個人全体で3位にランクインしたのは、TBSの完全新作SPドラマ『ラストマン―全盲の捜査官―FAKE/TRUTH』。2023年の連続ドラマを経て、ワシントンとニューヨークで絆を深めた福山雅治と大泉洋の最強バディが、2025年の年末に再び日本で難事件に挑んだ。

物語の舞台は、武装集団に占拠されたテレビスタジオという緊迫の密室空間。「身代金10億ドル」という法外な要求に加え、東京での爆破予告という前代未聞のテロ事件が勃発する。

吉田鋼太郎演じる総理大臣や、松本若菜扮するキャスターが人質となる極限状態の中、全盲のFBI捜査官・皆実と刑事・心太朗のあうんの呼吸が試される展開は圧巻だった。

佐久良役の吉田羊らおなじみのメンバーに加え、FBI捜査官役のロウンやSnow Manの向井康二ら豪華ゲスト陣も華を添えている。

X(Twitter)では「皆実さんと心太朗のバディのクスッと笑える掛け合いが面白くてこれぞラストマン」「期待を遥かに超える面白さでした」といった称賛の声があふれ、シリアスな中にもユーモアを忘れない本作特有の空気感がファンを魅了した。

また、同時期公開の映画版『FIRST LOVE』は動員ランキング2位へ浮上し、前週比129%という驚異的な伸びを記録。大みそかの紅白歌合戦では主題歌「木星 feat. 稲葉浩志」が披露されるなど、テレビと映画、音楽が連動したメディア展開が奏功し、作品全体への関心が高まり続けている。

「名探偵津田」予測不能な展開が大きな話題

コア視聴層で3位(63.9%)を記録したのは、カルト的な人気を誇る『水曜日のダウンタウン』(TBS)の90分SP。ダイアン・津田篤宏が探偵に扮して事件を解決する名物企画「名探偵津田」の完結編が放送され、その予測不能な展開が大きな話題を呼んだ。

物語の発端は、前回の「電気イスゲーム」で劇団ひとりが死亡するという衝撃の幕開けから。今回は解決の鍵を求めてタイムマシンで100年前にさかのぼり、さらには江戸時代に不時着して大塩平八郎からエレキテルを借りて充電するという、SF映画顔負けの壮大なスケールで進行した。

中でも視聴者を騒然とさせたのが、津田さんと100年前のヒロイン・理花による「ガチキス」シーン。口ゲンカから卓球対決を経て、勝利の勢いで唇を重ねる展開には、Xでも「えぇぇぇっ! マジで?」「津田キスしてるやん!!!!!」と驚がくのポストが相次いだ。

しかし、単なるドッキリでは終わらないのが本企画の真骨頂。事件の真相は、時空を超えた愛憎が交錯する、ミステリードラマさながらの切なくも狂気じみた結末だった。スタジオのおぎやはぎ・矢作兼も「無駄なシーンが一つもない」と脚本を絶賛。

さらに、第2話の犯人名が家系図に登場するなど、過去回とリンクする緻密な伏線も散りばめられており、笑いと考察要素が入り混じる『水ダウ』らしい構成力が遺憾なく発揮されている。

『旅サラダ』ブランド力の高さを見せつける

ニュースや連続テレビ小説を除けば、朝の時間帯から唯一のトップ10入りを果たしたのが『朝だ!生です旅サラダ』(ABCテレビ・テレビ朝日系)。年末年始の特番がひしめく夜のゴールデン帯がランキングを席巻する中、土曜朝の定番番組がコア視聴層で10位(59.3%)に食い込み、そのブランド力の高さを見せつけた。

今回の注目ポイントは、レギュラー出演者である俳優・藤木直人による「ホノルルマラソン2025」への初挑戦企画。人生初のフルマラソンながら、4時間23分16秒という好タイムで完走。「番組で密着されているから辞めるわけにはいかない」と語りつつ、ゴール後には「二度と走りません」と笑顔で宣言するなど、飾らない素顔が視聴者の共感を呼んだ。

また、ゲストの旅では高橋光臣が冬の石川県・金沢を探訪。「近江町市場」での旬の味覚や、2025年11月にオープンしたばかりの「和のオーベルジュ」での贅沢なカニ料理など、年末らしい華やかな映像も視聴者を惹きつけた。

さわやかな朝の旅情報と、出演者のガチ挑戦という熱量のバランスが、年末年始に放送された朝の番組として異例の注目度につながったと言えるだろう。