テレビ東京で毎週木曜日の夜に放送している『カンブリア宮殿』。6月27日は「新幹線だけじゃない! “お堅い”鉄道会社の大変革!」と題し、経営体制のもろさを痛感したというコロナ禍を経て、大変革に踏み出すJR東海に焦点を当てる。
毎日42万人が利用する日本の大動脈、東海道新幹線を運営するJR東海。収益の約7割、鉄道部門に限れば約9割を新幹線で稼ぐ「一本足打法」が続いてきたが、コロナ禍でこれが災いし、乗客の激減で2,000億円以上の赤字を計上する危機的な状況となった。
これを契機として、同社は抜本的な経営改革に着手。コロナ蔓延時に事業全体を統括する立場にあり、2023年4月から社長に就任した丹羽俊介氏は、あらゆる立場の社員と議論を重ね、以前では考えられなかった積極的なチャレンジを推奨してきたという。
こうして生まれた新たな取組みが、東海道新幹線の車内で一流料理人が食事をふるまう「おいしい新幹線」をはじめ、新幹線車両の貸出しサービスなど、それぞれ新たなニーズを掘り起こしてきた。最近は「推し活旅」にも力を入れ、人気アニメをテーマにしたプランや、豊橋の動物園で飼育されている象のオーナーになれるプランといった柔軟な発想で事業を発展させている。さらには、高架下の騒音を解消した上で、住居用に土地を売り出そうとの試みも。「生かせるものは何でも生かす」精神で収益拡大を狙う。「“お堅い”鉄道会社」をいかにして変えるのか。改革の裏側を追う。
番組では、JR東海を語る上で外せないリニア中央新幹線にもふれる。最高速度500km/h、品川~名古屋間を40分で結ぶリニア央新幹線は、危惧される南海トラフ地震への備えでもあり、丹羽社長も工事を急ぐ。だが、工事が難航しており、予定していた開業時期が見通せない状況に。開業に向けての課題や展望も丹羽社長に聞く。
『カンブリア宮殿 新幹線だけじゃない!“お堅い”鉄道会社の大変革!』は、6月27日の23時6分から23時55分まで、テレビ東京で放送予定となっている。