今季のフェルミンはトップチームでも結果を残している [写真]=Icon Sport via Getty Images

 バルセロナは30日、バルセロナ・アトレティック(Bチーム)所属だったU-21スペイン代表MFフェルミン・ロペスが正式にトップチームへ昇格することを発表した。

 フェルミンは2003年5月11日生まれの現在20歳。イベリア半島南部に位置するアンダルシア州ウエルバのエル・カンピージョで産声を上げると、地元クラブやレクレアティーボ・ウエルバを経て、ベティスでその才能に磨きをかけた。2016年夏には故郷を離れ、バルセロナのカンテラ(育成組織)へ加入。“ラ・マシア”で順調に成長を遂げると、昨季はリナーレス(3部)へのレンタル移籍で実践経験を積んだ。今季に入ってからはバルセロナ・アトレティックが主戦場と目されていたものの、プレシーズンからトップチームに帯同。昨年8月に行われた今季のラ・リーガ第3節ビジャレアル戦(○4-3)で、待望のトップチームデビューを飾った。

 その後はバルセロナ・アトレティック所属ながらトップチームを主戦場とし、ラ・リーガ第7節マジョルカ戦では初ゴールも記録。1点ビハインドだったチームを2-2へ導く貴重な同点弾だった。今季はここまでラ・リーガで14試合出場1ゴール、チャンピオンズリーグ(CL)で5試合出場1ゴール1アシスト、コパ・デル・レイ(スペイン国王杯)で2試合出場1ゴール、スーペルコパ・デ・エスパーニャで1試合出場を記録している。

 また、今回のトップチーム昇格に伴い、フェルミンの背番号も変更される。バルセロナ・アトレティック所属だったフェルミンは背番号「32」をつけてピッチに立っていた。だが、ラ・リーガでは背番号「26」から「50」はカンテラ所属の選手が着用するという規定があり、反対にトップチーム所属の選手は「25」以下を背負わなければならない。この規定の存在により、トップチーム昇格後のフェルミンの背番号は「16」に決まった。

 なお、バルセロナの背番号「16」は“出世番号”としても知られている。現在バルセロナを率いるシャビ・エルナンデス監督は、現役時代に背番号「6」をつけていた印象が強いが、正式にトップチーム昇格を果たした1年目の2000-01シーズンには「16」を背負っていた。長らく不動の“ピボーテ”に君臨した元スペイン代表MFセルヒオ・ブスケツ(現:インテル・マイアミ)も、2009-10シーズンから5シーズンにわたって「16」を着用。直近では、スペイン代表MFペドリが、ラス・パルマスから正式に加入した2020-21シーズンから2シーズンにわたって「16」をつけていた。

 他にも、元ブラジル代表DFシウビーニョが、加入1年目の2004-05シーズンから5シーズンにわたって「16」を背負った。かつてヴィッセル神戸に所属していたスペイン人MFセルジ・サンペール(現:アンドラ)も、2016-17と2018-19シーズンに「16」をつけていた。

 今回のトップチーム昇格を受けて、フェルミンはクラブ公式チャンネルの『バルサTV』を通して「夢が叶った。これからより多くの成功を成し遂げられるよう、努力を重ねていく」などと喜びの声を明かした。

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