2003年に芸人としてデビュー、「ラーメン、つけ麺、僕イケメン!」のフレーズでブレイクし、今もなおバラエティで活躍を続けている狩野英孝。50TAとしての歌手活動も行っており、3月23日には初となる神奈川・横浜アリーナでライブを開催する。狩野にインタビューし、50TAの活動に対する思いや自身のモットー、デビューから20年超えて感じていることなど話を聞いた。
2009年に『ロンドンハーツ』(テレビ朝日)のドッキリ企画から誕生した音楽界の革命児・50TA。2010年にリリースしたアルバム『50TA』はオリコンランキング9位にランクインし、その後も新曲の配信やライブなどを行ってきた。
狩野に50TAの活動への思いを尋ねると、「毎回、本当に真剣に向き合っています」と凛々しい表情で回答。
「応援してくれている方々も『急に始まったぞ』と思われるパターンが多いと思いますが、僕自体も急に知らされるというか、毎回『ファイナル』『最後』とか言われて、これでピリオドを打ったんだなと思ったらまた急に始まって。なので、15年やってきたという感覚はなく、いつも初回の気持ちでやっています。気づいたら15年という感じです」
自分主導ではなく、言われるがままに従っているそうで、「やれといわれたら『はい!』って。犬です」と笑いつつ、ファンの声を聞いて「やってきてよかった」と感じるという。
「『初めて買ったCDが50TAです』と声をかけてもらったり、『学生の頃にテレビで見ていました』という方が自分で稼いだお金でチケットを買って50TAを見に来てくれたり、応援してくれる方々の歴史から50TAの歴史を感じるというか、15年も経ったんだなと思いますし、15年やってきてよかったなと思います」
この日のインタビューでも、50TAとしてメイクをバッチリ決め 芸人・狩野英孝とは違うオーラを放っていたが、自身の心境はどちらも同じだそうで、「狩野英孝のお笑いライブは行こうとは思わないけど、50TAは行こうという人がいるということは、何か違うんでしょうけど、僕の中では根本は変わりません」と語る。
そして、どの活動も「とにかく全力でやるしかないという気持ちでやっています」と、全力姿勢が自身のモットーとのことで、「それは昔から変わらないです」と話した。
50TA誕生から15年が経った昨年、「15周年記念5大プロジェクト」がスタート。そのラストが、1万人超の観客を迎える3月23日のライブ「50TA 15周年ファイナル これでホントに見納め? in 横浜アリーナ」で、動画配信プラットフォーム・TELASAにて独占生配信される。
「1万人だろうが1000人だろうが、自分がやることは変わりません。とにかくいつも『全力』がテーマなので、1000人でも1万人でも全力でやらせていただこうと。特に人数にビビっているということはないです」
長年の経験で培われた度胸を感じるが、昨夏に出演した四国地方最大級の野外フェス「MONSTER baSH」でも精神的に鍛えられたという。
「『MONSTER baSH』は僕以外のアーティストを見に来た方々を楽しませないといけないというプレッシャーが大きかったです。横浜アリーナは、50TAのライブということで皆さんチケットを買って見に来てくださるので、アウェイではないという安心感があり、1万人と一緒に遊ぼうという気持ちが強いです」
50TAとしての今後の野望を尋ねると、「今は横浜アリーナに向けて全力という感じなので、正直まだ先のことは考えられていないです」と答え、「横浜アリーナで歌い切ったあとにどう思うのか楽しみです。ゴールテープを切った感じになるのか、それとも、またここに立ちたいと思うのか。しかも自分がこうしたいというより、言われるがままなので、どうなるかわかりません」と笑った。