノブ
  • 監督:鈴村正樹、木村好克、田口清隆 -脚本:鴨義信、江良至
  • 原作:雨宮慶太
  • 製作・制作:東北新社
  • 特別協力:サンセイアールアンドディ
  • エグゼクティヴ・プロデューサー:二宮清隆
  • プロデューサー:井野十兵 安養寺紗季
  • 主題歌:JAM Project『ЯR -Fate of saviour-』

(C)2026「東ノ界楼」雨宮慶太/東北新社