元プロ野球選手で野球解説者の高木豊氏が5日、YouTubeチャンネル『高木 豊 Takagi Yutaka』で公開された動画「【巨人桑田改革】『オーバーワークと強制練習の廃止』『重要なのは効率性と主体性』桑田2軍監督の2軍改革で巨人はどう変わる!?【プロ野球】」に出演。巨人・桑田真澄2軍監督の改革に持論を述べた。

桑田真澄氏

■桑田2軍監督の言葉に納得「確かにそう」

春季キャンプにて、“桑田流”改革が話題になっている巨人。オーバーワークをしすぎず、選手の主体性を重んじるというもので、「野球界は『上手くなる=たくさんの練習をする』という方程式がある。僕はこの方程式は、ひとつの正解ではあるけど、唯一の正解ではないと思っています」という桑田氏の言葉を森藤恵美が紹介すると、高木氏も「うまい言い方するなあ! 抜け道あるね。確かにそう」と納得しつつ、「特打というのがあるけど、俺は大嫌いだった。だって疲れて調子が悪いのに、炎天下の中で特打をすればもっと疲れる。それよりは体力温存派だった」と自身の現役時代のエピソードも明かした。

しかし、その一方で「良い質のやつ(練習)をとにかくたくさんやったほうがいい。これはね、やっといて良かったって思う時があるのよ」とも述べ、「『あっ』と思った時にぽんと(バットが)出る。瞬間的に体が反応する。それには、質のいい練習を多くやらなきゃダメ」と持論を展開。続けて、「そこら辺の伝え方の感覚だよね。『軽くていいんだ』じゃなくて、その感覚を得るためには、質の高い練習を数多くやるのは、俺は必要だと思う。ある時期はね。いつもいつもじゃなくて。だから、自主性に任すということでしょ?」と補足した。

さらに、高木氏は「俺も一応プロで飯食えた人間だから言うけど」と前置きしたうえで、「コーチとかに頼ってるようじゃダメだな。上にはいけない」とキッパリ。「やっぱりね、“良くなるためには?”って発想なんだよ。人って強制されなかったら自分で考えなきゃいけない。考える中には不正解もあるけど、考える時間がいいんだよ。そこで野球に入り込んでいける」といい、「だから、そういう時間を桑田監督は与えようとしている」と分析していた。

【編集部MEMO】
横浜大洋ホエールズ、横浜ベイスターズ、日本ハムファイターズなどで活躍した高木豊氏。1985年、当時の監督である近藤貞雄さんの発案で、加藤博一さん、屋鋪要氏、高木氏というチームの俊足打者が1番、2番、3番と並ぶ「スーパーカートリオ」を結成したことでも知られる。現役引退後は、アテネオリンピック日本代表内野守備・走塁コーチや横浜DeNAベイスターズのヘッドコーチなどを務めた。YouTubeチャンネル『高木豊 Takagi Yutaka』では、野球界ニュースの解説やゲストを招いた対談動画が公開されており、ダルビッシュ有がゲストとして登場した動画「【遂に登場!!】ダルビッシュ有が見た『大谷翔平』と『佐々木朗希』の可能性とダルビッシュの“人間力”」は300万回を超える再生数を記録している。