無添加石けんのパイオニアであるシャボン玉石けんは、インフルエンザやノロウイルス等の感染症が流行している中、生活者の感染対策事情について調査すべく、20~60代の男女455人を対象に「感染症に関するアンケート調査」を実施した。調査はWEBで1月17日から27日にかけて行われた。

インフルエンザ患者増加、手洗いの実態は

近年、新型コロナウイルスの影響で手洗いや手指の消毒の頻度が上がり、インフルエンザの患者も例年と比べて減少していたが、その間に人々のインフルエンザへの免疫が低下したと考えられている。今冬はインフルエンザの罹患率が高くなっており、実際、国立感染症研究所の「インフルエンザ 過去10年との比較」においてもコロナ禍以前の数値に差し迫るインフルエンザの発生が報告されている。

2月から3月にかけては、A型インフルエンザに代わり、B型インフルエンザの流行が予想されており、引き続き感染症対策が重要視されている。そのような中、感染症を防ぐ一番身近で有効な方法を生活者は正しく認識し、実践できているのかを調べるために、生活者へアンケート調査が行われた。

「インフルエンザやノロウイルスなどの冬に多く発生する感染症の対策はしていますか。」という質問では、87%の人が感染対策を行っていると回答した。 

「コロナ禍と言われていた時期と比べて手洗いの頻度は変わりましたか。」という質問については、6割以上の人が変わらないと回答。

「感染症の対策として効果的なのは次のうちどれだと思いますか。」に対しては、「手洗い」や「マスクの着用」という回答が多く得られた。

効果的だと考えられる方法を実際に行っている人が多いことも「感染症の対策としてどのようなことをしていますか。」という質問から明らかになった。

また、「アルコール消毒と手洗い、どちらが感染予防に適していると思いますか。」では、3割以上の人が手洗いの方が適していると回答。

「アルコール消毒だけでは防げない感染症があるのを知っていますか。」という質問から、アルコール消毒だけでは防げない感染症があることを75%もの人が認識していることが明らかになった。

しかし「トイレ後、どのように手洗いをしますか。」という質問では、34%もの人が水洗いのみであると回答。

食事の前や調理前後においても約25%の人が水洗いのみだと回答した。

手洗い時間は30秒が目安と言われているが、「食事の前、どのように手洗いをしますか。」という質問では、半数以上の人が意識していないことが判明した。

水洗いのみでは約1万個のウイルスが残存し、感染症対策が十分でないことはもちろん、ノロウイルスやロタウイルスをはじめとしたノンエンベロープウイルスには一般的なアルコール除菌が効きにくく、一番身近で有効な感染症対策は石けんを使用して十分な時間と正しい方法で手洗いすることだという。

国立医薬品食品衛生研究所の「ノロウイルスによる食中毒の現状と対策について」においても適切な手洗いが推奨されており、石けんを使用して十分な時間と正しい方法で手洗いをすることで、残存ウイルス数を約数個にまで減少させることができるという調査結果も報告されている(※森功次他:感染症学雑誌、80:496-500,2006)。