決勝戦に進んだバルベルデ監督 [写真]=Getty Images

 アスレティック・ビルバオを率いるエルネスト・バルベルデ監督が、コパ・デル・レイ(国王杯)の決勝戦進出の喜びを語った。2月29日、スペイン紙『マルカ』が報じている。

 29日、本拠地『サン・マメス』に響き渡った歓声は、過去40年間で7度目の国王杯優勝に向けた挑戦権を得たことに対する祝福だった。ファーストレグを1-0で先勝したアスレティック・ビルバオにとって、立ち上がりはアトレティコ・マドリードの攻勢を凌ぐ時間が続いたものの、13分にFWイニャキ・ウィリアムズのゴラッソで大きな“追加点”を挙げる。さらに、FWニコ・ウィリアムズとFWゴルカ・グルセタもゴールネットを揺らし、2戦合計スコア4-0でファイナルの舞台に駒を進めたのだ。

 試合後、バルベルデ監督は「簡単ではなかった。彼らは非常に良いスタートを切り、その支配を振り切るまでは…我々はゴールで落ち着きを取り戻し、後半はいい形で相手を圧倒することができた」と省察。続けて「(勝利を目指す上で)私が大切にしていることは、スタジアムの雰囲気はもちろん、ドレッシングルーム内にあるもので、それは大きな原動力になる。良いときも、悪いときも、我々はいつも一緒。エキップマネージャー、フィジオ、毎日ともに過ごしている人たち、そして選手たちの団結が鍵なんだ」と一丸となって戦う“らしさ”が見られた、と振り返った。

 1983-84シーズンに果たした23度目の国王杯優勝を最後に、この39年間で6度決勝戦で涙を呑んでいるアスレティック・ビルバオ。自身にとっては、2014-15シーズン以来2度目のファイナルとなるが、バルベルデ監督は「自分たちが立っている場所のことだけを考えている。コパはタイトル獲得するチャンスだし、それはとてつもないぐらいの夢だよ。それに昨年は、ここを勝ち抜くことができなかったからね」と昨シーズンの準決勝敗退に触れつつ、「だから今はとても嬉しいし、あと一歩のところまできたと実感している」と喜びを口にした。

 セビリア『ラ・カルトゥーハ』で行われる決勝戦の対戦相手は、ラ・リーガ16位のマジョルカとなる。“チングリ(愛称)”は「サポーターが後押ししてくれることは分かっているし、一緒に勝利を掴み獲れると信じているよ。ただね、マジョルカも同じことを思っているはずさ。(この大会は)誰にだって勝つことができるんだ。リーグ戦はラ・レアルがマジョルカより上にいるけど、準決勝ではマジョルカが上回った。我々も、アトレティコを追い抜いた。なんだって起こり得る」と気を引き締めている。

 24度目の国王杯優勝に向けた7度目の決勝戦となる今大会、アスレティック・ビルバオは40年間見続けた夢を叶えることができるのだろうか。

【ハイライト】“ラ・カテドラル”で圧巻の勝利を収めたビルバオが