JR四国は7日、同社の各線区における2024年度の線区別収支と営業係数を取りまとめ、公表した。前年度に続き、「地域やご利用の皆様に線区ごとの直接費と収入の関係についてご理解をいただくため、営業費は直接費により収支及び営業係数を算出しております」とのこと。
「直接費」は「列車の運行に直接かかる費用」とされ、JR四国は直接費をもとに収支と営業係数を算出。参考として「共通費」(本社部門経費や減価償却費、諸税等)を含む数値も公表している。今回公表した数値のうち、営業係数は「営業費÷営業収益×100(100円の収入を得るために要する費用)」を示す。営業係数が「100」未満だと黒字だが、「100」を超えると赤字となり、数字が大きくなるほど維持が困難になる。
JR四国、2024年度の赤字線区ランキング(営業係数の大きい順)
- 1位 : 牟岐線 阿南~阿波海南間 営業係数 445 (1,042)
- 2位 : 予土線 北宇和島~若井間 営業係数 396 (1,329)
- 3位 : 鳴門線 池谷~鳴門間 営業係数 211 (361)
- 4位 : 予讃線 向井原~伊予大洲間 営業係数 188 (379)
- 5位 : 土讃線 須崎~窪川間 営業係数 186 (348)
「直接費に対する営業係数」をもとに、赤字線区をランキング形式で並べると、牟岐線の末端区間である阿南~阿波海南間がワースト1位、予土線(北宇和島~若井間)が2位に。一方、カッコ内の数字は「共通費含む営業係数」で、こちらは予土線が1位、牟岐線の阿南~阿波海南間が2位となった。ただし、上位2線区ともに、2024年度の「直接費に対する営業損失」は2023年度より改善したとのこと。「旅客運輸収入がほぼ横ばい」だった一方、「線路設備の修繕費減により、直接費が減少」したためと説明している。
3位の鳴門線(池谷~鳴門間)は、「線路設備や電気設備の修繕費が増加」する一方、「駅業務に係る費用が減少」し、「直接費はほぼ横ばい」に。「旅客運輸収入もほぼ横ばい」だったことから、「直接費に対する影響損失」も前年度と大きく変わらなかった。4位の向井原~伊予大洲間は予讃線の海線区間で「愛ある伊予灘線」とも呼ばれる。同区間は移動需要の回復に加え、2023年度の運賃・料金改定により「旅客運輸収入が増加」したとのこと。一方で「線路設備の修繕費減により、直接費が減少」したため、「直接費に対する営業損失」は改善した。
5位に入った土讃線の須崎~窪川間については、「移動需要の低迷により旅客運輸収入が減少」する一方、「線路設備や電気設備の修繕費増により直接費が増加」したため、「直接費に対する営業損失」が拡大したと説明している。
なお、JR四国が線区別収支と営業係数を公表した全18線区のうち、「直接費に対する営業係数」が黒字の線区は6線区、赤字の線区は12線区だった。「共通費含む営業係数」が黒字の線区は本四備讃線児島~宇多津間の1線区のみ、他はすべて赤字となっている。

