東北新社が運営するお城情報WEBメディア「城びと」は3月28日、「2024年に行きたい!お城ファンの"推し城"20」を発表した。調査は2023年11月3日~2023年12月31日、城びと読者の男女876人を対象にインターネットで行われた。

  • 2024年に行きたい!お城ファンの"推し城"20

お城ファンが自分の"推しの城"に投票する「Castle of the Year」。今回は、「2023年に最も心を熱くしたお城」をテーマに、日本100名城・続日本100名城の計202城の中から1人2城してもらい、集計した。

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1位は、2023年に世界遺産登録30周年を迎えた姫路城。2年ぶりに首位に返り咲いた。「お城と言ったら思い出す、日本一美しい城だと思う」「多くの武将たちの歴史を"今"生きる私たちが感じられるというのが形容し難い気持ちにさせられます」など、"白鷺城"とも呼ばれるその美しい佇まいと歴史に思いをはせるコメントが多く集まった。

2位は、昨年まで2年連続1位だった松本城。1位との差はわずかで、その人気の程がうかがえる。「とにかく美しい…どこから撮っても絵になるお城です」「北アルプスとの対比は、最高の景色」「五重天守は見る角度によって印象が変わる」など、雄大な北アルプスを借景とする絵画のような美しさを称える声が目立った。

3位は3年連続で犬山城がランクイン。「天守の外側を歩けるなんて意外でした。 歴史の人になった気持ちで歩きました。 景色の広大さ、風の強さ、天守までの階段の高さ、全てに胸が熱くなりました」といったコメントが寄せられた。犬山城の城下町はフォトジェニックなスポットとしても人気を集めている。

そして、同じく3年連続4位は熊本城。「行く度に違う姿を見ることができ、復興が少しずつ進んでいることを感じて嬉しくなります。また竹の丸から荘厳な石垣越しの天守を見られる日が来るのを楽しみに待ってます」など、2016年の熊本地震からの復興の歩みに、力強さや希望を感じるコメントが寄せられた。

7位の安土城、9位の苗木城をはじめ、竹田城(15位)、山中城(17位)などの建物が残っていない山城の魅力を語る声も多く、「2023年度訪ねた中でも、強烈でした。城郭がなくてもこんなに歴史の一端を想像させられるなんて、ほんとにすごかったです」(安土城)、「木曽川越し遠景で一発で軍事要塞だと認識できる。今でさえ異様なのに、当時はどれほどの迫力であったろうなどと想像を掻き立てられる」(苗木城)、「残された石垣にロマンを感じます」(竹田城)、「ワッフル!ワッフル!縄張りを見てるだけでも1日過ごせます」(山中城)と、圧倒的な迫力の石垣や堀を称賛するコメントが目立った。

さらに、岡山城が初めてトップ10にランクイン。「令和の大改修で綺麗になった烏城格好良い」「わかりやすい解説展示とともに、エンターテイメント性もあり、小学一年生の息子も楽しむことができた」と、2022年のリニューアルを機に多くの方が足を運び、その魅力を再発見した様子がうかがえた。

2023年は、NHKの大河ドラマ「どうする家康」も盛り上がった。12位の名古屋城は関ヶ原の戦いで勝利を収めた徳川家康が築き、尾張徳川家の居城として栄えた城。「数ある日本の城の中でも、絢爛豪華さではTOPクラス」「日本の城としての完成形だと思います」とのコメントが寄せられた。また、終盤のエピソードで印象的に登場した名護屋城は、「「どうする家康」でもタイムリーな時期に訪れたから。兵どもが夢の跡をみることができた」と、前回ランキング圏外から14位へとジャンプアップ。大河ドラマに登場したお城への注目も高い結果となった。