新車価格:1196万円 (ランドローバー ディフェンダー 130 アウトバウンド)

LAND ROVER DEFENDER 130 OUTBOUND【グーワールド コラム/ニューモデル】



文●九島辰也 写真●ユニット・コンパス、ランドローバー
問い合わせ:ランドローバーコール TEL:0120-18-5568
URL:https://www.landrover.co.jp
(掲載されている内容はグーワールド本誌2024年3月号の内容です)


冒険心を昇華させる130のスペシャルモデル


 2024年モデルのディフェンダーは魅力的なモデルが多い。先日試乗した110のV8モデルもそうだし、ここでフィーチャーする130アウトバウンドもそうだ。全長5275mmある130は販売比率がいちばん低いレアなモデルではあるが、存在感が強いのは言わずもがな。しかもこのクルマは見た目にもかっこよく仕上がっている。
 90、110、130の個性はその長さとなる。ショートホイールベースの90はアングルを稼げるため悪路の走破性はいちばん高い。大きなギャップで腹を打つ確率が減り、亀の子にならずに走りまわれるからだ。110はそこにリアシート用ドアを付けたことで使い勝手が上がる。オフロードもそうだが、家族や友達同士で週末のレジャーに出かけるのに都合がいい。
 それじゃ130はというと、前述したようにいちばんサイズが大きくなり別の意味で利便性が高まる。110のリアオーバーハングを伸ばすことでスペースが生まれ、いちばん人数が多く乗れるようになった。もしかしたらミニバンからの乗り換えにもいいかもしれない。
 今回のアウトバウンドは、その3列目シートをあえてとって、定員を8名から5名に減らしている。つまりカーゴスペースは広大。その名のとおりどっさり荷物を積んで遠くまで旅するのに適したモデルということになる。
 ラゲッジスペースは最大2516Lで、2列目使用時でも1329L使える。キャンプやアウトドア用品はともかく、マウンテンバイクまで中積みできる広さだ。はじめから床にラバーマットが敷いてあるのはそんな意味だろう。ラバーは水洗いできるから載せる前に車輪を拭いたりして、汚れるのを気にしながら運ぶ必要はない。それとリアクォーターガラスがボディ同色パネルに取り替えられているのもグッド。ガラスよりワイルドに見える。
 パワーソースは一択で、3L直6ディーゼルターボの48Vマイルドハイブリッドを搭載する。最高出力300馬力、最大トルク650Nmはすでに定評を得ている力強さ。8速ATとの組み合わせは良好で、ロングドライブに適した走りを味わわせてくれる。
 というのが130アウトバウンドの概要。個性的なモデルだけに指名買いが多そうだ。となると、悩むのはボディカラーで、白、黒、2種類のグレーの4色が用意される。どれも魅力的だけに簡単に選べないだろう。20インチのグロスブラックホイールとの相性もすべてよさそうだ。




110のリアオーバーハングを伸ばした130のボディ。ワイドとハイトを鑑みるとバランスがいいことがわかる。日常的な使い勝手ではなく、旅をする相棒と考えればかなりいいだろう。撮影車両のボディカラーはアイガーグレイ。


ダッシュボードまわりは全モデル共有する。モダンとクラシックの融合だ。リアシートをたたんだキャビンはかなり広く、快適な車中泊ができそう。


ルーフラック、ラダーなど装備品を付けるとこんな感じ。映画「トゥームレイダー」を彷彿する仕上がりだ。ここを目指してカスタムするのもアリ。