2018年より『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載中のダークファンタジー漫画『呪術廻戦』には「呪霊」と呼ばれる呪いが多数登場します。呪いにはいくつかの等級や種類がありますが、中でも圧倒的な強さで存在感を放っているのが「特級」に分類される呪いです。

本記事では、『呪術廻戦』に登場する特級呪霊の術式や領域展開、特級呪霊に対抗できる特級呪術師の情報などをまとめました。また、マイナビニュース会員を対象に調査した特級呪霊の強さランキングもあわせて紹介します。

呪霊の種類

呪霊にはさまざまな種類が存在します。ここでは呪霊の種類と簡単な特徴をまとめました。

種類 特徴
呪霊 実在するものへの負の感情や畏怖から生まれる
仮想怨霊 都市伝説や怪談、妖怪など実在しないものへの畏怖から生まれる
特定疾病呪霊 疫病などの特定の病気に対する恐怖から生まれる
怨霊 死者の霊や怨念が死後呪いに転じて生まれる

一言で呪霊と言っても、その根源は若干異なります。正体不明で強力な呪いは、ひとまず仮想怨霊としてカテゴライズされると作中で説明がありました。

『呪術廻戦』の特級呪霊一覧

ここからは作中に登場する主要な特級呪霊の術式や術式の最終段階「領域展開」などを紹介していきます。

祈本里香(おりもと りか)

術式 不明
領域展開 不明
呪霊の種類 特級過呪怨霊

11歳で亡くなった少女・祈本里香が死後呪いに転じて生まれた怨霊です。呪力量は底なしで、変幻自在。その圧倒的な力から「呪いの女王」と称されています。死者の霊や怨念が呪いに転じる存在を怨霊と呼ぶのに対し、過呪怨霊は特定の一個人に執着する想いから生まれる呪いを指します。

解呪前は、「最愛の人の魂を抑留する」という縛りのもとで乙骨憂太に「底なしの呪力」と「無条件の術式模倣(コピー)」を可能とさせました。祈本里香が暴走すれば町が一つ吹き飛ぶ可能性があったことや、その場合は特級術師の五条が「命懸けで止める」と発言していたことから、作中屈指の強さの持ち主といえるでしょう。

強いと思う理由

・「あまりの呪力と破壊力に驚嘆した」(56歳男性)
・「呪霊の中では最強キャラだと思います。五条悟もそれを認めていたので」(49歳女性)
・「祈本里香が最強。乙骨と一緒だと無敵だと思うから」(56歳男性)
・「真人が残忍さでは一番強いと思いますが、やはり祈本里香の不気味さが一番だと思います。乙骨憂太を苦しめたり、傷付けたりするすべての者を、理由の如何にかかわらず敵と見なして攻撃する。乙骨との出会いや関係性も含め、普段見せない強烈なキャラクターと能力に、他者とは違う特別感があります」(61歳男性)

真人(まひと)

術式 無為転変(むいてんぺん)
領域展開 自閉円頓裹(じへいえんどんか)
呪霊の種類 特級呪霊

真人は、人が人を憎み恐れる負の感情から生まれた呪霊です。生まれて間もないものの、強い知的好奇心や冷酷非情な思考により呪霊として急成長を遂げています。

魂を認識する能力があり、術式「無為転変」で相手の魂に触れることで肉体の形状改造が可能です。改造した人間はストックでき、無理やり戦闘させたり、2つ以上の魂を融合させたりとおもちゃのように扱っていました。

真人は自身の肉体変形も自由自在で、魂に干渉されない限りダメージは受けません。しかし、格上の両面宿儺を宿す虎杖悠仁は、無意識に真人の魂に干渉できるため天敵となります。無為転変が必中となる「自閉円頓裹」は、領域対策がなければ死を回避できない強力な領域です。

強いと思う理由

・「まだまだ未熟な部分も多いが、成長力が驚異的であり、決して侮れない存在だから」(52歳男性)
・「倒しても倒しても死なないので。あと改造人間を作るところもいやな感じなので」(43歳女性)
・「どんな戦いでも死にそうなイメージがないから」(53歳男性)

漏瑚(じょうご)

術式 不明(火を操る)
領域展開 蓋棺鉄囲山(がいかんてっちせん)
呪霊の種類 特級呪霊

漏瑚は、人が大地(火山)を畏怖する感情から生まれた呪霊です。術式を使うと噴火口やマグマを生成したり、強力な火炎を噴出したりできます。宿儺戦では超高火力の攻撃となる「極ノ番・隕(ごくのばん・いん)」を放ち、「当たれば無傷ではすまなかった」と宿儺本人に認められたほどでした。

漏瑚の領域展開「蓋棺鉄囲山」は、並の術師なら領域に入っただけで焼ききれるほど超高温の領域です。また、移動しながらも発動できる領域展延を修得していることから、戦闘慣れしていることがわかります。

作中では格上の五条や宿儺と対戦するため強さが霞みがちですが、真人と行動をともにしていた未登録の特級呪霊の中では最強格の実力者です。

強いと思う理由

・「五条には到底及ばないが何となく強いようなことを言っていたような気がするし、火力があるからそう見えた」(44歳男性)
・「いろいろ強いキャラクターはいるが、特に強いキャラだと思った」(75歳男性)

花御(はなみ)

術式 不明(自然の生成や操作)
領域展開 朶頤光海(だいこうかい)
呪霊の種類 特級呪霊

花御は、人が森を畏怖する感情から生まれた呪霊です。人間のいない地球で自然を守ることを信念に人間と戦っています。

特筆すべきは肉体のタフさ。虎杖の黒閃や、東堂葵の呪力を乗せた呪具による強打撃にも耐え得る屈強な肉体を持っています。

術式を使えば周囲の植物の操作や、自身の呪力から樹木の生成が可能です。呪力で顕現させた植物は広範囲の攻撃にも応用できますが、攻撃範囲が広くなればなるほど強度と速度は低くなります。

虎杖・東堂戦で領域展開を試みようとしたものの、五条の乱入により発動を中止したため残念ながら花御の領域は描かれませんでした。

強いと思う理由

・「植物を自由自在に操り攻撃対象にホーミングをして攻撃を仕掛けたり、反射神経、瞬発力にも優れており、応用力も高く多彩な技を繰り出したりできるから」(61歳男性)
・「自然の力を利用しているところ」(48歳男性)

陀艮(だごん)

術式 不明(水や式神の生成、操作)
領域展開 蕩蘊平線(たううんへいせん)
呪霊の種類 特級呪霊

陀艮は、人が海を畏怖する感情から生まれた呪霊です。初登場時は人語を話せない呪胎でしたが、渋谷事変中に変異し人間と意思疎通が取れる呪霊となりました。

術式を使用すると、大量の水や水棲生物を模した式神などの顕現が可能です。戦闘経験は浅いものの、圧倒的なタフネスや式神の物量、優れた滞空能力などポテンシャルは恵まれています。

「蕩蘊平線」は、南国のビーチのような領域です。呪霊たちのミーティングや、渋谷事変での戦いの場として登場していました。蕩蘊平線の領域内ではサメなどの水棲生物の式神に必中効果を付与することが可能となっています。

覚醒したばかりにもかかわらず、特別一級術師や一級術師相手に一時は優勢だったところを見ると、相当強い呪霊と言えるでしょう。

強いと思う理由

・「呪胎の頃からの成長具合から度合いを考えれば、さらなる能力アップがありそうだったから」(51歳男性)
・「必殺技が最強の攻撃」(52歳女性)

その他の特級

上記以外で存在が明らかになっている特級呪霊は以下の通りです。

  • 黒漆死(くろうるし)
  • 化身玉藻前(けしんたまものまえ)
  • 疱瘡婆(ほうそうばばあ)

その他、英集少年院や八十八橋に現れた仮想怨霊、百鬼夜行で京都に現れた呪霊なども特級に分類されていますが、名称は不明です。

特級呪霊は全部で16体?

呪術廻戦0巻にて、高専に登録されている特級呪霊の数は全部で16体と明言されました。しかし、前日譚となる0巻の出来事は作中の時系列でいうと2017年にあたり、本編の主人公・虎杖が呪術高専に入学する前の話です。

また、本編で五条は対峙した漏瑚・花御のことを「未登録の特級呪霊」と言っていました。そのため、特級呪霊の数は変動しているでしょう。

呪霊の強さの基準

呪霊の強さは、呪術師同様に等級で表されます。通常兵器が呪霊に通用すると仮定した場合の強さの基準や目安は、次の表のとおりです。

等級 強さの目安
四級 木製バットで余裕
三級 拳銃があれば安心
二級 散弾銃でギリギリ
一級 戦車でも心細い
特級 クラスター弾での絨毯爆撃でトントン

呪霊に階級を付ける理由は、相応の術師を任務にあてるためです。基本的に、呪霊と同等級の術師が現場に派遣されます。

呪霊と受肉体の違い

呪霊は人間の負の感情から生まれる存在です。実体がないため、一般人の目には見えません。一方で受肉体は、呪物が人間の肉体を得て顕現した実体のある存在です。呪物を摂取した人間は、呪物に宿る呪力の主に精神も肉体も支配されるため、身体の形状が変化し人間ではなくなります。

ただし、虎杖と宿儺は例外です。虎杖は特級呪物である宿儺の指を摂取しても、肉体や精神を支配されることなく自我を保っていました。虎杖の肉体を共有している宿儺は、実体があるため呪霊ではありません。等級は「特級呪物」に分類されています。

最強は誰? 特級呪霊の強さランキング

1位 祈本里香(20.7%)
2位 真人(19.1%)
3位 黒漆死(16.0%)
4位 漏瑚(8.5%)
5位 疱瘡婆(6.4%)
6位 花御(5.9%)
7位 化身玉藻前(5.3%)
8位 陀艮(3.2%)

1位には、唯一の20%超えを果たした祈本里香が選ばれました。その実力は「呪いの女王」と称されるほどで、完全に顕現した際は現代最強の術師・五条悟をもってしても制御しがたいほどです。

底なしの呪力で乙骨の身体能力を強化できるうえ、術式の模倣も可能というチート級の能力を持つ祈本里香。単体でももちろんトップクラスの強さを誇りますが、乙骨憂太と連携コンビを組めば、その強さは何倍にも増幅することでしょう。

特級呪術師とは

特級呪霊を祓う存在が特級術師です。数ある呪術師の中の最高峰に位置する特級呪術師を名乗れるのは国内にわずか4人だけです。ここからは特級呪術師の術式や領域展開などを紹介していきます。

五条悟(ごじょう さとる)

術式 無下限呪術
領域展開 無量空処(むりょうくうしょ)

五条家相伝の「無下限呪術」と、呪力の見通しを可能にする「六眼」を併せ持つ現代最強の術師。「五条の誕生により世界の均衡が変わった」と言われるほど常軌を逸する存在です。

術式を使用すれば、自身の周囲に無限を現実化できます。無限を纏う五条には、近付くほど低速化するため攻撃はもちろん接触すらできません。

「無量空処」による無下限内部では、あらゆる生命活動に無限回の作業が強制されます。対象者には無限の情報が流れ込み、最終的には死に至る強力な領域です。

また、微細な呪力操作による「蒼」「赫」「茈」などの応用技の威力は、他を圧倒しています。五条を最強たらしめる大きな要因は、無下限呪術を最大値で引き出せる六眼を持って生まれたことにあるでしょう。

乙骨憂太(おっこつ ゆうた)

術式 里香
領域展開 真贋相愛(しんがんそうあい)

呪術高専2年。超大物呪術師で日本三大怨霊の一人・菅原道真の子孫であり、五条とは超遠縁の親戚関係です。

特級過呪怨霊・祈本里香の存在があったため、特級呪術師として呪術高専に入学しました。里香の解呪に伴い四級に降格していますが、すぐに特級に返り咲いた実力者です。

解呪後は、里香とは似て非なる呪い「リカ」を使役しています。解呪前は他者の術式模倣を無条件でできていましたが、解呪後は制限や条件が課されているようです。

「真贋相愛」は無数の刀が突き刺さる領域で、刀にはコピーした術式がストックしてあります。また、呪術センスが高い乙骨は傷を回復できる反転術式を使用できるだけでなく、アウトプットもできる稀少な術師です。

九十九由基(つくも ゆき)

術式 星の怒り(ボンバイエ)
領域展開 不明

呪いの生まれない世界の実現を目指し、海外を放浪する特級呪術師。

「星の怒り」は、自らに仮想の質量を付与する術式です。質量を付与することで、九十九は本来の力を遥かに上回る威力で攻撃できるようになります。

質量は仮想のため九十九本人が影響を受けることはなく、速度の低下や肉体の変化などもありません。また、術式により凰輪(ガルダ)と呼ばれる式神の顕現・呪具化も可能です。

作中で九十九が領域展開をする場面は描かれていません。しかし、天元との会話の内容からして領域を展開できることは間違いないと言えるでしょう。

夏油傑(げとう すぐる)

術式 呪霊操術
領域展開 不明

元特級呪術師。呪術高専3年時に離反し、非術師殲滅を目指す呪詛師となりました。

「呪霊操術」は、取り込んだ呪霊を使役できる能力で、呪霊が夏油よりも二級以上格下であれば、無条件で取り込めます。呪霊操術で取り込める呪霊の数に限りはなく、取り込んだ複数の呪霊を一つにまとめ、超高密度の呪力をぶつけることも可能です。

また、体術にも優れていて、呪力なしでの近接戦も得意としています。

作中で夏油が領域展開をする場面は描写されていません。しかし、特級に分類される実力者 であることから、使用できる可能性は十分あるといえるでしょう。

『呪術廻戦』の特級呪霊の強さの基準や最強ランキングを紹介しました

2018年から連載が始まった漫画『呪術廻戦』は、2020年より放映されたTVアニメ1期で注目を集め、2024年1月時点で電子版を含む累計発行部数が9,000万部を突破している大人気作品です。

呪術師と同じく呪霊にも強さの等級があり、特級に分類される者たちは他を圧倒する強さを披露していました。強力な術式や領域展開による白熱したバトルは、多くの読者を夢中にさせている要因の一つと言えるでしょう。

百鬼夜行・渋谷事変と激しい戦いを経て、多くの特級呪霊が祓われてきましたが、彼らは大きなインパクトを残しました。原作はいよいよ佳境に入っています。呪術師と呪いの戦いに終止符が打たれるまで、引き続き物語を見守っていきましょう。

調査時期:2024年3月10日
調査対象:マイナビニュース会員
調査数:男女合計305人(男性: 235人、女性: 70人)
調査方法:インターネットログイン式アンケート

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