(左から)松坂大輔、黒田博樹、長野久義(写真:産経新聞社)

 今シーズンも数々の選手が現役生活に別れを告げたプロ野球。引退選手には所属チーム一筋で引退する選手、複数球団を渡り歩いた末に引退するケースなど様々あるが、最初に入団したチームから移籍した選手がキャリアの終盤に古巣球団に戻り、引退するケースも珍しくない。そこで今回は、古巣で現役引退を決断した選手をピックアップした。

松坂大輔

[caption id="attachment_241795" align="aligncenter" width="530"] 埼玉西武ライオンズの松坂大輔(写真:産経新聞社)[/caption]

投打:右投右打

身長/体重:182cm/92kg

生年月日:1980年9月13日

経歴:横浜高

ドラフト:1998年ドラフト1位(西武)

 

 高校時代から“平成の怪物”と呼ばれ、一世を風靡した松坂大輔。キャリアの最後に選んだのは埼玉西武ライオンズだった。

 

 横浜高ではノーヒットノーラン達成など甲子園を沸かせた後、1998年ドラフト1位で西武に入団。ルーキーイヤーから先発ローテ入りを果たし、16勝を挙げ最多勝、新人王を獲得した。

 

 

 その後も最多奪三振、最優秀防御率、沢村賞など数々の投手タイトルを獲得し、球界を代表する投手へと成長。

 

 2007年オフにはポスティングでレッドソックスへ移籍。メジャー初年度から15勝を挙げ、ワールドシリーズ制覇にも貢献した。

 

 翌年にも18勝を挙げたが、2009年以降は度重なる故障に苦しみ、勝ち星が年々減少。2016年に福岡ソフトバンクホークスへ入団し、日本球界へ復帰。

 

 ソフトバンクでは3年間でわずか1試合の登板にとどまったが、2018年に中日ドラゴンズへ移籍すると、6勝を挙げカムバック賞に輝いた。

 

 しかし、翌年は再び故障に苦しみ2020年から古巣の西武へ復帰。しかし、状態が回復せず、2021年に現役引退を表明。

 

 西武復帰後は結果的に引退試合の1試合のみの登板となったが、球界の象徴として君臨した松坂の存在感は、今も多くのファンの記憶に刻まれている。

黒田博樹

[caption id="attachment_241790" align="aligncenter" width="530"] 広島東洋カープの黒田博樹(写真:産経新聞社)[/caption]

投打:右投右打

身長/体重:185cm/93kg

生年月日:1975年2月10日

経歴:上宮高 – 専修大

ドラフト:1996年ドラフト2位(広島)

 

 “男気投手”で知られる黒田博樹は、華やかさよりも泥臭さを武器に信頼を勝ち取った投手だ。

 

 専修大から1996年ドラフト2位で広島東洋カープに入団。派手さはないが粘り強い投球で着実に存在感を高め、2001年には自身初の2桁勝利となる12勝をマーク。

 

 

 その後は広島のエースとして躍動し、2005年には最多勝、2006年には最優秀防御率のタイトルを獲得した。

 

 2007年オフにはメジャー挑戦を表明し、ロサンゼルス・ドジャース、ニューヨーク・ヤンキースで先発投手として長く活躍。5年連続2桁勝利を達成するなど、メジャーでも一線級の成績を残し続けた。

 

 そして2015年、メジャー球団からのオファーもあったとされる中、古巣の広島へ復帰。同年は26試合の登板で11勝8敗、防御率2.55と評判通りの実力を発揮。

 

 翌2016年にも10勝をマークし、チーム25年ぶり7度目のリーグ優勝に貢献。その年限りで現役を退いたが、誠実な姿勢と確かな実力は今も語り継がれている。

福留孝介

[caption id="attachment_241791" align="aligncenter" width="530"] 中日ドラゴンズの福留孝介(写真:産経新聞社)[/caption]

投打:右投左打

身長/体重:182cm/90kg

生年月日:1977年4月26日

経歴:PL学園高 – 日本生命

ドラフト:1998年ドラフト1位(中日)

 

 中日ドラゴンズの主軸打者として活躍した福留孝介。メジャーリーグ挑戦などを経て、最後は古巣球団でユニフォームを脱いだ。

 

 日本生命から1998年ドラフト1位で中日に入団すると、プロ1年目からその打撃センスを発揮し、リーグ優勝に貢献。

 

 

 その後は中日打線の主軸を担い、2006年には打率.351をマークし首位打者を獲得。翌2007年オフにメジャー挑戦を表明。シカゴ・カブスへの移籍が決まった。

 

 カブスでは規定打席に到達するなどまずまずの成績を残していたが、2013年に阪神タイガースへ入団し日本球界へ復帰。再びレギュラーに返り咲いた。

 

 阪神では在籍8年間で5度の2桁本塁打を記録するなど存在感を発揮したが、2020年オフに戦力構想外を伝えられると、2021年に中日へ復帰。

 

 復帰初年度は91試合の出場で4本塁打に終わったが、要所で勝負強さを発揮。23試合の出場にとどまった2023年限りで引退を決断した。

松井稼頭央

[caption id="attachment_241792" align="aligncenter" width="530"] 埼玉西武ライオンズの松井稼頭央(写真:産経新聞社)[/caption]

投打:右投両打

身長/体重:177cm/85kg

生年月日:1975年10月23日

経歴:PL学園高

ドラフト:1993年ドラフト3位(西武)

 

 走攻守三拍子そろったスイッチヒッターとして球界を彩った松井稼頭央。最後は古巣で引退し監督にも就任したが、現役時代のような華々しい成績とはならなかった。

 

 PL学園高から1993年ドラフト3位で西武ライオンズへ入団。プロ初年度から快足を飛ばし、2000年前後には“パ・リーグ最強ショート”として君臨した。

 

 

 2002年には140試合の出場で打率.332、36本塁打、33盗塁の好成績を残し、トリプルスリーを達成。2004年からはメジャーリーグでも活躍した。

 

 2011年からは東北楽天ゴールデンイーグルスでプレーし、2013年にはチームのキャプテンとしてリーグ初優勝、日本一に貢献した。

 

 その後も楽天打線の中核を担っていたが、2016年以降は成績を落とし2018年から古巣の西武に復帰。コーチ兼任としてチームを支えたが、同年限りでユニフォームを脱いだ。

 

 現役引退後は一軍ヘッドコーチを経て、2024年から一軍監督に就任。しかし、成績が上がらず1年足らずで退任となってしまった。

 

 選手時代には素晴らしいキャリアを誇っていただけに、今後挽回のチャンスは訪れるだろうか。

新井貴浩

[caption id="attachment_241793" align="aligncenter" width="530"] 広島東洋カープの新井貴浩(写真:産経新聞社)[/caption]

投打:右投右打

身長/体重:189cm/102kg

生年月日:1977年1月30日

経歴:広島工 - 駒沢大

ドラフト:1998年ドラフト6位(広島)

 

 FA権行使時には涙する場面が印象的だった新井貴浩。最終的に古巣に戻り引退し、現在は指揮官として広島東洋カープを率いている。

 

 駒沢大から1998年ドラフト6位で広島に入団。2001年にレギュラーに定着すると、2005年には43本塁打を放ち本塁打王に輝くなど、主軸打者として成長。

 

 

 2007年オフにはFA権を行使し、阪神タイガースへ移籍。新天地でも打撃力を発揮し、2011年には全144試合に出場し93打点をマーク。打点王に輝いた。

 

 その後は故障に悩まされるシーズンが増え、2014年に自由契約となると、翌2015年に広島へ復帰。同年は主軸を任され、規定打席にも到達した。

 

 2016年には132試合の出場で打率.300、19本塁打、101打点の活躍でチームを25年ぶりの優勝へ導き、リーグMVPを獲得した。

 

 2018年限りで現役を引退。2023年から広島の監督に就任し、現在まで指揮を執っている。

 

 来季は就任4年目を迎え、より結果を求められるシーズンに。自身の現役ラストイヤー以来となるリーグ優勝へ、チームを導くことが出来るだろうか。

長野久義

[caption id="attachment_241794" align="aligncenter" width="530"] 読売ジャイアンツの長野久義(写真:産経新聞社)[/caption]

投打:右投右打

身長/体重:180cm/85kg

生年月日:1984年12月6日

経歴:筑陽学園高 - 日本大 - ホンダ

ドラフト:2009年ドラフト1位(巨人)

 

 2度の入団拒否を経て、読売ジャイアンツ入りを果たした長野久義だが、人的補償でまさかの移籍を経験。それでも最後は巨人で引退となった。

 

 2009年ドラフト1位で巨人に入団。プロ1年目にして128試合に出場し、打率.288、19本塁打を記録し、新人王を獲得。

 

 

 2011年には140試合の出場で打率.316の好成績を収め首位打者を獲得。その後も持ち前の俊足強肩とミート技術で巨人の上位打線を支えた。

 

 しかし2019年オフ、丸佳浩が巨人にFA移籍したことによる人的補償として、広島東洋カープへ移籍の移籍が決定。

 

 広島では100試合を超える出場はなかったが、要所で存在感を発揮。一時期は代打の切り札としてチームを支えた。

 

 その後は広島球団側の計らいもあり、2023年から巨人へ復帰。ベテランとしてチームを纏める役割を果たしていたが、今季限りでの現役引退を表明した。

 

 真面目で実直な姿勢とチーム思いの性格から、ファン・選手間問わず深く愛された選手。引退後は大学院への進学を表明したが、今後の動向が注目される。

 

 

【了】