俳優、歌手として活躍する中村雅俊が2日、東京・明治座でこの日初日となる『中村雅俊芸能生活50周年記念公演』の取材会に、コロッケ、久本雅美、林翔太、土生瑞穂、小川菜摘、松田悟志、玉野和紀、田中美佐子と共に出席し、カンパニーの魅力を語った。
本公演は、昭和歌謡音楽劇とコンサートによる二部構成。第一部の『どこへ時が流れても~俺たちのジュークボックス~』は、登場人物の心情を昭和歌謡で表現しながら、笑いがありつつもホロっと泣けるような温かみのある物語を書き下ろした新作音楽劇。第二部は『MASATOSHI NAKAMURA LIVE -look back with smile , look ahead with pride.-』と名付けられたコンサートで、中村のヒット曲を中心としたライブで構成されている。
約1カ月の稽古を経ての初日。中村は「試行錯誤しながらの時間でした」と語り、芸能生活50周年というキャリアを重ねてきたが「やっぱり緊張します。ベテランゆえのプレッシャーと言うか、ピークだった時代を下る感じ。ある意味で戦いという言葉の方が正しいかもしれません」と率直な胸の内を語る。
中村の口から“緊張”という言葉が出ると、久本は「まったくそんな風には見えない」と突っ込みを入れ「とにかくおしゃべりで、まったく普段と変わらない。稽古よりもトークの方が長いくらい」と通常運転で臨めていることを強調する。コロッケも「とにかくよくしゃべりますよね。でも座長が朗らかで明るいから、全体がとてもいい雰囲気になります」と頼れる存在であることを明かす。
さらに久本は「雅俊さんは学生時代からテレビで観ていた大スターであり私の青春でした。憧れの雅俊さんの50周年記念公演に出させていただけるなんて感謝の気持ちでいっぱいです」と語ると、コロッケも「中学生時代から憧れていた方。当時新聞配達をしていたのですが、雅俊さんがドラマで着ていた服を真似して僕も着ていました」とエピソードを披露するなど、共演者たちが中村の50周年公演に向けて熱い思いを吐露する。
そんな中村にとって、共に稽古を重ねたカンパニーの面々は力強い存在だという。中村は「本当にすごいメンバー。皆さんが台本よりも何か良いものにしようという意識が高い。そのおかげで素晴らしいものができたと思います」と自信をのぞかせると「そんなプロ意識が詰まった舞台がスタートします。ぜひ楽しみにしてください」と語っていた。