そして、本多氏率いる5人のバンドメンバーによる、伊丹映画音楽メドレーのミニライブを披露。本多氏のソロパートも随所に登場する、約10分にわたるエネルギーあふれるパフォーマンスで、『マルサの女』のメインテーマが流れると会場から拍手が沸き起こった。
バンドメンバーの國末貞仁氏(ソプラノ・サックス)、佐々木晴志郎氏(アルト・サックス)、神保佳祐氏(テナー・サックス)、福井健太氏(バリトン・サックス)は、いずれも本多氏より20歳以上年下の面々。本多氏は「仕事って同世代と一緒にやったほうが共通言語もあるし楽なんですけど、(年が離れている人と一緒にやると)すごく勉強になるんです」と、伊丹監督との関係に通じるところがあるようだ。
その上で、「僕は伊丹さんと仕事をする中で30歳から40歳になったんです。この10年間で本当に濃い経験、またとない経験をさせていただきました。今の自分があるのは本当に伊丹さんのおかげだと思っているので、それを宝にこれからも精進してまいりたいと思います」と意欲を示し、「これからも伊丹十三音楽、いや伊丹十三映画をよろしくお願いします」と呼びかけた。
「日本映画専門チャンネルpresents 伊丹十三4K映画祭」は、TOHOシネマズ 日比谷・梅田で開催中で、映画監督デビュー作となった『お葬式』(84年)を皮切りに、『タンポポ』(85年)、『マルサの女』(87年)から『マルタイの女』(97年)まで、全10作品を4K最高画質で1週間ずつ上映。また日本映画専門チャンネルでは、伊丹映画全10作品を4K最高画質で、5月に一挙放送する。
「伊丹十三4K映画祭」の今後の上映スケジュールは、以下の通り。
『あげまん』3月21日~27日
『ミンボーの女』3月28日~4月3日
『大病人』4月4日~10日
『静かな生活』4月11日~17日
『スーパーの女』4月18日~24日
『マルタイの女』4月25日~5月1日