名古屋鉄道は、2024年度の設備投資計画について発表した。駅・車両の快適性・利便性向上にも取り組み、通勤型車両9500系・9100系を計16両(4両組成の9500系を3編成、2両組成の9100系を2編成)新造。今年度から車体前面のデザインを変更する。

  • 正面貫通扉を中央に配置した通勤型車両9500系・9100系のイメージ(提供 : 名古屋鉄道)

4両組成(2M2T)の9500系は2019年、2両組成(1M1T)の9100系は2021年にデビュー。通勤車である3300系(2M2T)・3150系(1M1T)の後継として登場し、3300系・3150系をベースに先進性が加えられた。正面は名鉄カラーのスカーレットレッドを多用し、LEDヘッドライトと組み合わせることで、精悍でシャープな印象に仕上げた。

座席はオールロングシートとし、全車両に優先座席とフリースペースを設置したほか、乗降ドア上部の車内案内表示器は4カ国語に対応。名鉄として初となる車内防犯カメラを設置している。車両に不具合が発生した場合に備え、通信回線を使用して車両の情報を地上側のシステムに送信する機能も備えている。

昨今の鉄道車両内における異常事態発生を受け、避難誘導の円滑化を図るべく、2024年度から9500系・9100系の前面デザインを変更。正面貫通扉を中央に配置し、連結運転時に常時通抜け可能な構造とする。環境にも配慮し、走行時に使用する電力量は更新対象となる従来の通勤型車両の5割程度としている。