「仕事で英語を使うなんて、夢のまた夢」と思っているあなたへ。中学英語レベルでも、ビジネスの現場はなんとかなるんです! 実は、日常的なビジネスのやり取り——挨拶、依頼、感謝、提案など——で求められるのは、難しい単語でも、完璧な文法でもありません。必要なのは、シンプルで誠実に伝わる表現だけ。
この記事では、誰でもすぐに使える中学英語のフレーズを「テンプレート型」でご紹介します。前半が固定された言い回しなので、後半を入れ替えるだけで、どんな場面にも応用できます。きっと「伝わった!」という実感が、あなたの自信につながるはずです。
1. Let me + 動詞の原形
意味: ~させてください/~しますね
文法ポイント: 「Let+人+動詞の原形」で「~させる」という形
【例文】
Let me explain. (説明させてください)
Let me check. (確認させてください)
Let me think. (考えさせてください)
「Let me」は、"自分の行動をやさしく前置き"する表現。言った後には行動が続きます。これを一言添えるだけで、グッと印象がよくなります。
2. Could I + 動詞の原形…?
意味: ~してもいいですか?
文法ポイント: 助動詞「could」を使って丁寧に。気心知れた相手なら「Can」でもOKです。
【例文】
Could I ask you a question? (質問してもよろしいですか?)
Could I join the meeting remotely? (会議にリモートで参加させていただけますか?)
「Could I」は、相手に対して配慮を示しながらも「許可」が取れるフレーズ。「ちょっといいですか?」って言い出しにくいときの救世主です。
3. I'd like to + 動詞の原形
意味: ~したいのですが
文法ポイント: 「would like to」を使って丁寧に。気心知れた相手なら「want to」でもOK。
【例文】
I'd like to talk about our new plan. (新しい計画について話したいのですが)
I'd like to join the project. (このプロジェクトに参加したいです)
「やりたい」を上品に言える、自己主張の丁寧版。相手に配慮しながらも、自分の意志をしっかり伝えられます。
4. Could you + 動詞の原形…?
意味: ~していただけますか?
文法ポイント: 「Could」を使って丁寧に。気心知れた相手なら「Can」でもOK。
【例文】
Could you send me the file? (ファイルを送っていただけますか?)
Could you wait a moment? (少し待っていただけますか?)
お願いするときに「Please」だけだとキツく聞こえることも。そんなとき、救世主「Could you」の出番。頼みごとにやさしさを添えて依頼ができます。
ここまでで一旦、どの表現がどう役立つのか、まとめてみましょう。日本語でも「依頼」「許可」といった表現が並ぶと、混乱しますよね。具体的に使うイメージをしながら各表現の役割を見比べてみましょう。
★4つの英語表現の使い分け早見表
5. How about + 名詞/動詞-ing?
意味: ~はどうですか?
文法ポイント: 「How about」の後には名詞または動名詞(~ing)を置く。
【例文】
How about this idea? (このアイデアはどうですか?)
How about having a quick meeting? (軽く打ち合わせするのはどうですか?)
How about Friday? (金曜日はどうですか?)
「How about」は、気軽に聞けるやさしい提案フレーズ。「どう思う?」と相手の意見を引き出せ、アイデアの提案や日程調整などにぴったりです。
6. Thank you for + 名詞/動詞-ing
意味: ~してくれてありがとうございます
文法ポイント: 「Thank you for」の後には名詞か動名詞(~ing)を使う。
【例文】
Thank you for your time. (お時間いただきありがとうございます)
Thank you for coming today. (今日はお越しいただきありがとうございます)
Thank you for your help. (ご協力ありがとうございます)
「Thank you for」は、感謝を"具体的"に伝えられる、シンプルかつ最強の英語表現です。相手の行動や気持ちに、しっかりお礼の気持ちを届けられます。
7. It's important to + 動詞の原形
意味: ~することが大切です
文法ポイント: 「It is + 形容詞 + to 動詞」の形
【例文】
It's important to check the details. (詳細を確認することが大切です)
It's important to try new ideas. (新しいアイデアに挑戦することが大事です)
「これ、大事なんです」を伝えられる表現で、意見を押しつけず、価値観や優先順位を共有できます。また、importantの部分を【necessary/ difficult/ easy/ helpful】などに入れ替えると、グッと表現の幅が広がります。
8. I'm happy to + 動詞の原形
意味: ~できてうれしい・喜んで~します
文法ポイント: 「be happy to 動詞」で「~できてうれしい/喜んで~する」の意味に
【例文】
I'm happy to help. (喜んでお手伝いします)
I'm happy to join. (参加できてうれしいです)
I'm happy to meet you. (お会いできてうれしいです)
「I'm happy to」は、"前向きな気持ち"をのせて行動や意思を伝えられるフレーズです。申し出や初対面の場面で、感じのいいポジティブさがにじみます。
9. I'm looking forward to + 名詞/動詞-ing
意味: ~を楽しみにしています
文法ポイント: 「look forward to」の後は名詞か動名詞(~ing)を使う
【例文】
I'm looking forward to our meeting. (会議を楽しみにしています)
I'm looking forward to working with you. (一緒に働けるのを楽しみにしています)
「締めの一言」の鉄板表現。楽しみにしているという"期待の気持ち"を伝える表現です。良好な関係性をつくるのに役立つ、ポジティブなフレーズです。
10. It depends on + 名詞
意味: ~によります/次第です
文法ポイント: 「depend on + 名詞」で「~次第」という意味
【例文】
It depends on the schedule. (スケジュール次第です)
It depends on the client. (クライアント次第です)
It depends on the situation. (状況によります)
即答しにくい場面での受け答えの際、"中立的な返答"ができる言い回しです。角を立てずやんわり返せ、調整・相談などの"グレーな場面"で役立ちます。
おわりに
英語を話すことに自信がないと感じている方も、「中学英語でここまで通じるんだ!」という体験をすると、ぐっと気持ちが前向きになります。英語が苦手と感じている方も、この10フレーズならどれも文法はシンプル、でもちゃんと伝わります。しかも応用が効くものばかり。
「使えた!」「通じた!」という小さな成功体験が、英語に対する苦手意識をなくす第一歩になります。ぜひ、明日の会議・メール・ちょっとした雑談の中で、ひとつでも取り入れてみてください。中学英語は、あなたのビジネスコミュニケーションの強い味方です。