• 野村麻純

――初めての大河ドラマの現場はいかがでしたか?

リハーサルを別日にするのですが、そのリハーサルがまず緊張しました。朝ドラでも経験したことはありましたが、大河は初めてで、しかも平安時代は未知なことばかりだったので、最初の頃はどんな感じなのか探り探りでした。でも、緊張は最初だけで、あとは自分でもびっくりするくらいのびのびと楽しくお芝居できたなと思っています。

――緊張をほぐすために何かやられたのでしょうか。

作品に入る前にたくさん考えたというのも一つだと思いますが、まひろ役の吉高さんとの時間が一番大きかったと思います。

――吉高さんとの共演のご経験は?

今回が初めてで、お会いするのも初めてでした。

――実際にお会いして吉高さんの印象はいかがでしたか?

テレビなどで拝見していて、いつもかわいらしくて面白いことをおっしゃっているというイメージでしたが、実際お会いしても本当にチャーミングで魅力あふれる方だなと。会ってすぐ好きになって、しばらく撮影がないと「早く吉高さんに会いたい」とロスになっていました(笑)

吉高とのやりとりが全部「まひろとさわの関係性につながっている」

――現場ではどんなお話を?

私が質問攻めにしていて、「嫌いな食べ物なんですか?」という話から、大河の衣装について「どういうタイミングでお手洗いに行くんですか?」という話まで、くだらないことでも全部返してくださって。分厚い着物を着ているとだんだん暑くなり、ご飯を食べた後だとさらに血糖値も上がって心地良くなるんですけど、吉高さんが手を握って「手温かくなってきたね。眠いでしょ!?」などとコミュニケーションを頻繁にとってくださって、そういったやりとりが全部、まひろとさわの関係性につながっているなと感じますし、吉高さんに支えてもらったなと思っています。

――現場でのお二人の関係性が役にそのまま生きているのですね。

そうですね。さわの役に甘え、そして吉高さんの懐の深さに甘え、いろいろ質問させていただきました!

――そんなに質問攻めにするということは、ものすごく吉高さんへの興味があるということですよね?

もともと好きな方だったので。お芝居も好きですし、ご一緒できて本当にうれしかったです。

――特に印象に残っているやりとりがありましたら教えてください。

さわが泣くシーンがあるのですが、何回も撮っていたら、最後のほうは泣き疲れて涙をぬぐわなくなって、そうしたらカットがかかった瞬間に吉高さんが親指で涙をぬぐってくださって、グッときました。「もう大好き!」って。とっさにそんなことできないですよね。スタッフの皆さんともいつも楽しくコミュニケーションをとられていて、その会話を聞いているだけで楽しかったですし、贅沢な時間だなと思いました。

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■野村麻純
1990年10月10日生まれ、鹿児島県出身。2011年にドラマ『華和家の四姉妹』でデビュー。2012年にドラマ『11人もいる!』でソアラ役を演じ話題に。近年の主な出演作は、ドラマ『PICU 小児集中治療室』(22)、『こっち向いてよ向井くん』(23)、『推しを召し上がれ 広報ガールのまろやかな日々』(24)、映画『空白』(21)など。

(C)NHK ヘアメイク:尾口佳奈 スタイリスト:浅井彩津希