
2025年のFA市場は、東北楽天ゴールデンイーグルスへの移籍が決まった伊藤光をはじめ、松葉貴大、東浜巨などベテラン選手が目立った。過去にもキャリア晩年を迎えながらも、他球団に活躍の場を求めた例がある。ここでは、35歳を超えてFA宣言し、国内移籍を決断した選手を紹介する。
糸井嘉男
・投打:右投左打
・身長/体重:188cm/99kg
・生年月日:1981年7月31日
・経歴:宮津高 - 近畿大
・ドラフト:2003年ドラフト自由枠
35歳でのFA移籍となった糸井嘉男だが、類いまれな身体能力により、41歳まで現役生活を全うした。
近畿大から2003年ドラフト自由枠で北海道日本ハムファイターズに投手として入団した糸井。しかし、思うような結果を残せず、プロ3年目の2006年に外野手へ転向した。
この決断が功を奏し、2009年にレギュラーを奪取。同年は打率.306、15本塁打、58打点、24盗塁を記録し、ベストナインとゴールデングラブ賞に輝いた。
その後も主力として活躍していたが、2013年1月に複数人が絡む大型トレードでオリックス・バファローズに電撃移籍した。
新天地でも活躍を続け、2014年には首位打者(.331)、2016年には盗塁王(53個)を獲得するなど、多くのタイトルを手にした。
35歳を迎えた2016年オフには国内FA権を行使し、阪神タイガースに加入。移籍初年度の2017年には打率.290、17本塁打、62打点、21盗塁と衰えを感じさせない成績を残した。
だが、2020年以降は故障もあって出番を減らし、2022年限りで現役を退くことになった。
相川亮二
[caption id="attachment_242246" align="aligncenter" width="530"] 読売ジャイアンツの相川亮二(写真:産経新聞社)[/caption]
・投打:右投右打
・身長/体重:183cm/86kg
・生年月日:1976年7月11日
・経歴:東京学館高
・ドラフト:1994年ドラフト5位
来季から横浜DeNAベイスターズで指揮を執る相川亮二。38歳を迎えた2014年オフに、2度目のFA移籍を決断した。
1994年ドラフト5位で横浜に入団すると、2004年に正捕手へ定着。2007年には打率3割(.302)をクリアするなど、強打の捕手としてチームを支えた。
2008年オフには、海外FA権を行使。メジャー移籍を目指すも交渉がまとまらず、東京ヤクルトスワローズに加入した。
新天地でも正捕手を担い、2010年には打率.293、11本塁打、65打点の好成績をマーク。
だが、中村悠平の台頭があって次第に出番を失い、出場機会を求めて2014年オフに自身2度目のFA宣言。2015年から読売ジャイアンツに活躍の場を移した。
移籍初年度は打率.313、4本塁打、17打点と打撃で存在感を示していたが、故障離脱により40試合の出場に。
その後は出番を増やせず、41歳を迎えた2017年シーズン限りで現役を引退した。
小笠原道大
・投打:右投左打
・身長/体重:178cm/84kg
・生年月日:1973年10月25日
・経歴:暁星国際高 - NTT関東
・ドラフト:1996年ドラフト3位
通算2120安打など、華々しい実績を残した小笠原道大。落合博満と並び、史上最高齢となる40歳のシーズンにFA移籍を果たした。
1996年ドラフト3位で日本ハムファイターズに入団。1999年にブレイクし、2002年から2年連続で首位打者のタイトルを獲得した。
2006年には打率.313、32本塁打、100打点と傑出した成績を収め、打撃2冠(本塁打王打点)に加え、最優秀選手を受賞した。
同年オフにFA宣言し、読売ジャイアンツに移籍。リーグをまたいで2年連続で最優秀選手に輝くなど、移籍後も安定したパフォーマンスを発揮した。
しかし、2011年以降は成績を落とし、2013年は22試合の出場にとどまった。
同年オフに2度目のFA権を行使し、中日ドラゴンズに活躍の場を移した。
移籍初年度は、代打を中心に81試合に出場して打率.301、1本塁打、18打点と存在感を発揮。翌2015年限りで現役を引退したが、キャリア晩年まで輝きを放った。
金城龍彦
[caption id="attachment_171704" align="aligncenter" width="530"] 巨人時代の金城龍彦(写真:産経新聞社)[/caption]
・投打:右投両打
・身長/体重:177cm/82kg
・生年月日:1976年7月27日
・経歴:近大付高 - 住友金属
・ドラフト:1998年ドラフト5位
再起をかけ、38歳のシーズンにFA移籍を果たした金城龍彦。しかしながら、わずか1年で現役を退くことになった。
1998年ドラフト5位で横浜ベイスターズ(現:DeNA)に入団した金城。プロ2年目の2000年にレギュラーに定着し、打率.346、3本塁打、36打点の活躍で首位打者、新人王に輝いた。
2003年には自己最多の16本塁打を放ち、同年から5年連続で2桁本塁打をマーク。
2006年には第1回WBCの日本代表に選出され、世界一メンバーに。2度のゴールデングラブ賞を受賞するなど、攻守に渡ってチームを牽引した。
しかし、2014年は90試合の出場で打率.200と低迷。球団から現役引退の打診を受けたこともあり、FA権を行使して読売ジャイアンツに活躍の場を移した。
新天地で迎えた2015年は、春先こそスタメン出場の機会を得たが、最終的にわずか36試合の出場に。在籍1年で現役引退を表明した。
日高剛
[caption id="attachment_242247" align="aligncenter" width="530"] 阪神タイガースの日高剛(写真:産経新聞社)[/caption]
・投打:右投左打
・身長/体重:182cm/90kg
・生年月日:1977年8月15日
・経歴:九州国際大付高
・ドラフト:1995年ドラフト3位
35歳を迎えた2012年オフにFA宣言し、再起を図った日高剛。だが、移籍後はわずか2年で現役引退となった。
九州国際大付高から1995年ドラフト3位でオリックス・ブルーウェーブ(現:バファローズ)に入団。高卒3年目の1998年から一軍での出場機会を確保し、早くから正捕手格に。
2008年には134試合出場、打率.269、13本塁打、47打点と自己最高の成績を収めた。
しかし、2010年以降は出場機会が減少。2012年は52試合の出場にとどまると、同年オフに海外FA権を行使。阪神タイガースに活躍の場を移した。
移籍初年度の2013年は打率.289、2本塁打、7打点とまずまずの数字を残したが、故障もあって44試合の出場に。
翌2014年は梅野隆太郎の入団もあってわずか2試合とさらに出場機会を減らし、同年限りでの現役引退を表明した。
鶴岡慎也
[caption id="attachment_242248" align="aligncenter" width="530"] 北海道日本ハムファイターズの鶴岡慎也(写真:産経新聞社)[/caption]
・投打:右投右打
・身長/体重:176cm/78kg
・生年月日:1981年4月11日
・経歴:樟南高 - 三菱重工横浜硬式野球クラブ
・ドラフト:2002年ドラフト8巡目
FA退団後、再びFAで古巣へ戻るNPB史上初のケースとなった鶴岡慎也。出戻りのFA宣言時は、36歳とキャリアの晩年を迎えていた。
2002年ドラフト8巡目で日本ハムファイターズに入団すると、2006年から一軍に定着し、ダルビッシュ有(現:パドレス)とのバッテリーで出場機会を確保。
2009年にはゴールデングラブ賞、2012年にはベストナインに輝くなど、扇の要としてチームを支えた。
2013年オフに国内FA権を行使し、福岡ソフトバンクホークスに移籍。2016年には103試合に出場するなど一定の出番を得ていたが、翌2017年は甲斐拓也の台頭でわずか29試合の出場に。
同年オフに2度目のFA権行使を決断し、古巣・日本ハムへ復帰した。
復帰初年度の2018年には101試合に出場し、打率.243、2本塁打、22打点を記録。翌2019年からコーチ兼任となり、2021年限りで現役引退を表明した。
【了】