女優の今田美桜が主演を務める連続テレビ小説『あんぱん』(NHK総合 毎週月~土曜8:00~ほか ※土曜は1週間の振り返り)の「第1回を見る回」と題したパブリックビューイングが31日、高知県立高知追手前高等学校のホールで開催。北村匠海演じる柳井嵩の母・柳井登美子役の松嶋菜々子がゲストとして登壇し、「レンタカーを借りて3日間いろいろと回らせていただきました」と高知観光を楽しんだと語った。

  • 松嶋菜々子

    「連続テレビ小説『あんぱん』第1回を見る会」に登壇した松嶋菜々子

『あんぱん』は、アンパンマンを生み出したやなせたかしさんと妻・暢さん夫婦をモデルに、何者でもなかった2人があらゆる荒波を乗り越え、『アンパンマン』にたどり着くまでを描く愛と勇気の物語。小松暢さんがモデルのヒロイン・朝田のぶを今田美桜、やなせたかしさんがモデルの柳井嵩を北村匠海が演じる。

やなせさんの出身校である高知県立高知追手前高等学校のホールで開催された「第1回を見る回」。高知の感想を尋ねられた松嶋は「2度ほど訪れたことがあるんですが、知人のお宅に伺うのが目的で、あまり観光できなかったんです。今回は張り切って3日前に高知へ入りましたが、3日では全然回りきれないほど魅力がたくさんあって、大好きになりました」と語る。

自分で車を運転し、牧野植物園や坂本龍馬記念館、桂浜、モネの庭、やなせたかし記念館、五台山など、たくさんの観光名所を回ったそうで、「桜が丘公園で花見もしましたし、五台山では夜景も見ました。カップルと一緒に! あんまり邪魔しないようにさっと帰ったんですけど」と言うと、会場からどよめきが起こる。

さらに、「昨日は『アンパンマンミュージアム』へ行き、5時間ぐらいいました。(キャラクターの)やなせうさぎとも自撮りしました。小さいお子様連れが多かったのですが、じっくり回るといいんです。また、やなせ先生の日記や詩がたくさんあって、それを1つ1つ読むと心に染みます。だから、お子様連れで楽しんだ後、お子様が大きくなってからまた再び、私ぐらいの年齢で訪れてじっくり見ると、すごく完結するようなミュージアムだなと思いました」と魅力を熱弁した。

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また、「食べ物は、桂浜にある食堂で、まずカツオをいただきました」と話し、和田穂佳アナが「桂浜の食堂に松嶋さんがいるという思いもよらぬことが!」と驚くと、松嶋は「はい、そうです」とにっこり。

永松隆太朗アナから誰にも気づかれなかったのか尋ねられ、松嶋が「お一方だけ『(松嶋菜々子さんに)似てらっしゃいますね』と言われたので、『そうですね』とお答えしたんです」と明かすと会場からどっと笑いが起こり、松嶋は「声をかけられたのはそのお一方だけです」と話した。

また、松嶋はアンパンマンについて「テレビ放送で初めてアンパンマンというものに対してしっかり触れたことがあって。やはり主題歌ですね。『何のために生まれて 何をして生きるのか 答えられないなんて そんなのは嫌だ』という歌詞が、中学生ながら刺さりまして。そうか、答えを出すのか! と思った記憶があります。そこから月日が経ち、子供に読み聞かせなどをしながら、この歳になって再び深く対峙することになりました」と述懐。

「やなせさんの言葉の中で『人生は喜ばせごっこだ』とあり、それが答えなのかなと、何十年かぶりに、1つのヒントをいただいたような気がします。でも、そう考えると、本当に自分はまだまだで、そんなに人を喜ばせられているのかなって思った時、自分はまだ人生の中間地点で、むしろこれからなのかなとも思いました。今回の旅で、アンパンマンミュージアムに5時間滞在したことによって感じるものがありました」とも話していた。

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