PARCO&CUBE produce 2024 ミュージカル『ダブリンの鐘つきカビ人間』の公開ゲネプロが2日に東京・東京国際フォーラム ホールCにて行われ、七五三掛龍也、吉澤閑也、伊原六花、加藤梨里香、松尾貴史、中村梅雀、ウォーリー木下(脚色・演出)、後藤ひろひと(作)が登場した。

  • 吉澤閑也、七五三掛龍也

    左から吉澤閑也、七五三掛龍也

同作は後藤ひろひとが2002年に生み出し、2005年、2015年と上演を重ねた戯曲のミュージカル化作。脚色・演出はウォーリー木下が手がける。不思議な土地で旅行中に迷った聡(吉澤)と真奈美(加藤)は山小屋に辿り着き、そこに住む老人(松尾)が語る昔話に心を奪われ物語の世界に入り込んでいく。不思議な病に襲われたその土地では、心は水晶のように美しいが醜い容姿となったカビ人間(七五三掛)が生まれ、思っていることの反対の言葉しか話せなくなった娘・おさえ(伊原)と惹かれ合うが、やがて村人たちに追い詰められていく。ほか入野自由、コング桑田、小松利昌、竹内將人、安田カナ、安福毅、Ema、工藤広夢、半山ゆきのが出演する。

ミュージカル『ダブリンの鐘つきカビ人間』W主演を務める七五三掛龍也、吉澤閑也

「緊張と同時にワクワクしている」という七五三掛は、今回の挑戦として「ハットを常に友達のように扱っていて。ハットの先生が教えに来てくださって、 難易度の高い技を、カビ人間が日常的にハットを使っているように見せるまでにしていくのに、2週間ちょいかかりました」と挙げる。「家に帽子を持ち帰って、野球でいう素振りみたいなものとか、回すやつとかを、『1日50回やる』と決めてやってたんですよ。最初全然できなかったのに、徐々にできるようになってきて、稽古前に触ったり練習したりすると、自然とカビ人間のスイッチが入るようになってきました。 僕にとって大切なアイテムです」と語った。

さらに「もう1つあって、ウォーリーさんとお話していく中で、やらせてもらうことになったんですけど、 僕たちの先輩の堂本光一さんがやられている伝統の技、“階段落ち”というのを今回やっていて、そこも見どころですね」と明かす。「先輩の階段落ちの姿を映像で見て勉強して、形だったりも。とにかく本当に難しかったですね」と期待を煽った。

吉澤は「(演じる)聡はすごく“閑也”に近くて性格とかも近いですし、見た目も“ほぼ閑也”みたいな感じで、皆さんにもいじられたり。本当に和やかな雰囲気で稽古をさせてもらって」と苦笑。「29歳でお芝居にちゃんと打ち込むのが初めてなので、すごく緊張はしてるんですけど、ちゃんと聡になりきって……」と話していると、周囲からは「まだ28歳じゃない?」と疑問が。「29歳に、来月なります! もう、ツッコミがすごい」と周囲を牽制しつつ、「いい29歳を迎えられるように、聡を頑張ります」と宣言した。

今作への出演については、七五三掛が「本当に嬉しかったです。お話をいただいた時に脚本を読ませていただいて、 脚本の楽しさや恐怖、2つのドキドキを感じました。 カビ人間という今まで挑戦したことのない役柄で、ビジュアルもですし、どう演じたらいいかすごく考えながら稽古していました。ここまでピュアで心が綺麗でまっすぐな役を初めてやらせてもらったので、自分の中で新しい扉が開いた感じがします」と感想も。「僕もまっすぐすぎて空回りする時があるので、そういった部分では共感できる部分がたくさんありました」という七五三掛は、「“カビメイク”といって、メイクさんにもつけてもらってるんですけど、この小さい粒を1つずつ自分でもつけてるんです。だからすごく時間がかかる。1時間20分ぐらい」とメイクのこだわりも説明した。

吉澤も「お話が来た時に、もう本当にびっくりで『僕でいいんですか?』と最初にマネージャーさんに言って。お芝居は初めてなので、まずセリフの覚え方もわからないし、どうすればいいんだろうということで、キャストの皆さんもウォーリーさんもアドバイスをくれて、 稽古に臨ませていただいたので、吸収することばかりで、毎日が刺激的で、過ぎるのが早かったです」としみじみ。「で、僕のメイクの時間は15分ぐらいです」と発表したものの、「聞いてないか」と自分でツッコんでいた。

東京公演は東京国際フォーラム ホールCにて7月3日~10日、大阪公演はCOOL JAPAN PARK OSAKA WWホールにて7月20日~29日。

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