アストンマーティンの新型「ヴァンテージ」が日本に上陸した。4.0LツインターボV型8気筒エンジン搭載、はやりの電動化は一切なし、後輪駆動、最高速度325km/hのストイックなスポーツカーだ。ドライブモードは5種類から選べるが、普通のクルマとは選択肢が違う? どんなクルマなのか実物を見てきた。
ヴァンテージってどんなクルマ?
アストンマーティン アジアリージョナルプレジデントのグレゴリー・アダムスさんによると、新型ヴァンテージは「限界の限界まで走りを楽しみたい、真のドライバーのためのスポーツカー」であるとのこと。このクルマが「ウルトララグジュアリーパフォーマンススポーツカー」市場におけるアストンマーティンの地位をさらに引き上げてくれると同氏は期待を込める。
動力性能は最高出力665PS、最大トルク800Nm。停止状態から100km/hに達するまでの時間(ゼロヒャク加速)は3.5秒だというからとんでもなく速い。ターボチャージャーのタービンを大径化化したり、冷却性能を高めたりと、いろいろな改良を加えたにもかかわらず、前後の重量配分は50:50という理想的なバランスに収めた。
ちょっと驚いたのは、ドライブモードの選択肢だ。普通のクルマであれば「ノーマル」「エコ」「スポーツ」あたりから選ぶものなのだが、ヴァンテージのドライブモードは「TRACK」「SPORT+」「SPORT」「INDIVIDUAL」「WET」の5種類。最もおとなしそうなのが「SPORT」で、「ノーマル」「エコ」「コンフォート」など、いわゆる普通のモードは選びたくても最初から入っていないのだ!
とはいえ、「ヴァンテージはハードコアなスポーツカーではあるものの、快適性には一切、妥協していません」とアストンマーティンは説明する。10.25インチのタッチスクリーン式ディスプレイを備える車内は「ウルトララグジュアリー」な快適性を実現しているとのこと。説明通りであれば、ものすごい二面性を持ったクルマだ。
ヴァンテージの価格は2,690万円。日本での納車は2024年第2四半期に始まる。