俳優の高橋一生が主演を務めるテレビ朝日系ドラマプレミアム『ブラック・ジャック』がきょう30日(21:00~)に放送される。

  • 永尾柚乃、高橋一生=テレビ朝日提供

■高橋一生主演『ブラック・ジャック』

法外な治療費と引き換えに、どんな手術も成功させる無免許の天才外科医ブラック・ジャックの活躍を描きながら、“医療の在り方”や“人の生き方”に深いメスを入れてきた手塚治虫の名作医療漫画『ブラック・ジャック』。連載開始50周年記念を迎えた本作が、高橋一生主演で24年ぶりにテレビドラマ化する。コロナ禍を経て、医療の在り方がふたたび問われる今、原作から厳選した有名エピソードを凝縮し、その真髄をぐっと掘り下げていく。

今作は原作へのリスペクトを胸にブラック・ジャックを体現した高橋をはじめ、助手ピノコ役の永尾柚乃、石橋静河、井之脇海、松本まりか、奥田瑛二、橋爪功らが個性豊かなキャラクターを熱演。監督は城定秀夫氏、脚本は森下佳子氏、ビジュアルコンセプト/人物デザイン監修/衣裳デザインは柘植伊佐夫氏が手掛ける。

■原作の魂&現代のメッセージ性盛り込んだ令和版『ブラック・ジャック』

コロナ禍を経て医療の在り方がふたたび問われる今、原作から厳選した有名エピソードを凝縮し、その真髄をぐっと掘り下げていく令和版『ブラック・ジャック』。制作にあたり、脚本を手掛ける森下氏は、原作の現在鑑賞可能な全240エピソードをExcelにまとめて精査した上で、完成度の高いプロットを何パターンも作成。制作陣と幾度も話し合いを重ねる中で、それらのプロットを自らどんどんボツにし、最高の形を模索し続けた。そんな妥協なきセッションを経て出来上がったのが、監修を務めた手塚プロダクションが「B・Jの本質を一番表している」と語る連載第一作「医者はどこだ!」を軸に、さまざまな原作エピソードを盛り込んで構成したストーリー。原作の魂と現代ならではのメッセージ性を巧みに交錯させた物語が紡がれる。はたして、原作のどんなキャラクターやエピソードが登場するのか。

【編集部MEMO】第1話あらすじ
強固な警備でガードされた外国の病院に、黒マントを羽織った怪しげな男が現れた。彼の名はブラック・ジャック(高橋一生)――法外な治療費と引き換えに、どんな手術も成功させる無免許の天才外科医だ。人目を忍んで彼を呼び出したのは日本の法務大臣・古川正文。実は、息子の古川駿斗が旅行中に危険ドラッグ運転で事故を起こし、あらゆる臓器が激しく損傷。今しがた発生したドナーから臓器をすべて移植し、駿斗の命を救ってほしいのだという。そんな古川に、ブラック・ジャックは「息子さんの命はいくらですか?」と尋ねた上で合意。極秘手術を引き受ける。ほどなく日本へ戻ったブラック・ジャックは研修医・長谷川啓介と出会う。実は啓介、服役中の友人・後藤一馬が自殺したと知らされるも納得がいかず、骨壺の中に入っていた“あるもの”を頼りに、ブラック・ジャックにたどり着いたのだ。だが、知らぬ存ぜぬの態度で啓介をあしらうブラック・ジャック。ますます一馬の死に疑念を募らせた啓介は、ブラック・ジャックにつきまとう。そんなある日、ブラック・ジャックにサラリーマン・六実明夫から依頼が舞い込む。かつての美貌は跡形もなく、顔面が恐ろしく変形する奇病=獅子面病に苦しむ妻・六実えみ子(松本まりか)を治療してほしいというのだ。妻の“かわいい笑顔”を取り戻したいと必死に訴えつつも、提示された莫大な治療費には尻込みする明夫。そんな夫の姿を目の当たりにし、えみ子も治療を諦めようとする。だが、自らの見目形に複雑な思いを抱えるブラック・ジャックの助手・ピノコ(永尾柚乃)は、えみ子の秘めたる思いに共感。治療を引き受けようとしないブラック・ジャックに食ってかかる。直後、えみ子は以前から世話になっている医師・キリコ(石橋静河)に連絡を入れる。ところが何を隠そう、キリコは“安楽死”を秘密裏に請け負う人物。しかもブラック・ジャックの宿命的ライバルで……。