俳優・声優の津田健次郎が、フジテレビ系ドキュメンタリードラマ『1995~地下鉄サリン事件30年 救命現場の声~』(21日21:00~)に主演する。

  • 津田健次郎

今作は、30年前の1995年3月20日に発生した「地下鉄サリン事件」を題材にしたもの。日本の首都・東京で発生した化学テロ事件で、地下鉄丸ノ内線、日比谷線、千代田線の車内で神経ガス・サリンが散布され、死者14人、重軽傷者は約6000人におよび、化学兵器が一般市民に使われた初の事件として世界に衝撃を与えた。

ラッシュアワーの時間帯にサリンがまかれパニックに陥った東京。駅や病院では、一人でも多くの命を救うため、懸命な救命救助活動が行われていた。世紀の大事件の裏側にあった一つ一つの“決死の献身”。それが積み重なり、多くの命が救われていた。その壮絶なパニックのさなかの“命のリレー”を、30年間にわたる独自取材に基づきドラマ化し、救命救急ドラマとして描く。

津田が演じるのは、病院の救命救急センター長である剣木達彦。日本の窮地に、要請があった患者全員の受け入れを決断し、患者の救急救命対応に当たった実在の医師がモデルとなっている。原因がサリンだと分からないギリギリの状況で、治療薬・PAMの投与を決断した。

また、病院の看護師である星野奈緒役で桜井日奈子も出演。当時の状況を取材する中で医師ら関係者の証言をもとに描かれたキャラクター。常に患者に寄り添い、命を救うために懸命に救助にあたった。事件発生後、剣木の指示ですぐに築地駅に向かい、その惨状を目の当たりにする。

さらに、泉澤祐希が営団地下鉄(現:東京メトロ)職員で日比谷線の運転士・園田直紀役で登場。サリンがまかれた車両を運転していた運転士で、情報が錯綜し、サリンだと分からない中で水たまりのようなサリンを目の前に乗客を車両から運び出した。自らの命の危険がある中での救助活動は結果として多くの命を救うことになる。

コメントは、以下の通り。

■津田健次郎

――本作への出演が決まったときの思いをお聞かせください。

「このドラマのお話を聞いたとき、とても緊張感がありました。当時、事件があった際に僕も丸ノ内線沿線に住んでおりました。養成所時代だったのですが、朝稽古場に行こうと思ったら駅が閉鎖されていて、テレビを見ていなかったので何が起きたのかすぐには分かりませんでした。その後すごい事件が起こっているということを知り、とても衝撃的な事件で驚いたことを覚えています。それから30年がたった現在、この作品で主演を務めるということに緊張感が走りました。こういう機会に恵まれてとても光栄に思っております」

――視聴者へメッセージをお願いします。

「これまであまり描かれてこなかった当時の医療現場について、リアルに演じられたらと思っております。この事件を知っている方はもちろんですが、この事件のことを知らない世代の方にも丁寧に伝えていけるよう頑張りたいと思います」

■桜井日奈子

――本作への出演が決まったときの思いをお聞かせください。

「私が生まれたのは地下鉄サリン事件後なので、このお話をいただくまで事件当時の事を深く知らずにいました。調べるほど、悲惨で、残酷で、とても胸が苦しくなるような事件で生半可な気持ちでは務まらない、覚悟を持って向き合うべき作品だと思いました」

――視聴者へメッセージをお願いします。

「30年経った今でも苦しみ続けている方がいて、この事件がなければ亡くならずに済んだ命があった事を思うと、やるせない気持ちでいっぱいになります。何が起こっているのか分からない混乱の中、一人でも多くの人を救おうと懸命に対応した全ての方へ敬意を込めて、演じさせていただきます。よろしくお願いします」

■泉澤祐希

――本作への出演が決まったときの思いをお聞かせください。

「このお話をいただいた時に、中途半端な気持ちでは参加できないなと思いました。事件当時、私は1歳だったので記憶はありませんが、後にニュースやドラマなどで、この様な悲惨な事件が起こっていた事を知りました。『1995~地下鉄サリン事件30年 救命現場の声~』では、事件が起きた車両の運転士・園田役を演じさせていただきます。事件発生時、現場で正体不明の何かに立ち向かう一人です。どのようなことが起きていたのか、緊迫感を伝えられればと思います」

――視聴者へメッセージをお願いします。

「このような事件を忘れてはいけないですし、事件を知らない世代にも、この作品を通じて知っていただけるきっかけになればと思います。一人でも多くの方に見ていただきたいです」

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