東京都内で6月17日、広島県の新たな観光・食プロモーションプロジェクト「OK!! 広島(おいしいけぇ、ひろしま)」の記者発表会が行われた。このプロジェクトは、広島県が誇る多彩な食資産・食文化の魅力を全国に発信するべく始動した大型キャンペーンで、観光誘致や地産地消の促進、地域産品のブランディング強化などが目的。
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広島県の新たな観光・食プロモーションプロジェクト「OK!! 広島(おいしいけぇ、ひろしま)」応援団長に就任した、広島出身の同級生である奥田民生さんと吉川晃司さんによるユニット・Ooochie Koochie
「おいしいけぇ」を「OK」にして親しみやすく
発表会では、ビデオメッセージで広島県知事の湯﨑英彦氏が登場。2023年に開催されたG7広島サミットの開催を受けて広島の食に注目が集まったこと、昨年宮島や広島平和記念資料館の来場者数が過去最高を達成したことなど、広島が国内外を問わず注目度が高まっている現状を紹介した。
そして、「今こそ、平和への思いや復興のエネルギーに溢れた広島が、その豊富な食で日本中、世界中の人々を幸せに、元気になっていただきたいという強い思いでこの大型プロジェクトを立ち上げました」と同プロジェクト発足の経緯を口にし、「ぜひ広島にお越しいただき、おいしさの宝庫である広島の多彩な食の魅力を実感してください」と呼びかけた。
次に広島県農林水産ブランド戦略担当部長の池田志伸氏が登壇。「おいしいけ広島に来てほしい。おいしいから広島に行ってみたい。そう思っていただきたいという思いを込めました。『おいしいけぇ』を『OK』と短く親しみのあるワードで表記することで、多くの方々に浸透することも期待しています」とプロジェクト名に込めた思いを語った。
さらに、文化や食の魅力を県外にばかり発信するのではなく、広島県民が"地元"の魅力に気づく機会になることも狙いとしていることを明かした。「県民の皆様にもここは広島弁で申しますと、『広島にはほんまむちゃくちゃおいしいものがようけあるんじゃ』と、地元の職人に対する誇りを一層深めていただけることを願っています」(池田氏)。
続いて、東京都中央区にある広島の特産品などを販売しているアンテナショップ「ひろしまブランドショップ TAU」で店長を務める村上祥平氏が「広島県出身者でも知らない商品があったりとか、まだまだ知られてない広島の魅力が詰まっている」と同店の魅力を紹介。「『TAU(たう)』というのは広島の方言で『届く』という意味です。『このプロジェクトを通じて、新たな広島の食の魅力、おいしい広島というものを首都圏からしっかり展開していきたい、広げたい』と思っております」と話した。
広島弁は怖い?
中盤からは同プロジェクトの応援団長に就任した、広島出身の同級生である奥田民生さんと吉川晃司さんによるユニット・Ooochie Koochieが登場。まず広島の魅力について、奥田さんは「大きすぎない。山と海が近くてコンパクト。そこが良さだと思うんです」と、身近にいろいろな自然の顔を覗けるところだと話す。
吉川さんは人の温かさを挙げるが、「同級生で集まって飯食ってても、大体店の人に『すいません、喧嘩は外でやっていただけませんか?』って。いやいや盛り上がってるだけなんだよね」と広島弁が荒っぽく聞こえるため、「広島県民=怖い人」と誤解を招きやすいことに触れる。ただ、すかさず奥田さんは「それは違うよ。言葉だけじゃなくて、その姿やと思う」と吉川さんの身体つきが誤解の一因であるとツッコミ、笑いを誘った。
おすすめの広島グルメは?
広島のおすすめグルメの話題に移ると、奥田さんは「お好み焼き」ではなく「おこのみ」と回答。「よく"広島風"とか言うんですけど、もちろん広島の人は広島風って言わない。お好み焼きとも言わない。おこのみです。お好み焼きってなると、俺の中では大阪とかも入ってくるわけです」と呼び方のこだわりを口にする。
次に吉川さんは「小鰯」と答え、「広島に行ってぜひ食べてみていただきたい」「宝石のように綺麗」と熱弁。奥田さんも「天ぷらとかもあるんですけど、やっぱり刺身が良いと思います」と小鰯のオススメの食べ方を紹介した。
最後に応援団長としての抱負として吉川さんは「広島愛の溢れる美味いものを紹介していきたいなと思っています」と語気を強める。一方、奥田さんは日本酒製造に興味を持つ若者が増えている現状に触れ、「若い人達がそれまでの世代を受け継いでってほしい」「『跡継ぎがおらん』とかあるじゃないですか。『どっかの跡を継いでくれ』っていう思いがある。繋げていってほしいなと思います」と呼びかけた。