「第6回『江戸まち たいとう芸楽祭』たけしが認めた若手芸人 ビートたけし杯『お笑い日本一』」が9日、東京・浅草の東洋館にて開催され、昨年の『M-1グランプリ』で準優勝したヤーレンズ(楢原真樹、出井隼之介)がグランプリを獲得。終了後に同祭の実行委員会名誉顧問を務めるビートたけしが登壇し、若手芸人の現状についてコメントした。
若手芸人の支援や育成を目的に、ビートたけしが名誉顧問を務める「江戸まち たいとう芸楽祭」で行われた「ビートたけし杯」。見事グランプリに輝いたヤーレンズの楢原は「『M-1グランプリ』では悔しかったので、今回結果が出てとにかくうれしい。たけし杯は絶対獲ると思って、直前にライブにいっぱい出て準備していました」と狙っていたことを明かすと、出井も「ここに向けて照準を合わせてきたのでうれしいです」と笑顔を見せる。
たけしは「いまの漫才師は、腕はすごいけど、全体的に腕が上がっているので飛び抜けた存在が出てこない。技術ではなく、くだらなくても決定的な差ができるほどの大笑いをさせてくれるようなコンビが出てこないとスターにはなれない」と語る。
グランプリを獲得したヤーレンズについても「客前なのに時間が5分以内と短いから、かわいそうだよね。聞いたらいつもの実力が出ていなかったみたいだね」と慮ると「ウケる、ウケないにかかわらず(時間が短いので)間をとらないでネタを連発しているコンビが多かった。そのなかで(ヤーレンズは)一番場慣れしていて余裕があったかな」と評する。
すると楢原は「長いネタの方が得意なので、もし持ち時間が長くなるなら、次も出て連覇を狙いたい」と意気込む。ナイツの土屋伸之は「客席も一番笑っていた」とヤーレンズを評価すると、塙宣之も「去年の『M-1グランプリ』では迷った末に令和ロマンに入れましたが、今年も決勝に行くぐらい面白かった」と太鼓判を押していた。
さらにたけしは「お笑い芸人に求めること」について聞かれると「お笑い芸人に人権や投票権はいらない。その代わりに舞台で好きなことをやらせてくれ。酒飲んで何しても認めてくれ。普段の行いで一般市民であることを求めて、もう片一方で芸は破天荒じゃないとダメだという。そんなのおかしい。芸人にも治外法権を!」と語っていた。