JR西日本は24日、化石燃料である軽油を燃料として走行する気動車(ディーゼルエンジンによる動力で走行する車両)の将来の置換えをめざし、三菱電機、トヨタ自動車、JR西日本の3社で連携し、燃料電池車両導入に向けて車両仕様や試験内容の検討を開始したと発表した。
2021年に環境長期目標「JR西日本グループ ゼロカーボン2050」を策定し、2050年にグループ全体のCO2排出量「実質ゼロ」をめざした取組みを行っている。燃料電池車両導入に向けた検討もその一環だという。
燃料電池車両は、燃料電池システムや水素貯蔵システムに汎用性の高いものを採用し、国内外の標準化を想定した仕様を検討。モーターを制御する主回路システムは電気式気動車と共通化を図り、電気式気動車の燃料電池車両化が行える構成を検討する。
3社の役割分担として、三菱電機は燃料電池システムと組み合わせた主回路システムの開発、トヨタ自動車は燃料電池システム・水素貯蔵システムの提供、JR西日本は各システムの車体への搭載検討や車両仕様検討を担当。今年度から仕様検討を開始し、2030年代早期の営業運転開始をめざして進めるとしている。