郵便車といえば昔から赤いクルマのイメージですが、街で見かける個体の中には白っぽく色あせてしまったものも少なくありません。日々の激務を物語る姿ではありますが、少しかわいそうですよね……。そんな色あせ郵便車が最近、続々と本来の赤いボディを取り戻しつつあるようです。いったいなぜ?

  • 郵便車

    働きすぎて燃え尽きた? 白く色あせた郵便車は街でけっこう見かけます

なぜ郵便車は白くなる?

郵便局が郵便物や荷物の配送に使っている郵便車は赤いバンのイメージです。最近は電気自動車の三菱自動車工業「ミニキャブ・ミーブ」が稼働している姿もよく見かけるようになりました。

街でよく見るおなじみの赤い郵便車ですが、白く汚れた(?)個体を見かけることがけっこうありますよね。下手をすると、黒いクルマよりも汚れや色あせが目立っている場合もあります。それが、このところ、赤くてピカピカのボディを取り戻す郵便車が増えているらしいんです。

郵便車が赤いボディを取り戻している背景には、カーコーティングと洗車の専門店「キーパーラボ」(KeePer LABO)を展開するKeePer技研の活躍があるようです。そもそも、なぜ赤い郵便車は白くなってしまうのか、KeePer技研に聞いてみました。

「赤色の塗装は赤い光を跳ね返すため、赤色に見えます。反対に、青や紫などの光をよく吸収します。そのため、赤色の塗装のクルマは『紫外線』を他の塗装色のクルマと比べて多く吸収します。太陽光に含まれる光の中で、塗装に最もダメージを与えるのが「紫外線」です。ダメージを受けた塗装は、表面が荒れて凸凹になります。その凸凹によって光の乱反射が起こり、白っぽく色あせて見えるんです」

ホコリや汚れがうっすらと積もっているというよりも、光の乱反射が白く見える理由だったんですね……。

全国8,000台が赤いボディを取り戻す?

そんな白い郵便車がKeePer技研の手でよみがえっている? どんな状況なのか聞いてみました。

「ある日のこと、キーパーラボに白く色あせた郵便車がやってきまして、『キーパーコーティング』を施工させていただきました。しばらくすると、日本郵政さんから『紫外線で色あせがひどい郵便車をキレイにしてほしい』とご連絡があり、全国各地約8,000台の赤い郵便局のクルマを紫外線の劣化から守り、キレイに維持することを目的に、フレッシュキーパーの施工をお任せいただくことになりました。ちなみに、フレッシュキーパー以外をご依頼されることもあります」

約8,000台を施工! 1台やってみていい感じだったことから、ほかのもやってもらおうという話になったんでしょうか。すごい規模ですね。ちなみに、郵便局の集配車は全国で約1万8,000台あるそうですから、約半数が施工対象ということになりますね。

キーパーコーティングにはいくつかのメニューがありますが、例えば「フレッシュキーパー」のSサイズだと2万9,500円という価格設定になっています。

  • 「キーパーコーティング」を施工した郵便車。赤くてピカピカによみがえっています

具体的には、どうやって郵便車をキレイにするのでしょうか?

「表面が荒れて白っぽくなった塗装面には、汚れがぎっしり蓄積しています。まず、その頑固な汚れを専用クリーナー『爆白ONE』で全て落とします。次に、分厚いガラス被膜を形成するキーパーコーティングで荒れた表面を埋め込んで、平滑にします。平滑にすることで光の乱反射が抑えられるので、本来の赤色を取り戻せるんです」

爆白ONEは「超強力な洗浄力を持ちながら、塗装面に対する絶対的な安全性を実現しているクリーナーです」とのこと。名前からして強力そうですね……! ちなみに、特許取得済みだそうです。

約8,000台の施工は2024年3月中をめどに完了する予定です。これからは、街で赤くてピカピカの郵便車を見かける機会が増えそうですね。