テレビプロデューサーの佐久間宣行氏が23日深夜、ニッポン放送のラジオ番組『佐久間宣行のオールナイトニッポン0(ZERO)』で、アニメ制作について言及した。
佐久間宣行氏「すごいよな、アニメって」「本当に…」
この日の放送では、大ヒット上映中の『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』の話題に。TOHOシネマズ新宿で、公開初日の上映回数が40回だったことを受け、佐久間氏は、「そんなに上映できる!? すごいね」と感嘆。続けて、「『無限列車編』で涙してから、5年ですよ。観てた小学生が高校生になるのよ」と感慨深げに語りつつ、「すごいよな、アニメって。本当に作るの時間かかるの。流行りも変わるから難しくて……」と尊敬の念を込めた。
「アニメ会社の人と話したりすると、“基本3年はかかる。だから、正直、そのころ流行ってるものがわかりません”って。今流行ってるものを追いかけて作りはじめると、もう絶対にズレる」と明かした佐久間氏。そのため、「自分が本当に面白いと思うもので作るしかない」そうで、「細田守監督のインタビューで、自分の子供が小さいときは、『未来のミライ』を書いてて。“結局、自分事ですね”とか言われるんだけど、3年間脚本書いて、5年に1作とか。自分事以外やってらんないって」と話した。
「結局そうなるのよ。庵野監督だってそうじゃん。結局、自分の部分が投影されていく」と続けた佐久間氏は、「完全に外からのエンタメで作ろうと思うと、3年とか5年向き合って、1作作って……。無理なんだよね」とアニメ制作の難しさを想像。「だから、アニメの大監督の作品って、どんどん自分が投影されていくんだよ。だって、宮崎監督の最後の作品と言われてる作品だって、ほぼ自分のヒストリーみたいなものになってたもんね」と熱弁した。
また、佐久間氏は、「バラエティで、3年後ですって言われたら、もうわかんない。そしたら結局、自分の一番好きなものをやるしかなくなる」とも。「『デスキスゲーム』ですら、1年前に脚本を作りはじめてるから、この笑いがどうか? なんてわかんないから。本当に俺のくだらなさでやるしかない。だから、自分を信じるしかない」と吐露しながら、「アニメの人たちって、本当にすごいよね。それで当たってるアニメってやっぱりすごい。3年前にドンズバで来たってことだから」と感心しきりだった。
なお同番組は、放送後1週間以内であればradikoで聴取可能(エリア外の場合はプレミア会員のみ)。また、『オールナイトニッポン0』は、ライブ配信アプリ「17LIVE(イチナナ)」で放送と同時に映像でも配信中。放送後には「17LIVE」限定のアフタートークも配信されている。
【編集部MEMO】
佐久間宣行氏がパーソナリティを務める『佐久間宣行のオールナイトニッポン0(ZERO)』は、2019年4月にスタート。前月に行われた発表会見では、「この年になって、夢がかなうことがあるんだなと。中学時代から聴いていた『オールナイトニッポン』にまさか43歳でオファーがあるなんて」と驚き、就職活動でニッポン放送に落ちたことに触れながら、「『オールナイトニッポン』のディレクターをやりたかったんです。でも、まさか演者として出るとは」と話していた。