フリーアナウンサーの神田愛花が3日、都内で行われたエッセイ本『王道っていう道、どこに通ってますか?』(講談社刊、7月8日発売)の発売記念会見に出席した。

  • 神田愛花

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本書は、神田が現在フライデー本誌で約1年間、40回以上にわたり連載している『わたしとピンクと、時々NY』をまとめ、改題し、加筆・再構成したエッセイ本。44歳、ピンクが大好きで、ちょっと下世話で、すっごく饒舌。あと一歩のところで「王道」から外れてしまったNHK出身フリーアナが直筆の斬新なイラストとともに送る等身大なエッセイで、「清純で控えめ、楚々可憐」という“女子アナ像”を塗り替える赤裸々な日常をつづっている。

執筆活動はフリーアナウンサーとしての3つの目標のうちの1つだったという神田は、本書を手にすると「うれしいです。やっとここまでたどり着いたって気持ちになっています」と声を弾ませ、「フライデーさんから(連載の)お話をいただいてすごくうれしくて、自由に発言できる場を頂戴できて、それが本になったということは本当にうれしいです。生きているうちで形になるものを残せるってことはしたくてもできることではないので、それができたということがありがたくて、お墓に入れてほしいなと思っています」と喜んだ。

また、タイトルに込めた思いを聞かれた神田は「子どもの頃から王道をゲットできたことが1度もないんです」と打ち明け、「それがコンプレックスだったり、悔しい思いをしてきたんですけど、本当に王道を歩めている方って一部だと思うので、みなさんにもタイトルから共感していただきたいなと思いましたし、王道を通ってこなかった自分が今、人生気楽になったという話もたくさん書かせていただきました。どなたにも当てはまる内容だと思いますので、ぜひ共感して頂けたらなと思います」とアピールした。

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なお、神田にとって王道とは「アナウンサーで言うと高島彩さんとか安藤優子さん。みなさんの中で“この職業ってこういうお仕事だよね”っていうイメージの仕事に携わっていること」だそうで、自身については「報道のアナウンサーを目指してNHKに入局していますし、NHKを辞めてフリーになった先輩方って帯のニュースを扱う番組にすぐ(起用される)という流れがあって辞められているんですよ。でも私にはそういうお声はかからず、半年間、職安に通うような感じで過ごしておりましたので(笑)、王道とはちょっとずれちゃうですよね」と苦笑した。

加えて、連載という自分の気持ちを言葉で全部言い切れる場をもらったことで気楽になり「王道を歩いてこなかったのもよかったなと今は思っています」と吐露した神田だが、ひょんなことから王道の道が見つかるかもしれないと期待は持っているそうで「今みたいに王道じゃない道も楽しいなと味をしめてしまったので、無理して軌道修正しようとは思わないですけど、長く仕事を続けていれば、急にパッと王道の道が開けて、どなたかがチャンスをくれるかもしれないという希望は持っています」と目を輝かせた。

そんな王道を歩んでいない神田のスタンスを、夫でお笑いコンビ・バナナマンの日村勇紀はどういう風に見ているのか尋ねられた神田は「聞いたことはないんですが、おそらく私が楽しそうにしていれば、それで満足してくれるかなと思っています」と答え、「あまり王道にこだわる意味が伝わっていないと思いますし、アナウンサーの仕事がしたいという思いがあってセント・フォースに入っていますので、もしかしたら私の考え方が夫の考え方と一致しないかもしれないですけど、私が楽しければなんでも応援してくれると思います」と笑顔で語った。

そして、今後の叶えたい夢を尋ねられると「お仕事ではフリーになったときの目標でもあります、安藤優子さんのような、視聴者のみなさま、そして制作のみなさまから信頼を得られた人間になって、帯で報道番組のMCを女性1人で仕切るという仕事を、今後も目標に仕事をしていけたらと思っています」と意気込み、「プライベートでは、ニューヨークが大好きでして、いつか1年間だけニューヨークに住んでみたいという夢を持っています。1年以上はいいです。いつかできるといいなと思っています」と胸を躍らせた。

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