卒業を決めてから立った“聖地”で流した同期との涙
――今までの活動を振り返った時に、1番覚えている景色を教えてください。
いっぱいあるんですが、卒業を決めてから最後と分かった上で立った明治神宮のステージ。神宮は乃木坂46にとって聖地みたいな場所で、これまで何度も立たせていただいたステージなんですが、もう2度とこの景色を見ることはないんだと思ったら、1曲目の「チートデイ」でうるうるしちゃって(笑)。でも、私だけじゃなくて他の3期生も結構泣いていて、それだけ思い入れのあるステージだったんだなと改めて感じました。
――3期生の皆さんが涙されていたのは、与田さんの卒業を知っていたからなんでしょうか?
ここ数年は毎年誰かが卒業していて同期の卒業もあったので、来年の今頃はこの中の誰かはいないんだろうなというのはみんな思っていたと思います。私も、私以外に卒業する人もいるんじゃないかなと思っていたし、このメンバーで立つのは最後だろうなっていうのはなんとなく分かっていて噛み締めていた感じがありました。やっぱり長年一緒にいるとなんとなく分かるんです。
卒業後も俳優業は継続「1つの作品に没頭して突き詰めてみたい」
――卒業してからの与田さんの活躍を楽しみにしてるファンの方々もたくさんいると思います。今後はどういう姿を見せていきたいですか?
いちばんはお芝居をやっていきたいと思っています。私は2つのことを同時にするのがどうやら苦手みたいで……(笑)。私がお芝居の現場に入ってるときは大体ライブと時期が被っていて、毎回パニックになるんです! ドラマの撮影をしている中で撮休が1日あったらそこでライブのリハーサル、ドラマの休憩時間に振付を覚えて、帰ったらドラマのセリフを覚えて、ライブのリハ動画を見てといった生活でした。とてもありがたいんですが、いつも切羽詰まっていたので、1つの作品に集中して取り組んでみたいです。集中して何か1つのことをするのは好きなので、1つの作品に没頭して突き詰めてみたいなと思います。
また、お芝居じゃなかったとしても、何かに没頭はしていたいと思います。乃木坂46では、ライブなど様々な活動がずっとある環境で充実していたので、卒業しても何かに一生懸命取り組むということは続けたいです。
■与田祐希
2000年5月5日生まれ。福岡県出身。アイドルグループ・乃木坂46のメンバーで、女優・モデルとしても活躍する。2018年にテレビ東京系ドラマ『モブサイコ100』(18年)で女優デビュー。主な出演作にTBS系『日本沈没-希望のひと-』(21)、テレビ東京系『量産型リコ -最後のプラモ女子の人生組み立て記-』(24)、映画『OUT』(23)など。2月22日・23日に開催される卒業コンサートをもって乃木坂46を卒業する。3rd写真集『ヨーダ』(光文社)が発売中。