コロナ流行以降に生まれた園児たちは「獲得免疫が遅れている可能性がある」と言われ、いわゆる「菌離れ世代」として“免疫のケア(健康的な生活習慣を行うことを指す)”が重要な世代とされています。
また、春から通園を開始する子どもたちは他者と接する機会が増えるため、体調を崩しがちになる「保育園の洗礼」も危惧され、心配は尽きません。そんななか、3月13日に、保育園「キッズスマイル江東東砂園」(東京・江東区)で園児を対象にした健康教育の特別授業が実施されました。
■体験型学習で“免疫のケア”の重要性を学ぶ
体調を守るために重要な“免疫のケア”を啓発する官民連携活動「げんきな免疫プロジェクト」の一環として、Smile Project社と協業して実施された今回の特別授業。キリンの現役研究員が講師として参加し、「健康知育プロジェクト」と銘打ち、免疫への正しい知識と興味を育む体験型学習を行いました。
まずは“免疫のケア”の大切さをわかりやすく説明するため、紙芝居の読み聞かせからスタートした特別授業。紙芝居は、悪役“ダランダラン”と仲良しになってしまった主人公が不健康な生活を送り、次第に元気をなくしていくなか、ヒーローである“プラズマン”が登場して主人公を救う……という内容になっていました。
そのなかで、守るべき4つの約束として「元気になれるから早寝早起きをしよう」「ご飯は残さず食べよう」「外から帰ったら手洗い・うがいをしよう」「天気がいい日はお外で遊ぼう」というフレーズが登場。紙芝居を食い入るように見ていた園児たちは、最後に、先生からそのフレーズを覚えているか問われ、「早寝早起き~!」などと元気に答えていました。
そして、キリンの現役研究員が「免疫」について詳しく解説。「免疫を高めていくためには、敵から守ってくれる“乳酸菌”が大事」ということが説明されました。
続けて、園児たちも白衣を身に着け、この研究員たちと一緒に、顕微鏡を使用して乳酸菌を観察することに。「ツブツブが見えますか?」と聞かれると、顕微鏡をのぞいた園児たちは、「なにか動いた!」「豆みたい!」「ゴマせんべいに見える!」と大興奮の様子でした。
乳酸菌について詳しく学んだところで、もう一度、“プラズマン”が唱えていた4つのお約束を復唱した園児たち。講師からは「お約束を守って元気に過ごしてくださいね」とエールを送られていました。
ちなみに、「げんきな免疫プロジェクト」で行った「『保育園の洗礼』実態調査」では、回答者の約6割の親が「保育園の洗礼」という言葉を認識していたことがわかりました。また、9割以上の先輩ママが、子どものために仕事を休んだり、遅刻・早退をした経験があることも判明。「今の子どもは自身の子ども時代と比較して病気にかかりやすいと思うか?」との質問には約6割が「そう思う」と回答しており、「菌離れ世代」を実感しているようでした。