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――これまでの活動を振り返って転機だったと感じている出来事を教えてください。

佐々木:初めて『M-1』の3回戦に行ったのが4年目で、世間的には3回戦なんて何でもないんですけど、当時の自分たちにとっては初めて3回戦行けたって。1回戦、2回戦で落ちるのは、芸人辞めた方がいいぐらい落ち込むことなので、3回戦に行けたのは、まだ続けてもいいのかなと思える転機でした。

町田:そのあとだと、準々決勝に初めて行ったときに、ミキさん、俺ら、オズワルドさんという並びで、僕らだけ落ちてしまいましたが、僕らもちゃんとウケて、伊藤(俊介)さんから「全然通用しただろ」みたいなことを言われて自信になりました。そういうことの積み重ねでちょっとずつ自信がついて、決勝につながったのかなと。

――コンビの強みをご自身ではどのように捉えていますか?

町田:普段に近い状態でネタがやれているというのが強いのかなと。楽屋でしゃべっている感じのままできていて、ネタとのギャップを埋める必要がないので。

佐々木:僕らは何年か前からラジオをやっていて、そこから人気が出てきたというのもあるんですけど、2人の会話がそのまま漫才にも生きて、2人の会話が強みなのかなと思います。

――「組んでよかった」と感じている相方の魅力についてもお聞かせください。

町田:『M-1』の決勝に行けるネタを1人で作れるというのは頼もしいです。僕はネタを一切作れないですし、トークの組み立ても全然できないですけど、そういったことを全部やってくれているので。

佐々木:引っ越しを手伝ってくれる。相方で引っ越し手伝ってくれる人ってあんまりいないですから。あと、周りの芸人から「面白い」って褒められますけど、できすぎるヤツじゃなくてよかったなと。ネタ合わせで我を出してこないので、いいなと思っています。

――お二人は4年半ぐらい同居されていて、昨年同居を解消されたそうですが、新生活はいかがですか?

佐々木:昔よりいい距離感になった気がします。昔は近すぎて、きもい距離感だった時期もあったと思うので。町田のちょっとした言動にムカついていたのが、ムカつかなくなったり。

町田:ありがたいです(笑)。仕事も増えて毎日会うので、今まだ同居していたらピリつきそうなので、いいタイミングで解消していい感じになったかなと思います。

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『M-1』優勝に向けて“平常心”を大切に

――今年の『M-1』への意気込みもお聞かせください。

町田:今まで少しずつ上がっているので、また上がっていけたら。

佐々木:目標は優勝です。

――毎年やることは変えていないとおっしゃっていましたが、昨年の4位から順位を上げて優勝するために、あと一歩何が必要になってくると思いますか?

佐々木:平常心。緊張しないでいつも通りやれるかどうか、ですかね。

町田:普段の舞台からちゃんと緊張感を持ってやるとか、一個一個積み重ねて年末にぶつけるという感じかなと。少しでも手を抜いたら年末の結果に出てしまう気がするので。

――将来的には漫才師としてどうなっていきたいと思い描いていますか?

佐々木:年1ぐらいで単独ライブをやって、単独がめっちゃ売れる芸人になりたいです。単独やったら即完という感じで。ニューヨークさんとか配信もめっちゃ売れていてかっこいいなと思います。

町田:劇場に立ち続けていくのかなという感覚はあります。いずれはNGK(なんばグランド花月)とかルミネのトリを務められるような漫才師になっていけたらと思います。

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■エバース
佐々木隆史(1992年11月6日生まれ、宮城県出身)と町田和樹(1992年4月24日生まれ、神奈川県出身)によるお笑いコンビ。2016年結成。2024年に『NHK新人お笑い大賞』で優勝し、『ABCお笑いグランプリ』、『ツギクル芸人グランプリ』、そして『M-1グランプリ』でも決勝に進出。東京しゃべくり漫才の次期エースと謳われている。