7月にオープンする千葉県船橋市の「LaLa arena TOKYO-BAY (ららアリーナ 東京ベイ)」。5月29日に開催された内覧会を振り返りつつ、南船橋エリアに誕生した新たなスポーツ・エンターテインメント拠点の魅力と特徴を確認してみたい。

  • 南船橋エリアに誕生した「LaLa arena TOKYO-BAY (ららアリーナ 東京ベイ)」

7月のオープンを前に行われたお披露目イベント

2024~25年シーズンより男子プロバスケットボール・Bリーグ「千葉ジェッツふなばし」の本拠地となる「LaLa arena TOKYO-BAY (ららアリーナ 東京ベイ)」が、JR南船橋駅から徒歩6分という好立地に誕生した。

地上4階建て、延べ床面積約31,000平方メートル、収容客数1万人を実現した大型多目的アリーナとなり、三井不動産とMIXIの出資によって設立されたTOKYO-BAY アリーナマネジメントが施設の運営と管理を行う。

  • ららアリーナ 東京ベイの外観

7月6日・7日にこけら落とし公演となる「Mr.Children tour 2024 miss you arena tour」を開催。南船橋エリアの開発を進める三井不動産グループは「ららぽーとTOKYO-BAY」「ららテラスTOKYO-BAY」を展開しており、ここに新たなスポーツ・エンターテインメント拠点が加わることで、一日中楽しめる環境が整う。

5月29日に行われたお披露目イベントには、抽選で当選した約2,500人の一般招待客が来訪。

三井不動産 代表取締役社長の植田俊氏、MIXI 代表取締役社長の木村弘毅氏、日本バスケットボール協会 会長の三屋裕子氏、ジャパンプロフェッショナル・バスケットボールリーグ チェアマンの島田慎二氏、千葉ジェッツふなばし 代表取締役社長の田村征也氏、千葉ジェッツふなばしの富樫勇樹選手、フィギュアスケーターの宇野昌磨さん、「梨の妖精」ふなっしーがテープカットを行うと、会場からは大きな拍手が巻き起こった。

  • 9人の登壇者によるテープカットセレモニー

同時に千葉交響楽団によるウェルカム演奏、広瀬すずさんと本田圭佑さんからのお祝いメッセージ動画、富樫勇樹選手・宇野昌磨さん・ふなっしーによるトークショー、富樫勇樹選手・金近廉選手・原修太選手とフライトクルーチアリーダーズ「STAR JETS」、は、公式マスコットキャラクターのジャンボくんによる千葉ジェッツスペシャルプログラムなど盛りだくさんのイベントが開催され、招待客を楽しませた。

  • ららアリーナ 東京ベイを本拠地とする、千葉ジェッツふなばしのポイントガード、富樫勇樹選手

  • 7月の「真夏の氷上祭典 THE ICE 2024」で公演するフィギュアスケーターの宇野昌磨さん

  • 楽しい掛けあいを見せてくれたふなっしーとジャンボくん

  • 千葉ジェッツふなばしのフライトクルーチアリーダーズ「STAR JETS」

  • 富樫勇樹選手に加え、金近廉選手、原修太選手も参加した千葉ジェッツスペシャルプログラム

  • フリースロー大会では抽選で来場者へのプレゼントも

外観は船の航跡とジェット気流、内装は空港をイメージ

ららアリーナ 東京ベイの外観は船の航跡とジェット気流をイメージしたもので、アルミパネルで躍動感を演出しているという。1Fにアリーナエントランス、外から階段を上った2Fにスタンドエントランスがあり、来場者はこの2カ所から入場することになる。

  • 2Fエントランスに向かう階段。ららアリーナ 東京ベイの顔といえる

内装のテーマは「空港」。インダストリアルなデザインの中で素材感や色味を意識したもので、スポーツはもちろんのこと、さまざまなエンターテインメントと調和するだろう。2Fのコンコースにはウォールアートも掲出され、来訪した人の目を楽しませてくれる。

  • 2Fのコンコースの壁にはウォールアート

内部は1Fのアリーナ席、2Fのスタンド席、3FのVIPルーム、4Fのスタンド席という4フロア構成。アリーナはスポーツ選手やイベントの演者との距離が近く感じられ、臨場感のあるイベント体験を目指した、すり鉢型のボウルデザインを採用している。

  • すり鉢状のボウルデザインを採用したアリーナ

フード&ビバレッジは2F北・南の4カ所。イベントによってはコラボメニューも展開される予定だ。コインロッカーは1F館外のサブアリーナ横に大型8個、中型8個、小型100個の計116個を用意。フード&ビバレッジ、コインロッカーともに各種電子マネー、非接触ICクレジットカード、QRコード決済に対応しており、現金は利用できない。

  • 南側フード&ビバレッジの全景

  • 北側フード&ビバレッジの店舗「3-POINT OVERRICE SHOP」

トイレは男性用10カ所、女性用14カ所の計24カ所、約330据を用意。混雑状況がモニターにリアルタイムで表示されるほか、一部トイレを男女切り替え式にすることでイベントごとに数の調整が行われる。また2Fにはベビーケアルームも用意されている

  • トイレは計24カ所とかなり多い

  • 混雑状況が確認できるモニターを設置。1Fのトイレは出入り口が別になっている

この他、イベント当日の物品販売やバスケットボールの練習場などに利用される約720平方メートルのサブアリーナ、千葉ジェッツの選手専用のロッカールームなどが用意されている。

アリーナからVIPルーム、バルコニーまでさまざまな楽しみ方

1Fのアリーナ席は稼働席を採用しており、スポーツイベントではセンターステージ、音楽コンサート等ではエンドステージという2パターンの利用が可能。2Fは固定席と移動観覧席、4Fは固定席で構成されている。

  • おそらくもっとも見づらい、4Fの17列356からの眺め

アリーナ中央にある昇降式のセンタービジョンは約423インチ。このほか仮説吊物用として75トンまで荷重をかけることができるという。またアリーナ内を全長120メートルのリボンビジョンが囲んでおり、さまざまな演出に利用される。

  • 約423インチのセンタービジョン

3F北側にはVIPルーム11部屋、約380平方メートルのVIPラウンジを用意。VIPルームは室内からアリーナを一望できるようアリーナ面がガラス張りになっている。VIPラウンジはバーカウンターおよびテーブル・椅子を常設し、イベント中だけでなく、イベント前後も楽しめる空間を実現した。

  • 3FのVIPルームの一室。それぞれ内装や広さが異なる

  • VIPルームの外からの見え方。シートもグレードアップする

  • イベント前後も利用できるVIPラウンジ

3F南側には、千葉ジェッツ仕様のVIPボックス8部屋、ラウンジ「ブースタースクエア」、バルコニーを設置。床面にはバスケットボールコートのようなペイントや、赤を基調としたペイントが施されており、北側よりカジュアルな雰囲気で楽しめる空間を演出している。

  • 3F南側、千葉ジェッツ仕様のVIPボックスエリア

  • 千葉ジェッツファンなら一度は訪れたいラウンジ「ブースタースクエア」

  • ファンが集って応援できる3Fのバルコニー

一般招待客はトイレを高評価

来場した一般招待客の多くは、やはり千葉ジェッツのファンやサポーター。その外観や内装について、「外観がすごく先進的でかっこいい」「空港をイメージした内装でこれまであまり見たことがないイメージ」「すごく綺麗だしワクワクする」と期待を込める。

多くの方が口を揃えて高く評価していたのはトイレだ。「船橋アリーナが混み混みだったので、トイレが増えて安心した」「トイレがかなり多い。おむつ替えなどに配慮が行き届いてすごく助かった」と喜びの声を聞くことができた。

また席の配置についても「前に座っている人があまり気にならない」「シートの横幅に余裕がある」「コンサートが観やすそう」と、評判は上々だ。座席は傾斜を付けると観やすくなるが、一方で安全面での課題も出てくる。ららアリーナ 東京ベイは他の施設の傾斜を研究し、観やすさと安全性のバランスを取った配置を行っているという。

魅力を増した南船橋エリア

三井不動産グループは、ららアリーナ 東京ベイのイベントを通じて街全体の賑わいを創出し、南船橋エリアのコミュニティ活性化を図っていく予定だ。

同エリアには商業施設を初めとして、レジデンス、物流、スポーツ施設などの三井不動産グループが運営管理する施設が多数ある。この特徴を活かし、アリーナの公演と連動した取り組みを進めていくという。

例えば、7月27日・28日の「真夏の氷上祭典 THE ICE 2024」では、「ららぽーとTOKYO-BAY」「ららテラスTOKYO-BAY」「IKEA Tokyo-Bay」の3つの商業施設で鑑賞チケットが当たるプレゼントキャンペーンを行っており、衣装の展示や関連ノベルティのプレゼント財津店24などを実施している。

今後も、イベント当日のチケットや半券を提示することで、飲食店でドリンク1杯をサービスする、アパレル店で商品が10%オフになるなど、さまざまな計画を予定しているという。

アリーナが加わったことでさらなる魅力を得た南船橋エリア。スポーツ・エンターテインメントを活かしたこれからの街づくりが注目される。

■information
LaLa arena TOKYO-BAY(ららアリーナ 東京ベイ)
千葉県船橋市浜町2丁目5番15号
アクセス:南船橋駅(JR京葉線、武蔵野線)より徒歩6分