3月31日にスタートする連続テレビ小説『あんぱん』(NHK総合 毎週月~土曜8:00~ほか ※土曜は1週間の振り返り)で主人公・朝田のぶを演じる今田美桜。昨年9月に高知でクランクインしてから約半年。ここまで撮影してきた感想や放送開始が迫った今の気持ち、そして朝ドラへの思いなど話を聞いた。

  • 今田美桜

    連続テレビ小説『あんぱん』で主演を務める今田美桜

112作目の朝ドラとなる『あんぱん』は、アンパンマンを生み出したやなせたかしさんと妻・暢さん夫婦をモデルに、何者でもなかった2人があらゆる荒波を乗り越え、“逆転しない正義”を体現した『アンパンマン』にたどり着くまでを描く愛と勇気の物語。小松暢さんがモデルのヒロイン・朝田のぶ役を今田美桜、やなせたかしさんがモデルの柳井嵩を北村匠海が演じ、脚本は中園ミホ氏が手掛ける。

――放送開始100年の節目に放送される朝ドラとなりますが、心境をお聞かせください。

こんなに記念すべきときに私でいいのかという気持ちもありますが、100年も引き継がれている伝統的な朝ドラに『あんぱん』という作品で携わることができてとても光栄に思います。100年ってすごいですが、肩の力を入れるというより、自分らしく、誠心誠意やるということが責任なのかなと思うので、その気持ちで最後まで頑張りたいなと思います。

――上京されてから約10年という節目で朝ドラ主演ということに関してはどのようなお気持ちでしょうか。

約10年前、高校3年生のときに初めて朝ドラのオーディションを受けたんです。この間、友達に「あのとき覚えているよ。10年経って朝ドラのヒロインって感慨深かった」と言われて、私にとっても節目のタイミングでヒロインをやらせてもらえるというのはすごくうれしいなと感じました。

――朝ドラへの出演は『おかえりモネ』に続き2度目ですが、朝ドラに対する思いをお聞かせください。

1年かけて撮影し、半年間毎朝放送されるというのは、ほかにはない番組で、これだけの皆さんが見ている番組ってすごいなと思います。それに主人公として出させていただけているというのはすごくうれしいですし、そういう責任感を持って毎日挑みたいなという気持ちです。『おかえりモネ』は途中からの参加でしたが、当時祖母も両親も喜んでくれて。今回はヒロインということもあって、さらに喜んでくれて、身近な家族がすごく喜んでくれるのはうれしいですし、そういう作品に出られているというのは誇らしい気持ちになります。

――クランクインから半年経ちましたが、ここまでのぶを演じてきていかがですか?

もう半年も経ったんだなというぐらいあっという間で、今はのぶが生活の一部になっているというか、とてもナチュラルに自然と毎日のぶになれている気がしていて、現場でも「あと半年しかないね」と話すぐらい、毎日充実した撮影期間を過ごせています。それだけ全身全霊で臨めているのは、キャストの皆様、スタッフの皆様のおかげだなと日々感じています。

――ナチュラルにのぶになれているのはなぜでしょうか。

期間が長いというのが大きいと思いますし、あとは現場の空気がとても穏やかだからだと思います。とにかく皆さんの放つエネルギーが柔らかくて、そこはすごく助かっている部分です。

――座長として心がけていることがありましたら教えてください。

そうそうたる皆様なので、座長としてできることは本当に少ないと思いますが、すごく明るく前向きで温かい作品だからこそ、現場もそうでありたいなと勝手に思っていて、なので自分も常に穏やかで心広くありたいなと思っています。

――放送開始が迫った今のお気持ちをお聞かせください。

「やっとだ!」という気持ちです。「とにかく早くお届けしたい」の一言ですが、それぐらい3月31日から毎日きっと皆さんの心が温かくなるのではないかなとワクワクしています。