俳優の福士蒼汰が主演を務めるABCテレビ・テレビ朝日系新ドラマ『アイのない恋人たち』(毎週日曜22:00~)。遊川和彦氏のオリジナル作品である同作は、2024年の東京に生きるアラサー男女7人が、それぞれにワケアリな恋愛観や家族の問題を抱えながらも出会い、触れ合い、愛し合おうとする物語が描かれる。

今回は、主人公・久米真和(福士)の高校の同級生で、初恋相手でもある稲葉愛役を演じる佐々木希にインタビュー。最初に脚本を読んだときの感想や、愛というキャラクターをどのように捉えたのかを聞いたほか、自身が20代のうちにやっておいてよかったと思うことも教えてもらった。

佐々木希

佐々木希 撮影:飛鳥井里奈

撮影は楽しくて仕方ないですね

――テレビドラマへの出演は、『やんごとなき一族』(フジテレビ系)以来およそ1年半ぶりになります。

「ドラマの現場ってどんな感じでしたっけ……?」と思って、クランクインまですごく緊張していました。でも、撮影に入ったら、その日のうちにいろいろと思い出して。撮影は楽しくて仕方ないですね。

――最初に脚本を読んだときの感想を教えてください。

台本を読んで、自分の体に入ってきたというか……とにかく面白くて。それぞれのキャラクターの葛藤や、もがく姿が逆にキレイだな、素敵だな、人間味にあふれていていいなと思いました。すごく突き刺さるようなセリフがたくさんあって、本当に素晴らしいです。展開も速くて、私自身、台本をもらうたびに毎回、「次どうなるの!?」と気になっているので、映像になるとより一層面白いんじゃないかなと思います。

――佐々木さん演じる稲葉愛は、高校時代は学校のマドンナ的存在で、音楽の才能を活かしピアニストを目指していたものの、真和と再会を果たした15年後はレンタル彼女やクラブのホステスをしながら、一過性の恋と酒に溺れる日々を送っているというキャラクターです。最初に脚本を読んだとき、愛はどんな人物だと思いましたか?

すごくいろんな経験をしていて、いろんな過去もあるけど、つらい思いを隠して、明るく振る舞っているのが、チャーミングに見えました。そんな無理しなくてもいいのにって思うくらい無理してるところもあれば、ちょっと行き過ぎてるなと思うところもあって、愛すべきキャラクターだなと思います。素敵。

佐々木希

福士蒼汰の印象に変化

――愛に共感したポイントがあれば、教えてください。

愛はピアノを頑張って頑張って、でも挫折してしまって、そこから人生が狂い始めるといいますか……私も新体操をやっていたのですが、ちょっと体調を崩して、入院して、すごく大事にしていた大会に出られなくなってしまったときがあって。(愛の挫折感は)完全には分からないけど、「やりたかったことができなくなるのって、つらいよね」「ああ、分かるな」と思いました。

――福士さんとの共演シーンが多いかと思いますが、福士さんの印象は?

すごく気さくな方です。実は、11年前にも共演させていただいたことがあって、その時も初恋相手の役だったらしいのですが、(初恋相手の役だということを)すっかり忘れてて(笑)。

――そうなのですね(笑)。福士さんの印象に変化はありましたか?

当時はクール系といいますか、今みたいにこんなに気さくなお兄さんじゃなくて。ご本人も話されていましたが、まだ19歳で、ちょっと壁もあったみたいで。でも、今はそんな壁なんて全くなくて、めちゃくちゃ気さくで話しやすくて、一緒にいて楽ですね。盛り上げているつもりはないのかもしれないけど、福士くんがいると、みんな盛り上がっていますし、あとは、よく歌を歌ってて、「鼻歌うまいね」っていつも言ってます(笑)。