――役とご自身が似ているなと感じている点はありますか?
私も基本的に明るいとは言われるので、そこは似ているのかなというか、似ていたいなと思います。のぶさんにはすごく憧れがあって、明るさもそうですし、ブレない芯の強さや、周りの人を巻き込んで引っ張っていく力など、自分もそうなりたいという気持ちになります。
――逆に違うなと感じている部分も教えてください。
あそこまで諦めずにいられるというのは、なかなかできることではないので、すごいなと思います。あと、のぶより私はもっともっと能天気なので、そこは大きく違うかなと思います。
――土佐弁に苦労されたとのことですが、どんなところが難しかったですか?
最初聞いたときはちょっと関西っぽいのかなと思いましたが、実際教えてもらうと全然違って、イントネーションもそうですし、どうしてもなまろうと思ってなまってしまって、語学を勉強しているような感じでした。私は福岡出身なので、イントネーションとか近しい部分もあったので、たくさん聞いて慣れていきました。
――1週目で加瀬亮さん演じる父・結太郎の「女子だって夢を抱いていい」というセリフが登場しますが、本作を通して夢を追い求めている人たちにどんなメッセージを伝えられると感じていますか?
今も昔も変わらないのは、諦めないということだと思います。私もこの道に進みたいと夢を持ったときに、両親を説得するのに勇気もいりましたが、諦めなくてよかったなと本当に思っています。のぶが釜じい(吉田鋼太郎演じるのぶの祖父・釜次)を説得するシーンがあり、そのシーンを撮りながら思い返していたのですが、諦めなかったら何か道は開けるし、それがないと叶うものも叶わないので、諦めずに頑張り続けているのぶを見て勇気をもらってもらえたらうれしいなと思います。
――『あんぱん』主演を経て、今後どのようになっていきたいなと考えていますか?
すでに『あんぱん』という作品は自分にとってとても大きなもので、すごく財産になるなと確信しています。『あんぱん』の撮影をして、作品性や皆さんのおかげで、物事をより前向きに捉えられるようになった気がしていて、その前向きさを大事にしながらこれからも頑張っていきたいなと思っています。
1997年3月5日生まれ、福岡県出身。ドラマ『花のち晴れ~花男Next Season~』(18)で話題になり、その後、映画・ドラマ・CMなどで幅広く活躍。ドラマの近作は『おかえりモネ』(21)、『悪女~働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?~』(22)、『トリリオンゲーム』『いちばんすきな花』(23)、『花咲舞が黙ってない』(24)、映画の近作は『東京リベンジャーズ』シリーズ、『わたしの幸せな結婚』(23)、『劇場版ドクターX』『AT THE BENCH』(24)、劇場版『トリリオンゲーム』(25)など。2025年度前期のNHK連続テレビ小説『あんぱん』で主演を務める。
(C)NHK ヘアメイク/渡嘉敷愛子 スタイリング/小蔵昌子