4月月改編で新設される日本テレビ系土曜21時の新ドラマ枠の第1弾作品が『花咲舞が黙ってない』の新シリーズとなることが15日、発表された。今田美桜の主演で、4月13日にスタートする。

  • 今田美桜

前作のドラマ『花咲舞が黙ってない』は、銀行を舞台にした池井戸潤氏の小説『不祥事』を原作に2014年・15年に杏主演で放送。この放送後、ドラマと同名の新作小説『花咲舞が黙ってない』(池井戸潤・著)が出版された。銀行の大合併が描かれ、新たな敵役も登場するが、2024年版はこの新たな物語を、新たなキャストで制作。脚本は、引き続きとなる松田裕子氏と、ひかわかよ氏が担当する。

今田美桜演じる花咲舞は、大手銀行の窓口係から突然、本部の臨店班に異動。毎回訪問する支店で巻き起こる事件や不祥事をスッキリ、ズバッと見事に解決していく。不正を絶対に見て見ぬふりできない花咲舞が、弱い立場の人たちのために立ち上がる姿が痛快なエンタテインメント作品だ。

出世をあきらめた元融資マン・相馬健と花咲舞の名コンビもシリーズの名物だが、今作で新たな強敵として登場するのが、上層部からの刺客・昇仙峡(しょうせんきょう)玲子。銀行の古い体質に抗う舞たちの前に、スーパーエリートが大きく立ちはだかる。

今田は「10年前に大ヒットしたドラマの新シリーズを担当できるのは光栄です。私が演じる花咲舞は、いまだに古い体質が残る銀行を舞台に、忖度や権力など関係なく立ち上がって、ズバッと物申していく銀行員。曲がったことが許せない姿勢に私も力をもらいますし、視聴者の皆様が爽快な気持ちになれるような、そんな土曜日にできたらうれしいです」とコメント。

  • 池井戸潤氏 撮影:三山エリ

原作の池井戸氏は「装いも新たに、花咲舞が帰ってきてくれました。少しおてんばなところもあるけれど、曲がったことは大嫌い。そして相手が誰だろうと理不尽には黙っていない――。そんな花咲舞を今田美桜さんがどう演じられるか、ほんとうに楽しみです。自分は小さな存在でも、旧態依然とした大企業の闇に力一杯立ち向かう花咲の姿は、観る人たちに勇気を与え、閉塞感漂ういまの世の中に吹く一陣の風になってくれるでしょう。一視聴者として、土曜日午後9時が待ち遠しいです。花咲よ、風になれ!」と期待を寄せた。

そんな池井戸氏の言葉に、今田は「うれしいです! 原作を読ませていただいて、勇気をもらいました。ドラマを見られる皆様にその感動を伝えたいです」と、決意を新たにしている。

  • 「花咲舞が黙ってない」(中公文庫/講談社文庫)

  • 「不祥事」(講談社文庫/実業之日本社文庫)

【編集部MEMO】
今作の小田玲奈プロデューサーが手がけた『ブラッシュアップライフ』では、主人公・麻美が『花咲舞が黙ってない』アシスタントプロデューサーとして奮闘する姿が描かれた。また、前作『花咲舞が黙ってない』のプロデューサーだった加藤正俊さんは2022年に死去しており、今作では「シリーズプロデューサー」としてクレジットされる。