コスプレイヤーの活動のみならず、タレントやグラビアモデルとしても活躍中のえなこ。様々な媒体やSNSを通じて、アニメやゲームなど日本のカルチャーを配信し続けているえなこを直撃し、仕事のやりがいやこだわり、将来の展望について話を聞いた。
チャーミングな表情や持ち前のバイタリティはそのままに、魅惑的なボディは年々磨きがかかっていくように思えるえなこ。
「年を重ねれば重ねるほど『その歳に見えない!』という風に見られたいので、なんとかきれいになれるように努力をしていきたいです。10年後も今と同じ感じでやれるようにしたい。むしろ逆に、今の年齢を自分から大々的に公表できるくらいになりたいです。そういうギャップを楽しんでもらえたらいいなと思い、むしろワクワクしています」
3月1日に開催された「第40回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2025 SPRING/SUMMER」では、モデルとしてランウェイを歩いた。
「以前、マネージャーさんに『TGCに出たいです!』と伝えていたのですが、まさかこんなに早く願いが叶うとは! モデルとしてランウェイを歩くのは2回目でしたが、いつもと違う客層というか、アウェイな場所に来たという自覚はあったのでドキドキしました。でも、かわいい洋服を着て、なかなか自分ではやらないヘアアレンジをしてもらい、普段とは違う自分になれたので、とてもいい気分でスポットライトを浴びることができました」
コスプレイヤーとしてのこだわりを聞くと「趣味としてのコスプレと、お仕事としてのコスプレでは全然違います」とした上で、「私は元々趣味から始めて、今の仕事につながりましたが、今はSNSでコスプレ写真を上げても、知らない人に『似てないよね?』と叩かれたり、嫌なことを言われたりすることも多くて。実際にそういう経験をされたコスプレイヤーさんも多いと思いますが、私の信条としては、コスプレって自己満足の世界です。だから他のコスプレイヤーのコスプレも否定しない。コスプレは、自分の中のキャラクター像を、自分の体で再現しているだけなので」とキッパリ言う。
そして趣味と仕事の違いについては「趣味でコスプレをする場合は、全部自分で作るのが当たり前でした。もちろん今は時間がなくてなかなかできませんが。お仕事の場合はクライアントさんから衣装の色、形など、すべて指定されたものを着用します」と述べ、「その場合、私の中でこのキャラクターはこんな感じじゃないと思うこともありますが、そこはお仕事なので。オタクだからこそこだわりを持っていて、葛藤してしまうこともたまにあります」と本音も吐露する。
逆に、仕事としてのコスプレにもメリットは多いようで「自分では想像できなかったようなコスプレができたりすることもあります」と語る。
「コスプレって本当にお金がかかるんです。お仕事だと、普通のコスプレイヤーには作れないような予算のものを、公式のクライアントさんからのご依頼で用意してもらえたりします。個人だとなかなかできないコスプレもできるので、そういうところはすごくありがたいです」
そして、両方とも「アニメやゲームが好きだからこそ、そのコスプレをやっているという気持ちはずっと変わってないです。そこがなくなったら、きっとコスプレをやめちゃうと思います」と、コスプレのマインドはずっとブレないようだ。
コスプレに楽しさを見出し、いつしかそれが仕事につながっていったというえなこ。これまでの転機について聞くと「中学生からコスプレを始めて、高校1年生で初めて東京のコミケに行きましたが、その時に撮影された写真がネットに上がり、それがバズったのがきっかけで注目されました。そこで『えなこ』という名前が広まったかなと。そして次の転機が、今の事務所の社長さんに出会い、2人で頑張っていこうとなったときです。そのときに選んだ道は間違っていなかったなと思います」と振り返る。
続けて、「今の事務所に入ったのは8、9年前ですが、当時は社長さん1人でやっていて、社長さんに『お金のことはいいから何かコスプレで楽しいことができたら』という話をしたことを今でも覚えています」と回顧。
まさに今、夢が叶ったえなこは「自分の好きなコスプレで生きていけるなんて、お金をもらえるなんて、夢にも思ってなかったです。お仕事で大好きな漫画やアニメの原作者さんに会えたり、自分のコスプレを作者さんが見て褒めてくださったり、声優さんと共演できたりするなんて! これ以上望んだらバチが当たります」と声を弾ませる。