フジテレビ系ドラマ『Dr.アシュラ』(毎週水曜22:00~)が、きょう16日にスタートする。
主人公は、命の最前線=修羅場で、どんな急患も絶対に断らない、そしてどんな手を使ってでも絶対に助けるスーパー救命医・杏野朱羅(松本若菜)。命を助けたい、その純粋な思いと卓越した技術で患者を救う姿を描いていく。
銃を突きつけられても「私の患者に手を出すな」
帝釈総合病院救急科の初期研修医・薬師寺保(佐野晶哉)は救急科に配属されて早々、当直につくことになった。不安を隠せない様子の保だが、看護師の水吉歩夢(荒井玲良)が、この病院では院長・不動勝治(佐野史郎)の医療ミスなどが起きないようにという方針のため、重症患者は受けていないと話す。その言葉に安堵する保だが、歩夢は「でも今日もアシュラ先生いるからね」と意味深な一言を加える。
保が休憩室に行くと、スクラブのままソファで眠っている女性の姿が。救命医・杏野朱羅(松本若菜)である。朱羅の美しさに思わず見とれていると、朱羅は突然目を覚まし「来る」と言うなり初療室へ急ぐ。保が後を追うと救急隊からのホットラインが鳴る。朱羅は心肺停止患者の受け入れ要請に応じる。
救急車が到着し、朱羅は保と歩夢に指示を出しながら必死に蘇生を試みる。その最中、銃で撃たれた組長をヤクザたちが運び込んでくる。組長の治療を優先するようすごむヤクザだが、朱羅は見向きもしない。業を煮やした舎弟が銃を突きつけるが、「私の患者に手を出すな」と朱羅は舎弟の首筋にメスを向ける。
その頃、医療法人帝釈会・理事長の阿含百合(片平なぎさ)は、国際帝釈病院の新設に向けて奔走していた――。
朱羅の「来る」はスイッチが入る瞬間
女医が主人公の医療ドラマが数多く放送されてきた中で、やはり『ドクターX~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日)が真っ先に思い浮かぶ人も多いだろう。米倉涼子演じる主人公・大門による「私、失敗しないので」という名セリフも生まれた。
今作は、松本演じる朱羅の「来る」というセリフから始まるが、それは至って冷静につぶやかれる。全く仰々しくなく、その姿は至って“静”だ。しかし、その「来る」という言葉は、“静”から“動”へのスイッチが入るサインのようだ。
いざ急患が到着すると、患者の状況を冷静沈着に素早く分析し、ダイナミックかつ迅速な手技で、難しい手術も手際よくやってのけてしまう。患者を助けたい、何としても助けるということへの強い信念を感じる。そもそもなぜ、急患が「来る」と分かるのか。それが明かされる日は来るのだろうか。