フジテレビの動画配信サービス「FOD」では、国内外の人気BLドラマを配信中。今回は数あるBLドラマの中から、若手注目株の共演作やタイ発のヒット作など、今こそ見ておきたい胸キュン必至の作品を5本紹介する。

2024年の冬クールに放送された『好きやねんけどどうやろか』は、大河ドラマや日曜劇場などにも出演する西山潤と、『仮面ライダーギーツ』で主役を演じた簡秀吉のW主演作。大阪の下町にある小料理屋を切り盛りする店主の松本栄枝(簡)は、大阪に転勤してきた曽我久志(西山)に一目惚れ。思わず「好きやねんけど、どうやろか?」と告白する栄枝に対し、久志はその意味を汲み取れずにいた。突然の出会いからはじまった2人の関係は、同僚や元彼などの割り込みもあって、思うようには進まない。コテコテな関西弁の肉食系イケメンと、真面目なサラリーマンの恋の行方が気になってしまう。

武田航平と木村達成が共演した『オールドファッションカップケーキ』は、2022年にFODで配信された後、地上波でも放送。会社では理解ある上司として慕われ、女性社員からの人気も高い39歳の課長・野末(武田)は出世欲や結婚願望がなく、40歳を目前にして変わらぬ毎日に憂鬱さを感じていた。そんな野末を尊敬し、密かな恋心を抱く29歳の部下・外川(木村)は、「アンチエイジングのため」と理由をつけて、野末をパンケーキ店に連れて行く。全5話からなる物語では、外川と野末の心の機微を丁寧に描いており、2人の関係性の変化も見どころの一つとなっている。10歳差の上司と部下が織りなす“オフィスラブ”から目が離せない。

2024年にFODで配信され、地上波やBSでも放送された『パーフェクトプロポーズ』は、『オールドファッションカップケーキ』のスタッフが手掛けたBLドラマで、疲れ切ったサラリーマンと年下クール男子の同居生活が描かれた。上司からのプレッシャーで眠れぬ毎日を過ごす渡浩国(金子隼也)の前に現れたのは、子供の頃に結婚を約束したという年下の深谷甲斐(野村康太)だった。とある理由で住む所がない甲斐は浩国の家に転がり込み、毎日ご飯を作ることに。甲斐の料理に癒やされ、少しずつ自分らしさを取り戻していった浩国は、やがて甲斐への思いを自覚するようになる。同居生活の解消が迫る中、“タイトル回収”ともいえる浩国の行動が胸を打つ。

2024年の春クールに放送された『恋をするなら二度目が上等』は、THE RAMPAGEの長谷川慎と、モデルやクリエイターとしても活躍中の古屋呂敏によるラブストーリー。30歳のビジネス誌編集者・宮田晃啓(長谷川)は、高校時代に別れた初恋相手の岩永崇(古屋)と仕事で再会する。売れっ子の大学准教授になっていた岩永は、あくまで仕事相手と割り切ろうとする宮田にアプローチを仕掛けていく。すっかり岩永のペースにはまり、仕事もプライベートも翻弄される宮田は、気づけば後戻りできないほど岩永への気持ちを大きくしていた。あの手この手で宮田に迫る岩永と、なんとか抗おうとする宮田の攻防戦が前半の注目ポイントとなっている。

2024年3月からFODにて独占配信されたタイ発のBLドラマ『Two Worlds』は、タイトルが示す通り、2つの世界を舞台にしており、タイ(Max/マックス)、クラム(Nat/ナット)、プーパー(Gun/ガン)という青年たちの物語が展開。心優しい芸術家のクラムは、何者かに恋人だったプーパーの命を奪われ、失意の中、聖なる“月光の池”へと落ちていく。翌日、水辺に倒れていたクラムを発見したタイは、クラムが3年前に亡くなった最愛の恋人と瓜二つだったことに驚いてしまう。クラムがたどり着いたのは別世界で、クラムもまた死んだはずのプーパーと再会するが……。タイならではの音楽や美しいロケーションもさることながら、白眉は主要キャラの美しさと演技で、タイのBLドラマでヒット作を何本も生み出しているマックスとナットのかけ合いを心ゆくまで楽しむことができる。

『きのう何食べた?』や『ポルノグラファー』などで人気に火がつき、今やジャンルの一つになったBLドラマ。FODでは今回紹介した以外にも、様々な作品を配信しており、きっとお気に入りの1本が見つかるはずだ。