日本生産性本部の余暇創研は10月28日、2024年の余暇活動状況について、個別の意識や参加実態に関するアンケート調査および各業界の市場分析を検証して取りまとめた「レジャー白書2025」を公表した。
国内観光旅行が3年連続首位に
余暇活動の参加人口は、「国内観光旅行(避暑、避寒、温泉など)」(4,680万人)が3年連続の首位となった。「動画鑑賞(レンタル、配信を含む)」が参加人口を増やし2位に上昇。「外食(日常的なものは除く)」「読書(仕事、勉強などを除く娯楽としての)」などの種目は引き続き上位となっている。多くの余暇種目で参加人口の減少がみられる。
一人当たり平均参加種目数は、前年比0.2種目減の10.2種目。娯楽部門を除き微減。男女ともに減少したものの、女性の減少幅の方が大きく、男女で0.3種目(男性10.0種目、女性10.3種目)の差となった。
仕事より余暇を重視する回答者の割合が引き続き増加。回答者の3分の2以上が余暇を重視している。
観光・行楽部門が前年比で9.9%増加
2024年の余暇関連市場規模は75兆2,030億円で、前年比で5.6%増加した。2019年比で104.0%となり、コロナ禍前を上回った。分野によって増加スピードに差。コロナ禍で伸びた分野の多くは堅調が続いている。
スポーツ部門では前年比1.6%増となり、フィットネスクラブ、スキー場、スポーツ観戦が好調だった。各スポーツ用品、施設・スクールは堅調。ゴルフ練習場は横ばいだが、ゴルフ場はマイナスに転じた。
趣味・創作部門は前年比3.8%増となった。音楽会、演劇、カメラは好調。動画配信、音楽配信、電子出版などのコンテンツ配信は伸び率が低下するも堅調。映画、CD、紙の書籍・雑誌は減少した。
娯楽部門は前年比5.3%増だった。パチンコ・パチスロがプラス成長。外食は大きく伸び、カラオケも順調に回復した。公営競技は引き続き堅調。ゲームセンター・ゲームコーナーは堅調も、テレビゲーム・ゲームソフト、オンライン・ソーシャルゲームはマイナスとなった。
観光・行楽部門は前年比9.9%増で、国内旅行が堅調。ホテル、遊園地・レジャーランド、旅行業、鉄道、国内航空、会員制リゾートは増加し、海外旅行も緩やかに回復した。乗用車が伸びた一方、二輪自動車はマイナスとなった。


