――それで新潟を拠点に活動することになったわけですね。

NGT48と出会わなかったら、新潟にもまだ行ったことがなかったかもしれません。当時は一度も行ったことがなかったですし、ゆかりがあるわけでもありませんでした。でも、初めてオーディションで新潟を訪れたときに、ここに住むかもしれないと、直感的なものがあったんです。それで謎の自信が出て、受かることができた。あの時の直感は、今でも少し怖さを感じるくらい、はっきりとしたものでした。

――そんな予感めいたものが。

NGT48に加入してからも、続けて正夢を見ました。会ったことのない外国人の方の夢を見て、なんだろう? と思っていたら、後になって、それがJKT48の子たちだと分かったり、点と点が線でつながることがすごくたくさん起こって、これは運命だったんだって。そういったことは、今はもう全くないんですけど。

奈良未遥

ハイライトシーンを挙げるなら?

――それはすごい……。晴れて、オーディションに合格したものの、正規メンバーではなく、研究生として活動することに。奈良さんがオススメの楽曲として挙げている楽曲「下の名で呼べたのは・・・」のドキュメンタリー映像では、涙する奈良さんの姿もありましたが、この楽曲は今も特別なものですか?

1期生はみんな、同じスタートラインから始まったんですけど、劇場公演の初日にステージに立てたのは正規メンバーだけでした。ある番組の生放送にメンバーの子と一緒に出演した後に、正規メンバーの発表があって、その子は正規メンバーになって、私は研究生だと告げられました。ついさっきまで一緒に番組に出ていたのに、一気に立場が変わってしまったのは結構つらかったですね。

研究生はいつ昇格できるかも分からないですし、音楽番組にも出られないので、だんだんと経験値の差を感じるようになって、モヤモヤしちゃう部分があったんですけど、研究生楽曲として、「下の名で呼べたのは・・・」という楽曲をいただいて、それがすごく力になったんです。研究生のことも、もっと知ってもらいたいと思いました。研究生だったことのある人はみんな、研究生を経験できて良かったと口をそろえて言うんですけど、先が見えなくて不安があった当時の気持ちで歌っていたときと、昇格した元研究生メンバーで歌うとまた歌詞の意味が違って感じたり、すごく思い入れがある楽曲です。

  • 奈良未遥

――つらい経験もありましたが、後に正規メンバーへ昇格。表題曲選抜メンバーにも選出されました。そんな奈良さんにとって、NGT48での活動を振り返って、現段階でのハイライトシーンを挙げるなら?

私の中で一番大きかったことは、「AKB48 53rdシングル 世界選抜総選挙」で21位という順位をいただいたことです。実際に起こったことなのに、改めて、その順位に並んでいる皆さんのお名前を見ると、その中に入れていただいたことに、その時以上に驚きがあります。当時は研究生だったんですけど、ファンの皆さんが私のことを押し上げようと頑張ってくださった結果でもありましたし、世界選抜総選挙にランクインすることで、ずっと観ていた音楽番組に出させていただいたり、色々なお仕事をさせていただくきっかけになったり、景色が180度変わりました。あの選挙がなかったら、もう夢を見られなくなって、NGT48からも離れてしまっていたかもしれません。

――オーディション合格、研究生時代、世界選抜総選挙、すべてが今回の写真集発売につながっていると思うと、こちらまで感慨深いです。では最後に改めて、読者の皆さんへ写真集の見どころをお願いします。

私のことを知ってくださっている方には、こんな一面もあるんだという発見をしてもらえて、初めて知ってくださる方にも、好きなワンカットを見つけていただける写真集になっていると思います。男性の方にも、女性の方にも楽しんでもらえる写真集だと思いますので、世代問わず、いろんな方に手にとっていただけたらうれしいです。

  • 奈良未遥
  • 奈良未遥
  • 奈良未遥
  • 奈良未遥
  • 奈良未遥
  • NGT48・奈良未遥 1st写真集『こんな風に見られているのか?』より (C)blueprint 撮影/下屋敷和文

■プロフィール
奈良未遥
1998年3月20日生まれ。青森県出身。2015年、NGT48第1期生オーディション最終審査に合格し、活動開始。2018年、NGT48 3rdシングル「春はどこから来るのか?」で、表題曲選抜メンバーに初選出され、同年に正規メンバー昇格を果たした。